異世界転移したら……。~色々あって、エルフに転生してしまった~

伊織愁

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第六十三話 『この世界って、ミノタウロス好きだよねっ』

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 しっかりと騎士団は眠らされ、破落戸は駆除されたが、またもや余計な人たちが路地へ駆け込んで来る。 

 脳内の立体地図では、敵認定された帝国の騎士団が表示されて雪崩れ込んで来た。

 第一団がやられたので、第二団が投入された様だ。

 (第二団かっ! 仕方ないな。 結構な騒ぎな上に、大量の破落戸が路地に集まってれば、慌てて騎士団も来るよなっ)

 優斗たちの周囲で、大勢の騎士団と破落戸たちが眠らされ、男たちのイビキが不協和音を奏でている。 

 目視で騎士たちを確認し、眉を歪ませる。 沢山の騎士たちが押し寄せて来る。

 「これは不味いなっ」
 「ああ……っ」

 何の解決策も思いつかない内に、優斗たちは第二団の騎士団に包囲された。 

 変化の魔道具が見つかり、エルフだとバレるのは避けたい。 今ではエルフは希少な人種だ。

 (帝国だと、海を超えた大陸の伝説的なエルフより、ダークエルフの方が有名だろうな。 大昔は結界もなかったし、森の奥に行けば普通に出会っていたって聞くし)

 優斗が脳内で考え事をしている間に、距離を詰められるかと思っていたが、騎士団は何もしてこなかった。 訝し気に視線を返すと、騎士団の代表者から照れ隠しの咳払いが返って来た。

 直ぐに屋根の上へ移動したフィルとフィンに合図を送る。 二人は気づかれない様に優斗たちから離れて行った。

 「君たちは冒険者かな?」

 団長なのだろうか、一人、前へ出て来た騎士が話しかけて来た。 強面の騎士だ。

 「そうです。 破落戸に路地へ引き込まれて、何とか撃退した所です」

 左隣にいた瑠衣が胡散臭い笑みで宣う。

 「ふむ、そうですか……」

 強面騎士は顎に手をやり、何やら考え込んでいる。 サッと石畳に倒れているというか、寝こけている騎士団と破落戸を視線だけで眺めた。 雰囲気で充分強いと分かるが、エルフには勝てないだろう。

 小さく息をついた彼は、強面な容姿とは裏腹に、鋭い薄茶色の瞳は気の毒そうな眼差しを優斗たちに向けて来た。

 「どんな理由があろうと、帝国では街中で許可なく魔法や魔道具を発動させる事は許されない。 犯罪も許しはしないが」

 寝こけている破落戸を見る眼差しは、心底軽蔑している色を滲ませている。

 強面が更に恐ろしい形相になり、悪魔みたいだ。

 『それを言ってもここの人達は理解出来ないだろうけどね』

 (そうだな、この世界の悪魔は姿形がないモヤみたいな物だからな。 それより、どうしょうかっ)

 「もしかしなくても、俺たち逮捕されるのか?」
 「……情状酌量は……」
 「どうだろう。 喧嘩両成敗なのか? でも、俺ら被害者なんだけど」

 皆が心の中で瑠衣に同意した。 強面騎士は部下に指示をし、寝こけている破落戸たちを縄で縛っていく。

 序でに眠らされた騎士団員を起こそうとしたが、全く起きる気配が無く、困惑していた。

 『24時間は起きないね……』

 優斗たちの表情が無になり、カークスたちもスプレーの事は聞いている様で、気まずそうにしていた。

 気を取り直すため、強面の騎士が咳払いをした後、口を開いた。

 「さて、君たちにも話を聞く為に詰所へ来てもらう」

 (まだか、フィルっ)

 『森まで結構あるからねっ』

 強面騎士が優斗たちに背を向けて歩き出す。 数人の部下たちは、優斗たちに剣を向けて無言で進めと促して来る。

 「抵抗しても無駄だぞ」

 (ユウトっ! 準備できたよっ!)
 
 フィルから念話が届き、直ぐにアイギへ視線を送って指示を出す。

 (もう、この街には来れないな)

 優斗たちの足元に水魔法で転送魔法陣が描かれていく。 魔法陣が光を放ち、優斗たちを包む。 強面騎士や騎士たちが何か叫んでいるが、優斗は軽く頭を下げた。

 優斗たちは転送魔法陣で転送された。

 「あ~あぁ、逃げられちゃった。 仕方ないわね。 ルクス様になんて言おう。 でも、ちょっと見てみたかっただけなのよね。 ルクス様が会うの楽しみにしている人達」
 「独り言は小さい声でするものですよ。 エト」
 「ユウェンっ!」

 二人は黒装束を見に纏い、見渡しのよい場所から、優斗たちを見ていた。

 「別に良いじゃない。 ここなら誰にも見つからないし、この防具を着ていれば魔力感知もされないしね」

 呆れた様に息を吐き、ユウェンはグレーの瞳を細めてエトを見つめる。

 「ルクス様はダークエルフの里まで、手を出さないようにと仰られてましたが」
 「……バレなきゃいいでしょう?」
 「私がご報告します」

 一瞬で顔を歪ませ、エトは子供の様に拗ねる。

 「意地悪ね、ユウェン」
 「私も仕事ですからね。 エト、いい加減にして帰りますよ」
 「分かったわよ。 あ、でも最後にこれだけ置き土産しておきましょ」
 「エト……」
 
 エトの置き土産が森の中で発動した。

 ◇

 隠れ家を囲う森の入り口に設置された魔法陣が光を放つ。 光が治ると、優斗たちが姿を表す。

 フィルとフィンの二人が優斗たちと離れて行ったのは、森の中に隠れ家を置く為だ。 転送魔法陣は行った場所か、設置されている場所にしか移動できない為、二人に森の中に隠れ家を置いて来てもらった。

 全員から深い溜め息が吐き出された。

 鬱蒼とした隠れ家に続く道は昼間でも暗い。 今では慣れた道だが、初めて歩いた時はとても気味が悪かった事を思い出した。

 (人って慣れる生き物なんだな)

 森の中ではポテポテが周囲を警戒してくれているので、入り口が見つかったとしても、人が隠れ家へ入って来る事はない。

 華と仁奈の安堵の声と嘆きが零れる。

 「何とか逃げられて良かったっ」
 「本当、街に行った途端にあんな事になるなんてね……全く買い物ができなかったじゃんっ!」
 「串焼き、食べただけで終わったねっ」

 魔法陣の前にフィルとフィンが立っていた。 二人とも変化の魔道具の発動を解除していて、銀色に光っていた。

 『道が薄暗いから、お化けみたいだね』

 監視スキルの言葉で思い出した。 

 華はお化け系が苦手なのだ。 後ろで小さく息を呑んだ気配を感じた。 悲鳴を上げなかっただけ、華も成長した様だ。

 「フィル、フィン、ご苦労様」
 「ふふん、簡単に街を出られたよ」
 「そうか、良かったよ」

 フィルとフィンは得意気に腰に手を当てて胸を張っている。 二人の様子は、見た目通りの10歳の子供に見える。

 「もう、あの街には行けないなっ。 ってか、帝国に居られなくなってないよな」
 「……あぁ、顔を見られない様にするかだな」
 「やっぱり逃げたのは不味かったかな?」

