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第3章 街にお出かけします

9.

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パリンッ
突然宝石にヒビが入ったかと思うと、チョーカーは跡形もなく崩れていった。
「は? 嘘だろ、これはとてつもない量の魔力をいっぺんに注がなければいけないのに、壊れるだなんてあり得ない。」
男は、目を見開いて驚いていた。
「あれ? 苦しくなくなった。」
私は、さっきまでの苦しさがなくなって驚いた。
あ、れ?
なんかくらくらして、意識が遠退いてきた。
もしかして、これ死ぬ?
やだ、まだ死にた、く…
そこで私の意識は途切れた。


   ***


「…これで…りょく…だ❗」
【ミユ…倒れ…なにして…】
【【そうだそうだ‼️】】
誰?こんなにも騒がしいのは。
そう思って私が目を開けると、ユズハの顔が目の前にあった。
【あっ❗ ミユキが起きたよ。】
頭がガンガンする、そんな大きな声で叫ばないで。
私は、まだ上手く回らない頭でなにが起きたのか考え始めた。
そうだ、魔力を沢山吸われて、苦しくなってきて、それがなくなったら倒れたんだ…
なんてことを考えている間にスズナ達が集まってきた。
【ミユキ、大丈夫? ごめんね、守ってあげられなくて…】
スズナが耳をペタンとして、しっぽもしゅんと垂れさせて謝ってきた。 
【【【ごめんね… でも、元気になってよかった❗】】】
他のみんなも口々に謝ってくる。
別にみんなは何も悪くないのに、心の優しい子達だな、そんなことを思いながら私は、みんなの頭を交互に撫でた。 「ありがとう、でも私は平気だからみんなはここから帰る方法を考えてくれるかな?」
私は、できる限りの優しく言った。

それにしても、ここは何処なのだろうか。
まわりに物はほとんど無く、小さな家の中にいるような感じだ。
だが、まわりに牢屋みたいなものがあるというところが不穏さを漂わせている。
「おいお前ら、何もされたくなければこの部屋に入れ。」
そう言って私達が押し込められた部屋は、さっき紹介した牢屋だった。
「あっ、いい忘れたがこの牢屋の中で魔法を使ったら爆発するからな、死にたくなければ静かにしていることだ。」
さらっと怖いことをいいはなって男の人は出ていった。
もちろん出るときの鍵も忘れていない。

さて、これは本格的に閉じ込められたけどどうすればいいんだろうか?
「みんな、なんとしても無事に家に帰るからね? そのためにもしっかりと協力して貰うよ。」
みんなは元気よく返事をしてくれた。
さて、みんな元気なうちに逃げるぞ❗
だが、この時私は忘れていた。
子供は体力が少ないということを…
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