125 / 176
第5章 初めてのお祭り
4.
しおりを挟む
私が二人を引き留めると、さも面倒だと言わんばかりの表情でこちらを振り向いた。
【勿論あの商人達のところよ。 ハロルドったら何言ってるのよ?】
そう言うとまた歩き始めようとした二人をもう一度引き留めると、二人が行ってしまう前にと私は早口で話した。
「今行くのは待ってくれ❗ 証拠がないと国の法では裁け無いんだ。 だから、一旦ミユキ達の元へ戻って一声かけてからもう一回行く」
私は、勝手に行動されるんじゃないかと思ってドキドキしながらエレナとエレンの顔を眺める。
二人は顔を見合せるとこちらを見た。
そして、思いの外すんなりと一度戻ることを了承してくれた。
そのまま私は二人の気が変わる前にその場を離れたのだった。
***
お父様とエレナとエレンがホワイトキャットの方へ行ってから約10分程が経過した。
【帰ってこないね、ちょっと空から見てみる?】
ユズハがそう呟いたあと私にそう聞いてくれたのでこくりと頷くと、ユズハは小鳥の姿に戻って空高く舞い上がった。
暫くの間私達の上をくるくる回っていたが、それから2分もたたないうちにユズハは私の肩の上に戻ってきた。
【ミユキ、戻ってきたよ❗ 今、こっちに向かって歩いてる。 ほら、見えてきたよ❗】
ユズハが妖精の姿になりながらそう言うと、本当に道の向こう側からお父様達が見えてきた。
「お父様❗」
私はそう叫ぶとたたたっとお父様達の方へと駆けていった。
【【【ミユキ~❗ 落ちる落ちる~❗】】】
私の右肩にタポポ、左肩にユズハ、そして頭の上にはヌレバが座っていた。
それを忘れて私が思いっきり走り出したせいでタポポとヌレバとユズハは落っこちそうになり、慌てて私の服のふわふわとした繊維を必死に掴んだ。
「ごっ、ごめんね、大丈夫?」
私は一人ずつ両手ですくい上げると、後ろから追いかけてきていたチェリニーの背に乗せて上げた。
ついでに、スズナの背にはチェリニーが乗っていて、パッと見はブ◯ーメンの音◯隊に見えなくもない。
とこんなことを話している間に、お父様達は私達の目の前に来ていた。
【主、今戻ったぞ】
エレンはそう言うと私のことを抱き上げた。
「お帰り❗」
私はそう言ってエレンにギュッと抱きついた。
続いてエレナとお父様にもギュッと抱きつく。
そしてお父様に抱かれていた私は地面に降ろして貰うと、スズナの背に乗せて貰った。
私の前に座っていたチェリニーは私が抱っこして、タポポ達にも元の定位置へと戻って貰った。
【勿論あの商人達のところよ。 ハロルドったら何言ってるのよ?】
そう言うとまた歩き始めようとした二人をもう一度引き留めると、二人が行ってしまう前にと私は早口で話した。
「今行くのは待ってくれ❗ 証拠がないと国の法では裁け無いんだ。 だから、一旦ミユキ達の元へ戻って一声かけてからもう一回行く」
私は、勝手に行動されるんじゃないかと思ってドキドキしながらエレナとエレンの顔を眺める。
二人は顔を見合せるとこちらを見た。
そして、思いの外すんなりと一度戻ることを了承してくれた。
そのまま私は二人の気が変わる前にその場を離れたのだった。
***
お父様とエレナとエレンがホワイトキャットの方へ行ってから約10分程が経過した。
【帰ってこないね、ちょっと空から見てみる?】
ユズハがそう呟いたあと私にそう聞いてくれたのでこくりと頷くと、ユズハは小鳥の姿に戻って空高く舞い上がった。
暫くの間私達の上をくるくる回っていたが、それから2分もたたないうちにユズハは私の肩の上に戻ってきた。
【ミユキ、戻ってきたよ❗ 今、こっちに向かって歩いてる。 ほら、見えてきたよ❗】
ユズハが妖精の姿になりながらそう言うと、本当に道の向こう側からお父様達が見えてきた。
「お父様❗」
私はそう叫ぶとたたたっとお父様達の方へと駆けていった。
【【【ミユキ~❗ 落ちる落ちる~❗】】】
私の右肩にタポポ、左肩にユズハ、そして頭の上にはヌレバが座っていた。
それを忘れて私が思いっきり走り出したせいでタポポとヌレバとユズハは落っこちそうになり、慌てて私の服のふわふわとした繊維を必死に掴んだ。
「ごっ、ごめんね、大丈夫?」
私は一人ずつ両手ですくい上げると、後ろから追いかけてきていたチェリニーの背に乗せて上げた。
ついでに、スズナの背にはチェリニーが乗っていて、パッと見はブ◯ーメンの音◯隊に見えなくもない。
とこんなことを話している間に、お父様達は私達の目の前に来ていた。
【主、今戻ったぞ】
エレンはそう言うと私のことを抱き上げた。
「お帰り❗」
私はそう言ってエレンにギュッと抱きついた。
続いてエレナとお父様にもギュッと抱きつく。
そしてお父様に抱かれていた私は地面に降ろして貰うと、スズナの背に乗せて貰った。
私の前に座っていたチェリニーは私が抱っこして、タポポ達にも元の定位置へと戻って貰った。
0
お気に入りに追加
326
あなたにおすすめの小説
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。
運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。
憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。
異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。
神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
神々の仲間入りしました。
ラキレスト
ファンタジー
日本の一般家庭に生まれ平凡に暮らしていた神田えいみ。これからも普通に平凡に暮らしていくと思っていたが、突然巻き込まれたトラブルによって世界は一変する。そこから始まる物語。
「私の娘として生まれ変わりませんか?」
「………、はいぃ!?」
女神の娘になり、兄弟姉妹達、周りの神達に溺愛されながら一人前の神になるべく学び、成長していく。
(ご都合主義展開が多々あります……それでも良ければ読んで下さい)
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しています。
3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜
I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。
レベル、ステータス、その他もろもろ
最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。
彼の役目は異世界の危機を救うこと。
異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。
彼はそんな人生で何よりも
人との別れの連続が辛かった。
だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。
しかし、彼は自分の強さを強すぎる
が故に、隠しきることができない。
そしてまた、この異世界でも、
服部隼人の強さが人々にばれていく
のだった。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる