異世界転移したら……。~色々あって、エルフに転生してしまった~

伊織愁

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第七十三話 『三つ巴の魔王争奪戦だ 二』

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 エトの後を追い、優斗と華、瑠衣と仁奈、フィルとフィンの四人と二匹の従魔は森の中を駆け抜けていた。

 立体地図でエトの位置を確認すると、彼女はもう既にダークエルフの里に辿り着いていた。 脳内のモニターにも、ルクスとユウェン、エトの三人が対峙している様子が流れた。

 『……これって、魔王争奪戦じゃないよね?』

 監視スキルの声が震えている。

 「……っ、不味い。 もう、三人とも臨戦態勢に入ってる! 急げ、急げ!」

 更に、枝へ飛び移るスピードを上げる。

 抱き上げている華から小さい悲鳴が上がった。 駆け抜けるスピードが上がり、流れる景色の速さが上がったからだろう。

 三人が戦闘を始めれば、ダークエルフの里は壊滅状態になってしまう。

 ダークエルフの草原だけじゃない。

 この国も、何らかの影響が及ぼされる。

 ◇

 何故、三つ巴なんて事になっているのか、ルクスは何の感情も出ていない顔をして考えていた。

 そもそもはエトが取り込んだ悪魔に負けたのが、発端だ。 長い年月を掛けて、精神的に疲弊している。

 ルクスの中でも、色々な記憶が思い出され、精神状態が混乱していた。

 ルクスの脳裏で、愛しい人の唄声が聞こえてくる。

 完璧だと思われていたアーバス家の結界が壊され、ダークエルフの里が悪魔に襲撃して来た。 ルクスの恋人は戦える盾として、戦士隊に入隊していた。

 ユウェンたちから知らせがあり、ルクスは現場に駆け付けた。

 駆け付けたルクスが見た光景は、とても言葉で表せない現状だった。

 悪魔に取り憑かれた者や戦士隊と、まともな戦士隊が戦闘する中、力を持たない同胞たちが闇に呑まれていく。

 最初は皆、抵抗し、ダークエルフの血が悪魔を退けていた。 しかし、執拗に自身の闇の部分を責め立てられると、悪魔に魅入られていく者が徐々に現れて来る。

 呆然と眺めているだけだったルクスにも、数体の悪魔が迫って来た。 形の無い悪魔の姿に、目に見えない速さで盾を作り上げ、悪魔を閉じ込める。

 ルクスに迫っていた悪魔たちが草原の草地へ落ちて転がる。

 深呼吸すると、音色が奏でられ、ルクスの盾が届く範囲内で数個の盾が現れる。

 悪魔を追い、同胞を襲っている悪魔たちを閉じ込めていく。 既に、精神の中に入ってしまった悪魔は、浄化が出来ない為、取り除く事が出来ない。

 黒い心臓を狙って取り憑かれてしまった者を殺すしかない。 取り憑いた者が死ねば、悪魔が飛び出して来る。

 ルクスは躊躇してしまった。 彼は人を殺した事などないのだ。 初めての事に、つがえた弓の手が震える。

 背後から歌声が聞こえ、悪魔に取り憑かれた者が眠りに着いていく。 振り返らずとも分かる。 エトの唄声だ。

 後ろから、エトとユウェン、ウルスが駆け付けていた。 背後のユウェンに指示を飛ばす。

 「ユウェン! 無事な者は怪我人の救護と避難に手をかせっ!」

 若い女性の悲鳴が耳に届き、声のした方にルクスは振り返った。

 愛しい人、カンデリフェラカルメンタの唄声が消えている。

 「カルメンっ!」

 ルクスの視界に入った光景は、自身の心臓を貫いているカルメンの姿だった。 

 悪魔に魅入られて同胞を攻撃するよりも、カルメンは自ら死を選んだ。

 彼女の名を呼びながら草原を駆ける。

 遠い距離ではない、近くでもない距離、一つ一つの動きがスローモーションの様に感じ、目の前でゆっくりと動く。

 カルメンが草地に倒れ込む前に受け止めた。 口から大量の血を吐き出し、息も絶え絶えに彼女は言葉を紡ぐ。

 「……逃げて、ルクス……貴方なら、大丈夫……みんなを連れて逃げてっ……安全な場所で……結界をっ」
 「カルメンっ」

 咳き込んだ彼女の身体の中から、悪魔が飛び出る。 悪魔の囁きが聞こえてくる。

 『この女を死なせたくないなら、我を受け入れろ』

 ルクスとカルメンを黒い靄が包み込み、囁いている声が胸の中へ入り込んで来る。

 「……ルクスっ」

 胸を掴んだ恋人は、もうダメなんだ悟った。 同胞たちも次々と、悪魔に捕まって行く。

 死にゆく恋人を目の前にし、ルクスの心が壊れて行く。 もうダメだと思った瞬間、胸ぐらを掴むカルメンの手と、掠れた声でルクスの名を呼ぶ愛しい人のグレーの瞳と視線が合った。