 華の不安そうな様子に、優斗と瑠衣は顔を見合わせ、優斗は両手を組んで眉を顰めた。

 「う~ん、もしかして手配書が出回ったりする?」
 「しかし、我々がエルフだと分かると少し面倒です」
 「少しというか、大分ですけどね」

 優斗の疑問に、カークスが真面目な表情で答え、キュベレーが彼の言葉を否定した。

 「こんな所で立ち話をしてても仕方ないし、隠れ家へ移動しようよ」

 仁奈の最もな意見に全員が同意し、隠れ家へ足を向けた。

 カークスたちは、直ぐに変化魔法の発動を解除する。 優斗たちは、何かあった時の為、変化の魔道具を発動させたままにした。

 隠れ家へ入った途端、フィルとフィンがお腹が空いたと騒ぎ始めたので、話し合いの前に空腹を満たす事にした。

 キッチンへ移動した優斗たちは慣れた様子で料理を始める。

 カークスたちも日々の訓練で炊事には慣れている様で、スープとサラダ作りを始めていた。 優斗たちはメインに取り掛かる。 

 フィルとフィンには、森の中へ果物を取りに行ってもらっている。

 「私と仁奈は野菜を切るわね」
 「うん、俺はトマトソースを作るよ」
 「じゃ、俺はパスタを作るわ」

 八人の大人に、二匹の大食らい。 頭数で言えば、10人前でいいのだが、二匹が一人前では満足はしないだろう。

 10人前以上になると、量も大変になる。

 トマトを鍋に投入しながら、優斗はエルフの家を思い出していた。 毎日、家で仕事をしてくれる役人たちの昼食作りを手伝っていた。

 (あっ! また家に連絡をするの忘れてるっ)
 
 『ユウトって、薄情な所があるよね』

 監視スキルの指摘に、優斗は眉尻を下げた。 下拵えを終えて作業台に乗せられた材料を見て、優斗たちは喉を鳴らした。

 「さて、どうする?」
 
 瑠衣が大量の材料を見て、呆れた様に薄茶色の瞳を細めた。 大量のパスタを作った瑠衣は、もう既に疲れ切っている。

 「取り敢えず、三人前づつ作るか」
 「だな。 優斗はそっちのコンロ使って、同時にやった方がいいだろう」
 「うん」
 
 袖をまくり、優斗と瑠衣は大量の材料と格闘した。 暫し格闘した結果、テーブルに大量の皿が並べられた。

 「何とか出来たなっ」
 「ああ、昔懐かしい」
 「「「「ナポリタンっ!!」」」」

 カークスたちは優斗たちの様子に、目を丸くしていた。 テーブルに並べられたナポリタンは見た事がないらしく、華がチーズを削りながら振りかける様子を見ていた。

 エビ焼きを食べて以来、優斗たちは前世で食べていた料理が恋しくなり、出来そうな物があると、材料を集めて作っていた。

 「うん、この味だっ! 米とか味噌とかがないのが残念だけどなっ」
 「そうだな、何で作られているのか分かっていても、作り方が分からないからなぁ」
 「そうなんだよね。 こっちの世界にはない物が多いしね」
 「カークスたちも食べてみて、美味しいからさ」
 
 仁奈が笑顔で勧めるとカークスたちはナポリタンを口に運んだ。

 「……美味しいですっ」
 
 アイギが感想を述べたが、他の三人は高速で頷いた後、再びナポリタンを口に運んだ。

 フィルとフィンは無言で大量のナポリタンを食べている。 二人を見ているだけでお腹がいっぱいなった。

 楽しい食事を終えて後片付けをしていると、優斗の脳内で監視スキルの声が響いた。

 『ユウトっ! 帝国の森の方で召喚魔法が使われたっ! 魔物が隠れ家に押し寄せるよっ!!』

 「召喚魔法っ?!」

 優斗の声に、片付けをしていた瑠衣たち、カークスたちが顔を上げた。 今からお風呂の準備をしようかと話していた。

 「優斗、召喚魔法って?」
 「次期里長?」

 全員が眉を顰めて聞いて来た。

 「帝国の森の方で召喚魔法が使われた。 隠れ家に魔物が押し寄せて来るぞっ!」
 
 優斗の話に全員が瞳を見開いた。

 「隠れ家を囲っている森には結界が張ってあるから大丈夫だと思うんだけど」
 「でも、魔物が押し寄せて来たら帝国の騎士が討伐に来るっ」
 「そうなったら、隠れ家の入り口がバレるなっ」

 優斗と瑠衣が顔を見合わせる。

 「騎士団なら無理に入って来そうですね」

 カークスの眉間に深く皺が寄る。

 (……ダークエルフと話し合いが終わるまでは世間にバレたくないのにっ)

 『隠れ家は魔法陣に戻した方がいいね。 隠れ家もバレると面倒だ』

 (そうだなっ)

 ダークエルフが悪魔退治の事業に賛成してくれるかどうか分からない。

 存在を隠したいならば、優斗たちが始める事業でダークエルフの存在がバレる可能性がある為、擦り合わせと協力体制が必要だ。 何も下地が出来ていない内にバレるのは避けたい。

