神の御使い～フェンリル誕生物語～

5. ご飯の時間

スズナは、みんなと沢山お話をしたあと、ご飯を食べに行くことになった。
スズナの背中の上では、ハナ姉さんがふるふると揺れている。
ハナ姉さんは、体がスズナよりも小さいからいっつも誰かの背中に乗って移動してるんだって。
だからね、今日はスズナが運んであげるって言ったの。
スズナの前をアルが、後ろをラビが歩いてくれてるんだよ。
スズナは、ご飯を食べるところの説明を聞きながら歩いている。
ご飯を食べる食堂ってところはね、毎日日替わりのご飯でとっても美味しいんだって❗
しかも、一匹一匹に合わせて作ってくれるから他の部屋の子もいるらしいの。

なんて話をしている間に食堂につきました。
「君、新入り～？　ぼくは地球って星の日本っていう島にある『桜』の精だよ～　名前はソメっていうんだ～　よろしくね～」
ソメは、私の部屋よりも少し年上の子がいる部屋にいるんだって。
ソメはね、猫の姿をしているんだけど尻尾が三本あって体がピンク色なの。
不思議だね～、でもね、ここにはそんな子がたっくさんいるからあんまり気にならないんだよね。

スズナ達は、アルやソメ達と話ながらご飯を貰うための列に並ぶ。
あっ、ついにスズナ達の番がきた❗
「年中組のソメです。　ご飯を貰いにきました。」
こうやって名乗ると、自分たちにあったご飯がだされるんだって、すごいよね。
「ね、ねんしょうぐみのスズナです。　ご飯を貰いにきました。」
いっ言えた。
スズナにだされたご飯は、体に優しいフェンリル用のミルクと、離乳食？だった。
うん、スズナのことをよく考えられている。
ご飯を貰って(机まで運んでもらえる)みんなでいただきますをして食べ始めた。
ペチャペチャ…
まずはミルクから、うん甘くて美味しい…
お母さんのミルクみたいな味がするね。
次に離乳食…
あむあむ、離乳食は、柔らかくてホロホロと崩れるお肉が入っていて、幼いからだには優しかった。
う～ん、美味しかった❗
私達のクラスは、離乳食が一番固いものだけど、年中になると、柔らかめの噛めるお肉が出てくる。
年長になると少し硬め、大人は硬くなるらしい。
勿論草食の子達は違うけどね。
最後にごちそうさまをして、他のクラスのことも遊べる中庭に出た。