脳内お花畑から帰還したダメ王子の不器用な愛し方

伊織愁

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30話

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 栄養剤が混ぜられた紅茶は、とても苦く不味いものだった。 苦さに打ち震えるファブリツィオは、顔を上げられなかった。

 しかも、気をしっかりと持っていなければ、苦さに気が遠くなりそうだった。

 何処が栄養剤なんだっ! 不味過ぎて、気絶しそうになる栄養剤ってなんだよっ。

 「殿下、大丈夫ですか? どうされました?」

 カーティアの声には、色気が含まれた音が滲んでいた。 背中に触れてくるカーティアの手を払いのけ、ファブリツィオは低い声を出した。

 「大丈夫だ、今は余計な事をするなっ」

 手を払いのけられたカーティアは、口元を歪ませると、不適な笑い声をあげた。

 衣擦れの音がして、背後から嫌な空気が流れて来た。 ファブリツィオは震える手足に力を入れて、ゆっくりと前進する。

 背中にカーティアの温もりを感じ、柔らかさにファブリツィオの身体が大きく跳ねた。 同時に、急激に気持ちが落ち着き、カーティアには何の感情も抱かなかった。

 「……月並みな言い方かも知れないが、君はもう少し自分自身を大事にした方がいい」
 「殿下……」

 身体を離したカーティアは、何の感情も読み取れない笑みを浮かべる。

 「私を拒もうとしても無理ですよ。 紅茶には王家秘伝の媚薬を混ぜましたから、殿下の意思とは関係なく、私が欲しくなるはずですわ」

 いや、今は物凄く水が欲しい。 口の中の苦さを取りたいっ! 媚薬なんて味見しないだろうから気づいてないだろうなっ。 なんか、変な匂いも喉の奥から上がって来たぞっ。

 苦さに耐える為、口元を押さえて顔を青ざめさせる。 しかし、口の中の苦さで悶えるなど、誰にも見せられない。

 ファブリツィオが震えている様子を、カーティアは媚薬の効果に耐えていると勘違いしている。

 ピエトロっ! 苦い事をどうやって逃すかしか、考えられないじゃないかっ! しかし、言質を取らないとっ……。

 「何故、こんな事を? それにどうして知っている? 王家秘伝は王族しか知らないはずだ……」

 カーティアはファブリツィオには見せた事がない妖艶な笑みを浮かべた。

 「殿下がいけないんですよ、私に興味をなくすから、本気になってしまいましたわ」
 「……っ、成程、惜しくなったって奴かっ」

 小さく笑ったカーティアは、ファブリツィオとの距離を詰めた。 ファブリツィオの視界に、再び見せられた映像が浮かぶ。

 殆どトラウマだな。 駄目だ、吐き気がして来たっ!

 小さく呻いて蹲ったファブリツィオに媚薬の効果を確信して、カーティアの口元に愉悦が広がる。

 「殿下、我慢する事などありません。 王妃さまが下さった媚薬は、とても強いんですよ。 流石の殿下でもいつまでも我慢できないですわ」
 「……王妃がくれた?」
 「はい、殿下との仲を相談したら、この薬を送って下さったの」
 「君は言っている意味が分かっているのか?」
 「ええ、分かっていますわ。 殿下、私と一緒に王位を目指しましょう」

 カーティアの言葉に、ファブリツィオは表情を固まらせた後、目眩を起こした。

 「何を言っている。 王位はマウリツィオ兄上が継承する。 俺はヴァレリアと結婚し、王籍を離れる」

 しっかりと話すファブリツィオに、カーティアはやっとおかしいと気付いた。

 「……っ、おかしいわ。 書いてある分量よりも多く入れたはずなのに、効いていないのっ」
 「それでかっ!」

 気が遠くなる程、苦かったのはっ!

 王家秘伝の媚薬は記憶も曖昧になり、正常な判断が出来ず、情事を交わした事しか記憶には残らないという。 カーティアが饒舌に語ったのは、ファブリツィオの記憶に残らないだろうと思っての事だった。

 「もう、いい。 服をちゃんと直せ、言質は取ったからな」
 「……殿下っ?」
 「うぅ、喋ると余計に口の中が苦くなるなっ。 二度と口にしたくない味だ」

 素早く立ち上がり、カーティアから離れたファブリツィオは、苦々しい表情でカーティアに視線を向ける。

 ファブリツィオの表情で何もかも知られていのだと、理解したカーティアは目を見開いた。

 「あ、いつ、薬を入れ替えたのですか?」
 「君の新しいコマ使い、君の好みの美男子だったろう?」

 悔しそうに顔を歪めるカーティアにファブリツィオは意地悪な笑みを浮かべた。

 「王族に媚薬を盛る事は重罪だ。 君が王妃から渡された媚薬は、こちらで押収している。 中身は入れ替えたが、君は躊躇う事なくやってのけた」

 カーティアは俯いたまま、何も言わなかった。 しかし、直ぐに細い肩を震わせて笑い出した。

 「何がおかしい?」
 「殿下、お気をつけあそばせ。 貴方の大事なものが王妃さまに取り上げられない様」

 眉を顰めたファブリツィオは、カーティアに詰め寄った。

 「どういう意味だ! リアが襲われた事を言っているのなら、君の思い通りには行かないぞ」
 「分かっていますわ。 今頃、私が雇った破落戸は捕まっているでしょう。 最初から簡単に捕まるとは思っていませんでしたけど」