 「仕方ないっ、戻ったばっかりだけど、隠れ家を魔法陣に戻して、召喚された魔物を討伐するぞ」

 全員が賛成だと返事が返って来た。

 「もう一気にダークエルフの里へ行った方がいいな」
 「ああ、後はどうやってダークエルフの里の結界を超えられるかなんだけどな」
 「それなら一つだけ可能性がある」
 「えっ、まじで? 瑠衣、何か分かったのか?」
 「ああ、まぁ、まだ可能性だから、駄目だったら他の方法を試さないとだけどな。 取り敢えず、今は魔物討伐に集中しようぜ」
 「分かった」
 
 簡単に身支度を整えた優斗たちは、隠れ家を後にし、華が隠れ家を魔法陣へ戻す様子を黙って見ていた。

 討伐へ向かう前にやる事がある。

 「ちょっと待って。 どれだけの数か確かめる」

 脳内で立体地図を広げ、召喚された魔物の数と位置を確認する。 立体地図には優斗と華の青い人形型の表示、敵認定された魔物が黒い姿で表示される。 

 魔物を表示している姿形から、巨大なミノタウロスだと予想された。

 「……」
 
 次に脳内のモニター画面を確認し、大量のミノタウロスの姿が映し出され、薄茶色の瞳を細めて呆れた様に頬が引き攣った。

 『この世界、ミノタウロスが大好きなんだね』

 監視スキルの呆れた様な声が響く。

 『あっ! ユウト、街の方を見てっ!』

 監視スキルの声に視線を動かし、立体地図の街へ意識を向ける。 街の門から騎士団と表示された黒い人形が騎乗した表示が大量に吐き出された。 もうミノタウロスの情報が騎士団へ行った様だ。

 (流石に大国だけに動きが早いなっ!)

 「優斗っ」

 表情に焦った様な色を滲ませていたのか、華の不安そうな表情を見て、そっと頭を撫でる。 華は一瞬だけ、頬を赤く染めた。 次の瞬間には、魔物討伐に覚悟を決めた顔をしていた。

 瑠衣と仁奈、カークスたち四人に向き合う。

 「分かった事を伝える」
 「「「「はいっ」」」」

 瑠衣と仁奈、フィルとフィンは頷き、カークスたち四人は、優斗の次期里長としての雰囲気を感じ取り、返事の後、佇まいを正した。

 カークスたちの反応に、少しだけ擽ったい物が胸に湧き上がるが、次期里長として真面目に返さないと行けない。

 視界の端で瑠衣たちが面白そうに口元を緩めている様子が見える。

 『完全に面白がってるね。 流石に余計な事は言わないけど』

 監視スキルの声にも揶揄いの音が滲んでいる。 咳払いをしてから話を続ける。

 「召喚魔法の魔物はミノタウロスで、帝国の騎士団もこちらへ向かっている」

 話を聞いたカークスたちは魔力感知を始めた。 エウロスが口を開く。

 「やはりミノタウロスですかっ」

 エウロスは既に魔力感知をしていたらしく、口端を歪めた。

 「ああ、周囲を囲まれてしまっているから、東西南北に分かれよう」
 「はい」
 「カークスたちの方には、フィンが一緒に行ってくれ」
 「分かったわ」

 フィンが快く頷き、瑠衣は心得た様に笑みを浮かべて頷く。

 「じゃ、俺は仁奈を連れて風神と行くわ」
 「ああ、俺は華とフィルを連れて行く」
 「我々も次期里長と同行したいですが、魔物の数が多すぎますね」

 カークスが悔しそうに白銀の眉を寄せる。

 「うん、カークスたちも各々で分かれて討伐してくれ。 何かあればフィンを連絡係にして、それとミノタウロスの討伐が終わるまでは、変化の魔道具を発動しておいてくれ。 騎士団に姿を見られたら面倒な事になるから」
 「はい、承知致しました」
 「じゃ、後で落ち合おう」

 話し合いを終え、優斗たちは東西南北に分かれ、ミノタウロスの討伐へ向かった。
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