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第4章 学校見学に行こう

2.

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二人が出した手は…そう思ってみんなで見ると…
ウィリアムお兄様がぐー、フィンリお兄様がぱーを出していた。
「くっそ~❗ なんで負けたんだ❗」
ウィリアムお兄様は、叫びながら自分の拳を見つめている。
「ははっ、では約束通り勝ったフィンリのクラスに行きなさい。」
お父様がそう言うと、ウィリアムお兄様が膝から崩れ落ちた。
なんか今の一言にとどめを刺されたみたいに見えたことは、みんなには内緒にしておこう。
「ウィリアムお兄様、大丈夫ですか? あと、分かりましたお父様。 ところで、いつ見学に行くのですか?」
私は、お兄様の心配をしながらお父様に聞く。
「あっ、すまん。 伝え忘れていたが明日だ。」
えっ? あした?
「明日⁉️ なんで急に言うの❗ なんにも用意してないよ。」
私は、お父様の方に身を乗り出しながら叫ぶ。
「あははは… 本当にすまなかった。 あと、準備はしなくていいぞ。」
お父様は、苦笑いをしながらそう言ったあと私の頭を撫でた。
「本当にそう思ってるの? もういい、とにかく明日ね。 それじゃあまた後で❗」
私は、まくし立てるように言って部屋から出ていった。
後ろにはちゃんとスズナ達も着いてきてるよ。
「反抗期がくるには早すぎないか?」
お父様の呟きが聞こえたけど私は無視して自分の部屋へ向かった。


   ***


「ミユキ、そろそろ行く時間ですよ。」
「分かりました。 いま行きます。」
私は、返事をして玄関へ続く階段を降りた。
今日はお兄様達と学校に行くんだって。
私達は、馬車に揺られながら学校へと向かう。

10分程で学校らしきものが見えてきた。
「お兄様、学校ってあれですか?」
私が指を指すと、どれ?と言う感じでウィリアムお兄様が覗いてきた。
「ああ、それだ。 ミユキ、よく分かったな。」
そう言って私の頭をガシガシ撫でてくれたのはウィリアムお兄様だ。
その横にはフィンリお兄様も座っている。
なんで分かったかと言えば、それは日本の学校そのままだったからだ。
勿論大きさは普通じゃないけどね。

突然ガタンという大きな音が聞こえたかと思うと学校の大きな門が音をたてて開き始めた。
そのまま馬車置き場と思わしき場所まで進んだあと、馬車は動きを止めた。
「ウィリアム様、フィンリ様、ミユキ様方、学校へ着きました。」
そう言って扉を開けてくれたのはまさかの…
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