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第5章 初めてのお祭り
番外編~メリークリスマス~
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今回はクリスマスの番外編です。
飛ばしてくださっても構いません。
***
「メリークリスマス、ミユキちゃん」
朝起きると、目の前にお母様の顔があってそう言われた。
「メリークリスマス?」
私は一瞬なんのことか分からなくてお母様の言葉をそのまま繰り返した。
「そうよ、今日はクリスマスなのよ」
朝からお母様のテンションは少し高めで、うきうきとしている。
【ミユキ、メリークリスマス❗】
【メリークリスマスだぞ❗】
スズナとタポポもそう言って私のベットの周りをぐるぐると回っている。
兎に角まだ状況を飲み込めていない私はいつものようにベットから降りると着替える為にお母様の傍にいるアメリに声をかけた。
するとアメリのテンションもいつもより高く、着る服をさっと私に差し出してきた。
「さぁミユキ様、今日はこちらを着ますよ」
そう言って差し出された服は、クリスマスイブになるとコンビニに現れる、ケーキを売るお姉さん達のような服だった。
そうして着ることになったサンタの衣装。
でも着てみると案外暖かくて、普段のワンピースよりも少し足が出ている分いつもより動きやすかった。
それでも足首より少し上までしか出ていないので、流石は王族だと思う。
そして頭には布で作った柊の葉とベルのついたサンタ帽を被れば完璧だ。
「どう? 似合ってる?」
私はみんなの前でくるっとまわって見せる。
「ええとっても似合ってるわよ、ミユキちゃん。 可愛いわぁ」
「はい、とってもお似合いです。 いつもの服もいいですがこちらの服だともっと可愛いですよ」
お母様もアメリも、口元を押さえて身体をプルプルと震えさせながらそう言った。
今日はクリスマスだと言うことなので、私はとっておきの笑顔をサービスしてあげた。
すると案の定お母様とアメリはバタンッという音を立てて倒れてしまった。
【ねぇミユキ、ここにプレゼントがあるよ❗】
ヌレバはプレゼントの上で飛び回り、スズナ達もそこへ駆け寄っていった。
私も負けじとそこへいくと、そこには小さなプレゼントの山があった。
みんなで1つずつ開けようとすると、お母様とアメリが倒れた音を聞きつけたらしいお父様がドアを開けて入ってきた。
「なんだなんだ? #&@/*❗」
あれ?お父様の声がはっきりと聞こえない…
そう思ったところで私は目覚めた。
「なんだ、夢だったんだ…」
そう呟きつつプレゼントのあった場所を見ると、見覚えのあるプレゼントの山が…
そしてドアのノックと共に姿を見せたお母様が口にしたのは…
「メリークリスマス、ミユキちゃん」
「………夢だけど、夢じゃなかった~⁉️」
***
これにてクリスマスの番外編は終わりです。
皆様は良いクリスマスを迎えられましたか?
飛ばしてくださっても構いません。
***
「メリークリスマス、ミユキちゃん」
朝起きると、目の前にお母様の顔があってそう言われた。
「メリークリスマス?」
私は一瞬なんのことか分からなくてお母様の言葉をそのまま繰り返した。
「そうよ、今日はクリスマスなのよ」
朝からお母様のテンションは少し高めで、うきうきとしている。
【ミユキ、メリークリスマス❗】
【メリークリスマスだぞ❗】
スズナとタポポもそう言って私のベットの周りをぐるぐると回っている。
兎に角まだ状況を飲み込めていない私はいつものようにベットから降りると着替える為にお母様の傍にいるアメリに声をかけた。
するとアメリのテンションもいつもより高く、着る服をさっと私に差し出してきた。
「さぁミユキ様、今日はこちらを着ますよ」
そう言って差し出された服は、クリスマスイブになるとコンビニに現れる、ケーキを売るお姉さん達のような服だった。
そうして着ることになったサンタの衣装。
でも着てみると案外暖かくて、普段のワンピースよりも少し足が出ている分いつもより動きやすかった。
それでも足首より少し上までしか出ていないので、流石は王族だと思う。
そして頭には布で作った柊の葉とベルのついたサンタ帽を被れば完璧だ。
「どう? 似合ってる?」
私はみんなの前でくるっとまわって見せる。
「ええとっても似合ってるわよ、ミユキちゃん。 可愛いわぁ」
「はい、とってもお似合いです。 いつもの服もいいですがこちらの服だともっと可愛いですよ」
お母様もアメリも、口元を押さえて身体をプルプルと震えさせながらそう言った。
今日はクリスマスだと言うことなので、私はとっておきの笑顔をサービスしてあげた。
すると案の定お母様とアメリはバタンッという音を立てて倒れてしまった。
【ねぇミユキ、ここにプレゼントがあるよ❗】
ヌレバはプレゼントの上で飛び回り、スズナ達もそこへ駆け寄っていった。
私も負けじとそこへいくと、そこには小さなプレゼントの山があった。
みんなで1つずつ開けようとすると、お母様とアメリが倒れた音を聞きつけたらしいお父様がドアを開けて入ってきた。
「なんだなんだ? #&@/*❗」
あれ?お父様の声がはっきりと聞こえない…
そう思ったところで私は目覚めた。
「なんだ、夢だったんだ…」
そう呟きつつプレゼントのあった場所を見ると、見覚えのあるプレゼントの山が…
そしてドアのノックと共に姿を見せたお母様が口にしたのは…
「メリークリスマス、ミユキちゃん」
「………夢だけど、夢じゃなかった~⁉️」
***
これにてクリスマスの番外編は終わりです。
皆様は良いクリスマスを迎えられましたか?
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