 最後に優しく微笑んだカルメンは逝ってしまった。

 彼女の死を認識した瞬間、身体に巡っていたダークエルフの血が悪魔を捕まえた。

 身動きが出来なくなった悪魔が小さく抵抗する。

 「抵抗しても無駄だ」

 深呼吸すると、ルクスの中で悪魔の力が循環される。 ルクスの身体から禍々しい黒いオーラが溢れ出た。

 「悪魔どもっ! 我に平伏せっ!」

 悪魔と格闘していた同胞たちや、周囲で漂う靄状の悪魔たちも動きを止めた。

 威圧と同時に、大量の魔力がダークエルフの草原に波紋を作って流れた。

 そして、空中に漂っている靄状の悪魔、ルクスの盾によって閉じ込められた悪魔がルクスの中へ吸い込まれていく。 

 自身の声に魔力を乗せて叫ぶ。

 「まだ、悪魔に心を支配されていない者! 抗うのが難しければ、自身の中で悪魔を捕まえるのだ。 悪魔に打ち勝て!」

 暫し、皆がルクスの言う通り、悪魔に抗った同胞たちは悪魔を吐き出す。

 また、一部の者はルクスと同じ様に、悪魔に打ち勝った。

 ルクスの中で悪魔が悔しそうに舌を鳴らした。

 漂っていた悪魔を全て吸い込むと、ルクスは周囲の同胞たちに問うた。

 「今日から、私がダークエルフの長だ。
 不満がある者は、私の前へ来い。 里長継承の権利を褒賞に、正々堂々と戦おう」
 
 周囲がざわつき、皆が何事が起こったのかと、ヒソヒソと内緒話をする。
 
 一人の悪魔に魅入られた者が前へ進み出て来た。 ゴングや合図も何もない。

 突然に戦闘は始まった。

 相手は一般人で、家畜を育てている同胞だ。 彼の優しい笑顔を知っている。

 身体から溢れ出た黒いオーラが鎌に変わる。 戦い方など知らない彼は、ルクスに突っ込んで来た。

 深く深呼吸するルクス、何事か呟いた後、彼の周囲に円柱型の防壁魔法が展開される。

 結界に閉じ込められた彼は逃げられず、四方をキョロキョロと狼狽える様子を見せる。

 ルクスの瞳に黒い心臓が視える。

 深呼吸をして音色を奏でると、一枚の盾が現れる。 盾は形を変えていき、先が尖った氷柱状の物を作り出した。

 氷柱状の盾は真っ直ぐに、黒い心臓目掛けて飛んでいった。 逃げ場がなかった彼の黒い心臓を貫く。

 同胞は、叫び声をあげて絶命した。

 悪魔は最後の囁き声を上げる事もできず、形の無い悪魔をルクスの結果が吸収した。

 見事に挑戦者を倒したルクスに、周囲は騒めき、ルクスの力を認め、敵わないと認識したのか、ダークエルフたちはルクスの周囲に集まり、跪いて頭を垂れた。

 「今日より、俺がダークエルフの里の里長だ」

 ルクスはカルメンを抱き上げ、恋人を埋葬する為に天幕へ足を向ける。

 後に、ユウェン、ウルス、エトの3人が続く。 彼らもまた、ルクスの声で悪魔に打ち勝った面々だった。

 『まぁ、いい。 チャンスはいくらでもある』

 ルクスの中の悪魔が呟いた。

 目を閉じて過去を思い出していたルクスが瞼を開ける。 回想から戻って来たルクスは、エトとユウェンを見つめる。

 何故、三つ巴になっているのか、エトが完全に魔族へと変化し、ユウェンは悪魔の
 禍々しいオーラに当てられ、ユウェンの中の悪魔が暴れ出した様だ。

 (ユウェンっ……何とか抑えてくれ、今、三人ともが悪魔に魅入られる訳にはいかないんだっ)

 苦しそうに眉を歪めるユウェンは、限界に近づいている。

 ◇

 『もう直ぐ、着くよ!』

 監視スキルの声を聞き、優斗は肉眼で見えて来たダークエルフの草原を見つめた。

 入り口ではダークエルフ達が、大きな荷物を持って出て行く所だった。

 入り口は混雑していて、通れそうになかった。

 「マジかっ……急いでいる時にっ」

 優斗に追いついて来た瑠衣が呟く。

 目の前の大勢のダークエルフの中に、歓迎会でルクスたちを助けて欲しいと言った年老いたエルフがいた。

 事情を聞こうと声を掛けようとして、仙人のようなダークエルフの名前を知らない事に気づいた。

 「あっ、名前を知らなかった! 何て声を掛ければっ」
 
 優斗の声が聞こえてたのか、仙人が優斗に気づいた。 駆け寄って来ると、状況を教えてくれた。

 「大変じゃ、エトが魔族になってしまった!」
 「……っ」
 
 エトが魔族化している事には、優斗たちも知っている。 何なら、立体地図とモニターで三つ巴になっている事も知っている。

 「わしらは、ユウェンから草原から逃げろと言われとるが、何も防衛できる手段を持ってないのじゃ。 悪魔と魔物が跋扈する森へは行けん」

 (そうか……ここに居るのは、全員が非戦闘員。 魔物は何とか倒せたとしても、悪魔は……抗えば、退けられても、ずっと森の中に居たくはないだろう)

