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『白カラスにご慈悲を!!』〜番外編 二話〜
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『番の逢瀬を邪魔する事なかれ』 獣人の間で囁かれている言葉である。
旧温室の生徒会室の隣にある倉庫に、口付けしている所を見られ固まったリィシャと、他人のラブシーンを見てしまい、固まってしまった少女。 ただ一人だけ、ユージーンはリィシャとの甘い時間を邪魔されて、不機嫌な顔で少女を鋭い瞳で睨みつけていた。
「君は、いつかの食堂で煩く騒いでいた一年生か」
「えっ……と、」
一年生は顔を青ざめさせ、ユージーンに恐れ戦いている。 何も言えなくなった一年生に気づき、リィシャはユージーンの袖を引っ張った。
「ジーン、落ち着いて。 彼女はわざと邪魔した訳ではないわ」
リィシャはにっこり微笑み、一年生の女子生徒に向き合った。
「初めまして、私はリィシャ・コモン。 三年生で生徒会では書記を任命されています。 生徒会は人手不足なので、大歓迎よ!」
「あ、ありがとうございますっ」
一年生は、歓迎ムードのリィシャと違い、不機嫌なユージーンを盗み見て小さく悲鳴を上げた。
「で、君の名前は?」
ユージーンの冷たい声が吐き出される。
「ちょっと、ジーン!」
「僕の番が挨拶したのに、君はしないのか」
ユージーンは怒鳴った訳ではないが、一年生は背筋を伸ばし、頬を引き攣らせながら名乗った。
本当にごめんなさいっ!
「あ、挨拶が遅れ、申し訳ありませんっ! わ、私は、し、白猫族……リトル・ブランですっ」
ブランと言う名に、ユージーンが片眉を器用に上げた。 リトルは小さい肩を跳ねさせる。
「あ、あの……私の名前に何かっ」
「いや、ブラン嬢はケットシーの家系か」
「はいっ、そうです。 でも、本家から離れているので、大分薄いです。 爵位も男爵ですし」
やっと、ユージーンの態度が軟化し、リトルの舌も饒舌になった。
「取り敢えず、生徒会室へ行きましょう。 他のメンバーにも会って」
「はい!」
リトルは元気良く挨拶したが、ユージーンの瞳には怪しい光が宿っていた。
◇
新人が一人、生徒会に入って来た。 と言っても彼女は有志なので、実行委員入りになる。 学園の生徒会運営は、生徒会メンバーと実行委員のメンバーで構成されている。
「えっ、生徒会室の掃除ですか?」
「そうだ、その後は倉庫整理だ。 何か文句があるのか?」
「い、いえ、ありませんっ」
生徒会長であるエドワードの鋭い金色の瞳に睨まれ、白猫族のリトルは小さい身体を震わせていた。
「ブラン嬢、すみません。 生徒会からの勧誘ならば、会計か書記、または実行委員長に任命して、生徒会の仕事を任せるんですが、自ら生徒会入りする方には、まず実行委員となってもらって、雑用をお任せしています」
サイモンの説明が少し分かりにくいのか、リトルは首を傾げていた。
「え~とですね。 分かりやすく言うと、ブラン嬢が使える人間かどうか確認してから、生徒会へ正式に入れますよ、という事です」
「えっ!」
「通常では入試の首席と次点、三位の生徒を勧誘して生徒会入りをする。 実行委員も生徒会メンバーが信頼している者を勧誘している。 あまり自ら生徒会や実行委員に入って来る者はいない」
「えっ、どうして来ないんですかっ?!」
全く理解が出来ないと、リトルは首を傾げている。
「逆に聞くがお前は何故、自ら生徒会へ来た? 生徒会なんか学園の雑用係だぞ」
「わ、私は、その」
リトルは嘘がつけないのか、チラリと自身の机で仕事をするユージーンを見た。
ユージーンは我関せずと、リトルの方は見ていない。 食堂ではしゃいでいたリトルを見ていたので、リィシャは彼女が生徒会へ来た目的は何となく分かっていた。
ジーンが目当てなのねっ。
リィシャの眉尻が下がり、二年時の事が思い出される。 黒と白、一対の様なエドワードとユージーンに憧れ、生徒会には二人が目当ての令嬢が沢山、生徒会入りを志望して来た。
二年時の生徒会長はエドワードで、副会長が三年生の平民で、ブルワーズの双子だった。 当時、彼らは面白がり、沢山の令嬢を受け入れた。
しかし、エドワードとユージーンが、仕事の出来ない令嬢、二人が目当てで仕事をしない令嬢、腹いせに、リィシャに意地悪をした子息令嬢を片っ端から泣かせて追い出したのは語り草になっている。
おまけに、仕事が出来た当時の新入生代表と次点の生徒は、二人の様子を見て恐ろしくなって逃げ出した。
あぁ、そんな態度を取ったら、ジーンの雷が落ちるっ!