 顔を上げたカーティアは嫌な笑みを向けた。

 「王妃さまは、私を王太子妃にするつもりはなかった様ですわ。 私の他に令嬢を王太子殿下にあてがっていらしたしっ」
 「……君のハニートラップが成功していたら、君は修道院行きだったけどね」
 「王妃様は、私に王太子妃にならないかと、仰って下さったのにっ」

 黙り込んだカーティアを見て溜め息が出た。

 「もう話す事はないな。 ピエトロ」
 「はい、此処に」

 木々の影から補佐官であるピエトロが出て来た。 王妃から渡された瓶の調べがつき報告をする。

 「殿下、瓶の中身が分かりました」
 「うん」
 「聞いた通り、王家秘伝の媚薬でした。 しかし、薬師に調薬の申請は出されていません」
 「思った通りか。 薬師に、王妃に加担する者がいるのか」
 「はい」
 「カーティア・クローチェ伯爵令嬢」
 「……はい」
 「君は沙汰が降りるまで、今より自宅謹慎だ。 王家の影が君を屋敷まで送り届ける。 その後も見張りを付けるので、逃げる事など考えない様に」
 「はい」

 最後にカーティアと視線が合ったが、彼女は騒ぐ事もなく、ピエトロが送り込んだコマ使いに連行されて行った。

 連行されながらも、ファブリツィオに請うような眼差しを向けて来たが、無視した。 隣で呆れた様なピエトロの声が聞こえて来た。

 「男性に媚びるのが癖になっているんでしょうね」
 「そうだろうな、じゃないっ! 早く水をくれっ! 口の中が苦くてしょうがないっ!」

 側で水を持って控えていた王家の影に、水を渡され、一気に煽った。 そして、ピエトロの予想通り、咽せて咳き込んだ。

 「あぁあ、急いで飲むからですよ。 はい、口元を拭いてください」

 隣で用意周到なピエトロから、しれっと手拭きを渡された。 受け取ったファブリツィオは、ピエトロをジロリと睨みつけた。

 「ピエトロ、あの栄養剤はなんだっ?!」
 「はい? 何でしょう?」

 分かっている癖に、ピエトロは分かりやすく惚けたフリをしている。

 「惚けるなっ! あんなに苦いとは聞いてなかったっ!」
 「おや、それはすみません。 でも、あの栄養剤はとても身体に良いですよ? 妙薬口に苦しって言うじゃないですか」

 ニコニコと宣うピエトロに、ファブリツィオは言い返す気力を無くした。

 「それよりも殿下、天体観測をするならば、まだ間に合いますよ。 クローチェ伯爵令嬢も謹慎になりましたし、邪魔は入りませんよ」
 
 ピエトロの言葉で気がついたファブリツィオは、ヴァレリアの無事の有無を訊ねた。

 「そうだっ! ヴァレリアは無事かっ?!」
 「ええ、念の為、キャンプ場へ戻ってもらってます」
 「そうか、ありがとう。 行ってくる」
 「はい、こちらの物は証拠物件として扱います」
 「頼んだ」