 『……だね、不足の事態を考えて、一般のダークエルフたちは避難させた方がいい。 下僕にされたら大変だ』
 
 (うん)

 「優斗、どうする? このままじゃ前へ進めない」

 頭上からフィルの声が落ちて来る。

 「ねぇねぇ、そんなにこわいならかくれがは? かれらをかくれがでかくまえばいいよ」
 「ダメよ、フィル。 ダークエルフはけいかいしんがつよいの。 エルフのけはいがするかくれがは、さいてきかいではないわ」

 『要するに、彼らを隠れ家には招待できないから、別の場所で匿う事が必要という事だね』

 (そっか、先ず警戒心を解かないと駄目か)

 大きな音と地響きが草原の中央で鳴らされた。

 入り口で固まっていたダークエルフたちから悲鳴に似た声が上がる。

 そして、ルクスの結界が消えた。

 優斗たちの目の前で結界が壊されて行く。 周囲のダークエルフたちから、『あの時と同じだっ』と声が上がる。

 大量の悪魔が襲撃をかけて来た時も、結界が壊されたそうだ。

 「……結界がっ」

 後ろで仁奈の声が耳に届き、優斗はハッとして仁奈を振り返った。

 「仁奈っ!」
 「えっ、な、なに?」
 
 仁奈を見ると、優斗の顔が期待に輝く。

 「結界、使えるよな? ダークエルフの力だよ」
 
 優斗の言わんとしている事を察した瑠衣も仁奈の方へ向き直る。

 「そうだよ、仁奈。 別の場所で仁奈が結界を発動して、ダークエルフの人達を避難させるんだ」
 「えっ」
 「いいか、彼らは警戒心がエルフよりも強い。 それは戦闘に適した能力をあまり持っていないからだ」
 「うん」

 瑠衣が仁奈を説得する為、仁奈にも分かるように説明する。

 「でも……私もエルフだけど、信用されるかどうか」
 「大丈夫だ、本名を名乗ればいい」
 
 喉を上下に鳴らした仁奈は、流石に気づいた様だ。 一人だけ、別行動になる。

 不安そうに白銀の瞳を揺らす仁奈に、優斗も安心させる様に頷く。

 「アイギとキュベレーも、仁奈の方へ向かわすから」
 「心配なら風神を連れて行け。 風神」

 瑠衣が風神を呼び出すと、風神はやっと出番が来たかと、嗎をあげる。

 「風神、仁奈と一緒にダークエルフたちを安全な場所へ連れて行って欲しいんだ」

 仁奈と風神の説得は瑠衣に任せ、優斗は華の方へ視線を向ける。

 「私は絶対に優斗から離れないから!」

 聞かずとも、意思は固そうだ。

 「分かったよ、華」

 不安そうに優斗たちを見つめるダークエルフたちに向き直り、優斗たちが考えた避難先を伝える。

 話し合いが終わったのか、瑠衣が仁奈の背中を押し、頷く姿が見えた。

 先ず、仁奈はお辞儀をした。

 「皆さん、私はエウフェミア・アムピオン・オルフェイスと申します」

 仁奈の名前を聞いたダークエルフたちから騒めきが起こる。

 「アムピオンと言ったか?」
 「もしかして、イウールス・フィデース・アムピオンの親戚なのか?」
 「はい、彼のご先祖の誰かが私の家へ嫁いだんです。 いつか子孫の誰かが、ダークエルフの親戚に会える様にと、名前にアムピオンの名前を入れました」

 『あれ? ニーナって12歳前の記憶ないよね?』

 隣で立っている瑠衣を見ると、片目を瞑った。 今、考えた嘘らしい。

 『こうでも言わないと、信用されないだろう』、と小声で呟いて来た。

 確かに、もう三人の戦闘は始まっている。 優斗のモニター画面では、エトとルクスが戦っていた。

 「そうか、お前さんはアムピオンの血筋か、ウルスの事は残念だったし、悪い事をした」
 「いえ、もう終わった事ですから、それに、今はしんみりしている時間もありません」
 「そうじゃな」

 ダークエルフたちは力強く頷き、各自の荷物を確認したりと、草原を出る準備を始めた。

 華が仁奈に駆け寄る。

 「仁奈、気をつけてね」
 「うん、大丈夫よ。 風神が居るしね。 華こそ気をつけて。 まぁ、王子が助けてくれるだろうけど」
 
 二人が笑顔を浮かべ、握手をしている。

 「風神、優斗が安全な場所をフィルを通して教えてくれるから、上手く先導してくれ」

 瑠衣に分かったと返事を返したのか、風神は頷いた。 戦いには参加しないが、風神は関われるだけで嬉しい様だ。

 「じゃ、仁奈、行ってくれ」

 仁奈たちが出る少し前に、カークス達が合流した。 直ぐにアイギとキュベレーの二人を仁奈の方へ付ける。

 二人はこちらに来たがったが、仁奈の事も心配だった為、着いて行ってくれた。

 「じゃ、皆、行くよ」

 優斗の号令で、ルクスたちが三つ巴で戦闘しているだろう広場へ向かった。
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