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第3章 街にお出かけします

21.

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しばらくして、話をしている私達のもとに近付いてくる人影があった。
アルーン公爵とハル様だ。
「ミユキ姫様、お楽しみのところ申し訳ありませんが私達はそろそろご飯を食べなければいけないので一度マーナとナーラを連れていってもよろしいでしょうか?」
アルーン公爵は、まだ幼い私にも丁寧に接してくれた。
「うん、良いですよ。 マーナ、ナーラ、また後でね。 あと、アルーン公爵様達も私のことをミユキと呼んでください。 なんかその呼び方は慣れないんです。」
アルーン公爵様とハル様は、本当にミユキ様とお呼びして良いのですか?と何度も確認してきたが、無事に名前で呼んでもらえることになった。
私は、アルーン公爵一家に手を振ると、そこから離れた。

さて、私もなにかご飯でも食べようかな。
そう思い、バイキング形式となっているご飯を見始めた。
といっても背が足りなくて見えないので、エレナにだっこしてもらって、エレンがよそってくれている。
食べたいものを取り終わって、食べ始めた頃二人の女の子が私のもとにやってきた。
「ミユキ姫様、初めまして。 私はアオカ伯爵家の長女カレンですわ。 よろしくお願い致しますわね?」
「ミユキ姫様、初めまして。 私はパーポ伯爵家の長女シロエですわ。 よろしくお願いいしたしますわね?」
二人の女の子は、見た目は同じくらいなのに言葉が大人のようだった。
「カレン様、シロエ様、よろしくお願いします。」
私は、二人の勢いに少し怖じ気づきながらそう返した。
「ミユキ姫様、そちらのフェンリル達は紹介してくださらないのですか?」
二人が、スズナ達を紹介して欲しいと言い出して私が困っていると、向こうから男の子が走ってきた。
ドン❗
「あっごめんなさい。」
男の子は、慌てて謝り走り去ろうとしたが、二人が男の子の手をガシッと掴んでいた。
「「ミユキ姫様にぶつかっておきながら走り去ろうとはなにをしているんですか❗ 名乗りなさい。」」
男の子は、ピタッと止まり、謝り出した。
「本当に申し訳ございませんでした、ミユキ姫…様? ミユキ?」
男の子が不思議そうに謝った後顔をあげると、なんと男の子はナーラだった。
「えっ?ナーラだったの? 大丈夫だよ、怪我もなかったし。」
私がへーきだよ、と言うとナーラは安心したような顔をして、マーナもいるからアルーン公爵のところに行こうと誘ってきた。
私は、カレン様とシロエ様にことわりをいれてからナーラと一緒にアルーン公爵のところへ行った。
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