 ピエトロの声を背中で聞き、ファブリツィオは森の中を駆け出した。

 ◇

 破落戸を全て倒し、王家の影の人達が何処からともなく現れて、倒した破落戸たちを縄で縛って森の中に引きずって行った。

 彼らの素早い仕事を呆然と眺めていたヴァレリア達は、突然、影の代表者なのか、黒づくめの男性に話しかけられて、ビクリと身体を震わせた。

 一人だけ、全く驚いていない人間がいたが、影以外は気づいていなかった。

 「危険は去りました。 もう大丈夫でしょう。 後は任せてキャンプ場へお戻り下さい。 直ぐに殿下もお戻りになられます」
 「わ、分かりました」

 彼はヴァレリアを見ると優しい眼差しで微笑んだ。 何処かで見た笑顔だ。

 あ、あの時の近衛騎士だわっ。

 祖父に馬乗りで殴られた時に、祖父を止めた騎士である。 今は影となってファブリツィオを守ってくれている様だ。

 彼はお辞儀すると、森の中へ消えた。

 一同は、ずっと此処でいる訳にも行かず、キャンプ地へ戻る事にした。

 「ヴァレリア、大丈夫?」
 「ヴァレリア、大丈夫か?」

 双子は、破落戸との乱闘で祖父を思い出し、ヴァレリアが震えていた事に気づいていた。 もう、既に震えは止まっていて、気持ちも安定している。

 「大丈夫よ、もう怖くないわ。 皆んなが守ってくれてたから」

 ヴァレリアは、破落戸と戦って守ってくれた皆に頭を下げた。

 「守ってくれてありがとうございます。 皆のお陰で無事です。 皆は怪我はありませんか?」
 「姉上が無事で良かった。 俺たちに怪我はないよ」

 ジャンカルロもヴァレリオの言う事に頷いている。 フリオとフラヴィオも怪我はない様だ。

 「トロヴァート嬢も怪我はしてないね?」

 フラヴィオが聞くと、フィオレラも笑顔で返事を返して来た。

 「ええ、大丈夫よ。 私の事も守ってくださってありがとう。 早く森を出て、天体観測の続きをしましょう」
 「そうだね。 殿下は戻ってくるのに、まだ少し時間がかかるだろうし」

 ヴァレリアたちが賛成し、一同は森を出た。 森を振り返り、ファブリツィオの無事を思う。 ヴァレリアの表情が沈んでいる事に気付いたジャンカルロが側にやって来た。

 「王家の影が直ぐに戻ると言うのです。 何もありませんよ」
 「ええ」

 ヴァレリアはジャンカルロに核心をつかれて俯いた。 彼にはヴァレリアが考えている事が分かってしまったらしい。

 自身の迂闊さに、ヴァレリアは真っ赤になってしまった。

 不安な気持ちを見透かされてしまったわっ! 恥ずかしいっ。

 「貴方は何時も真っ直ぐに殿下を想ってますね」

 少し沈んだ様なジャンカルロの声に、ヴァレリアは顔を上げた。

 「グイディ様?」

 何時もって……どういう事かしら? やっぱり、私は彼と何処かで会った事がある?

 「もし、殿下が貴方を泣かせていたら、横から奪うつもりでいたんですよ」
 「えっ!」
 「俺が入学する時に仲直りするなんて……俺と貴方は縁がないのでしょうね」

 悲しげに瞳を伏せる表情に既視感を覚える。 油断している間に、ジャンカルロに手を取られる。

 「でも、また殿下が貴方を泣かせるならば、私は全力で奪いに行きますよ」

 取られた指先にジャンカルロの唇が触れそうになり、ヴァレリアは条件反射で引こうとした。 唇の感触が落ちてくる前に、別の手が取られているヴァレリアの手を取った。

 ジャンカルロは口付けを交わされ、間抜けな感じで背中を折り曲げたまま固まっている。 周囲に低い声が降りて来たからだ。

 「貴様、リアに何をしている」

 背後から抱きしめられたヴァレリアは、低い声を出すファブリツィオを振り返った。 思ったよりも直ぐ近くに顔があり、ヴァレリアの頬が赤く染まる。
 
 「ファブリツィオ様っ」
 「「「「殿下っ!」」」」

 皆が驚きの声を上げる中、ジャンカルロは眉尻を下げて二人を見上げて来た。

 彼の表情に忘れていた記憶が呼び起こされる。 いつの頃か忘れたが、一時だけ、何時も一緒に遊んでいた年下の少年がいた。 彼は悲しい時、いつも眉尻を下げて泣いていた。

 「「泣き虫カルロっ!」」

 ヴァレリアとファブリツィオの声が揃い、『泣き虫カルロ』と聞いて、ヴァレリオが気づき、驚きの声を上げた。

 「えっ、泣き虫カルロって、あのカルロ? えっ、でも、カルロは……他国の王子で……えっ、えぇぇ!」

 ヴァレリオの言い放った言葉に驚いたのは、ヴァレリアとファブリツィオ以外の面々だ。

 何処がで見た事があるって思ってたのは、その所為ねっ。

 「懐かしいなっ、カルロ。 元気だったか?」

 和かな笑みを浮かべるファブリツィオにジャンカルロが返事を返そうとしたが、ファブリツィオのこめかみに、青筋が立っている事に気付く。 勿論、ヴァレリアも気づいていた。

 「って言うと思うか?」
 「あ、で、でも、泣かせていた殿下が悪いですっ! 俺は想いあっている二人を見て、泣く泣く諦めて国へ帰ったんですよっ! それなのに、あんな女に騙されるなんてっ! 最後チャンスだと思って船に飛び乗ったのにっ、仲直りしているし、俺は一体、何なのって感じですよっ!」

 ずっと言いたかったのか、ジャンカルロの不満は止まらず、皆が引くくらいファブリツィオに不満がぶつけられた。
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