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第6章 学校に入学します

5.

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今起こったことが信じられなくて私はもう一度足を踏み出す。
するとやっぱりスズナは一歩後ずさった。
「えっ? なんで逃げるの?」
そう言いながらまた一歩私は進む、スズナは一歩下がる。
……しばらくそのやり取りを繰り返すと、スズナの背に乗っていたタポポが理由を教えてくれた。
【ミユキが怖いんだぞ。 怒ったミユキが怖いんだぞ】
その横では、ヌレバとユズハも首を必死に振っていた。
「うそ、そんなに私怖かったの?」
私がぼそっと呟くと、横にいたナーラが答えてくれた。
「うん、かなり怖かったよ。 とくに徐々に追い詰めていくところとか」
そしてルナちゃんは感想を伝えてくれた。
「こわかったでしゅ。 でも、おこるときとおこらないときのくべつがついていりゅのはしゅごいなとおもいまちた」
なんか褒められた気がしない感想だなと思っていたら、後ろからエレナに褒められていないわよと言われた。
やっぱりそうかと思いつつ、私はスズナ達に謝る。
「怖がらせちゃってごめんね。 でもみんなには怒らないよ? チェリニーみたいに悪いことをしたなら話は別だけど、悪いことをしてないなら怒らないよ」
私はそう言いながら一歩ずつスズナの方へと近づいていく。
するとスズナはもう逃げずに、その場で留まっていた。
スズナの後ろからは徐々にタポポ達が顔を見せ始めている。
【ほんとに怒らないのか?】
【怒らない?】
タポポとヌレバがぴょこっと顔を出して聞く。
「うん、本当だよ。 怖がらせちゃってごめんね、こっちにおいで?」
私が胸の前で手を広げると、タポポとヌレバが泣きながら私の胸元目指して飛んできた。
それを私は優しく抱き留める。
【うわぁ~ん、ひっく、怖かったんだぞ❗ひっく】
【ヌレバも、ひっ、怖かったんだからね❗ひっく】
ヌレバに至ったては引き付けまで起こしていた。
なんてふたりのことばかりかまっていたら、ユズハが静かに私の肩に止まった。
【ユズハもいい?】
そして控えめに私に聞いてくる。
私は学校にいる間は小鳥の姿のままでいるユズハのことも抱き締めると、もちろんと言った。
ユズハは嬉しそうにくちばしを開くと、私の服を優しくついばんだ。
「あっ、チャイムが鳴ってるよ」
ナーラは私とルナちゃんの手を取ると、早く戻ろうと言って歩き出した。
私達もそれにつられる形で歩き出す。

そして教室に戻ると私達が一番だったらしく、まだ先生達以外いなかった。
ん? 先生達? シャルト先生以外に誰かいるっけ?
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