「君は僕が目当てなのか? 言っておくけど、僕とシアは本物の番だよ。 僕たちを引き離せば、どんな目に遭うか分かって言ってる?」
もう既にユージーンの目に怪しい光が宿っている。 大丈夫だろうかと、リトルを見ると、彼女は小刻みに身体を震わせていた。
「ジーン、やめてっ! 彼女、まだ何もしていないじゃない」
「何かする前に、疑わしきは排除する」
「大丈夫だってっばっ! 私だって負けないからっ!」
既に二人がリトルを敵認定し、臨戦体制な事に慌てたリトルが身体全体で否定して来た。
「ち、違うんですっ! 確かに副会長が目当てですけど、コモン子爵令嬢から引き裂こうなんて思ってませんっ! そんな事したら死んでしまいますっ!」
「なら、何しに来た」
ユージーンが静かにリトルに問うた。
「えと、少しでも近くで貴方が見たいからですっ、すみません。 迷惑ですよねっ」
あ、分かる。 彼女は本当にジーンが好きなのねっ。
「申し訳ないが、それも迷惑だ。 もう、来ないでくれ」
「あ、でも、私、本当に邪魔するつもりはないんですっ」
「過去、そう言って僕に近づいて来た令嬢は、紅茶に媚薬を盛って来たよ」
『ああ、そんな事もあったな』と、リィシャは過去を思い出していた。
「じゃ、悪いが今日は帰ってもらえるか?」
雑用係から一変、リトルはお払い箱になってしまった。 今年は昨年の事を聞きつけ、早々に首席と次点の二人からは生徒会入りを断られている。
まさかな事態に、リィシャは呆然とするのだった。
◇
生徒会を追い出されたリトルは、落ち込みながら学舎へ戻った。 クラスメイトたちは皆、リトルを心配して教室に残っていた。
「リトルっ!」
何時も一緒にいる令嬢たちは、リトルが教室へ入ると、駆け寄って来た。
「リトル、どうだった? やっぱり無理だったでしょう?」
落ち込んだ様子で無言で頷くリトルに、全てを察した令嬢たちはだ納得した様に頷いた。 一人の令嬢がポツリと呟く。
「そうよね、動悸が不純」
「不純な動悸で追い出された令嬢は数知れずって聞くわ」
「ええ、私も聞きましたわ、クロウ様の番に意地悪なさった方は、とても怖い目に遭ったそうよ」
「もっと早く言って欲しかったっ!」
「だって、教える前に飛び出して行ってしまうんですもの」
令嬢たちは『止める間もなかったわよねっ』、と皆で一斉に頷く。
「まだ、諦めないわっ! だって、人手不足だと言っていたものっ! 優しい女の人も居たしっ」
「えっ」
「あ、そうだわ! 彼女に協力してもらいましょう」
張り切るリトルの側で、生徒会で女生徒は、ユージーンの番である婚約者のリィシャしかいない。 リトルは、ユージーンとリィシャがイチャイチャしている場面は見ているはずなのだが、生徒会での出来事ですっかりと忘れてしまっている。
「リトルが言っている方って、クロウ様の番様よね?」
「ええ、その方しかおられないわ」
やる気に満ち、何故か身体から炎が燃え上がっているように見えた。
「……獣人って、良くも悪くも、執着心が強めよね」
「ええ、本当にっ……」
「気をつける様にお知らせだけしておく?」
「でも、クロウ様が怖いわっ」
「そうね」
一人の令嬢が良い事を思いついたと、両手を打ち合わせた。
「確か要望を書いて入れる投書箱がありましたわ」
「ああ、ありましたわね」
「そこへ入れておきましょう」
張り切っているリトルを他所に、令嬢たちはリトルを穏便に許してもらえる様、嘆願書も書いたのだった。
◇
生徒会の会議の前に、必ず投書箱を確認する様にしているユージーンたちは、投書箱に入っていたリトルへの嘆願書が入っていた事に、皆が瞳を細め、次に当事者であるユージーンとリィシャに視線をやった。
「まさかとは思うが、この間の令嬢は生徒会入りを諦めていないと?」
投書をや読んだエドワードが何も感情を出さずにユージーンの意見を肯定する。
「そう言う事だろうな」
しかし、暫し考えたエドワードは『また、来るのか。 面倒だな』と、呟く。
「彼女の事はお前たちに任せる。 仕事をさせるなり、引導を渡すなりしろ」
きっと言葉通り面倒になったんだろう。 エドワードはリトルの全てをユージーンとリトルに押し付けた。
「分かったよ、きっちりと方をつけるよ」
ここ目で待ってって言っても聞かないわよね? もう、どうしてこんな事になるかなぁっ!
リィシャは今後の事を思い頭を抱えるのだった。
旧温室の生徒会室の隣にある倉庫に、口付けしている所を見られ固まったリィシャと、他人のラブシーンを見てしまい、固まってしまった少女。 ただ一人だけ、ユージーンはリィシャとの甘い時間を邪魔されて、不機嫌な顔で少女を鋭い瞳で睨みつけていた。
「君は、いつかの食堂で煩く騒いでいた一年生か」
「えっ……と、」
一年生は顔を青ざめさせ、ユージーンに恐れ戦いている。 何も言えなくなった一年生に気づき、リィシャはユージーンの袖を引っ張った。
「ジーン、落ち着いて。 彼女はわざと邪魔した訳ではないわ」
リィシャはにっこり微笑み、一年生の女子生徒に向き合った。
「初めまして、私はリィシャ・コモン。 三年生で生徒会では書記を任命されています。 生徒会は人手不足なので、大歓迎よ!」
「あ、ありがとうございますっ」
一年生は、歓迎ムードのリィシャと違い、不機嫌なユージーンを盗み見て小さく悲鳴を上げた。
「で、君の名前は?」
ユージーンの冷たい声が吐き出される。
「ちょっと、ジーン!」
「僕の番が挨拶したのに、君はしないのか」
ユージーンは怒鳴った訳ではないが、一年生は背筋を伸ばし、頬を引き攣らせながら名乗った。
本当にごめんなさいっ!
「あ、挨拶が遅れ、申し訳ありませんっ! わ、私は、し、白猫族……リトル・ブランですっ」
ブランと言う名に、ユージーンが片眉を器用に上げた。 リトルは小さい肩を跳ねさせる。
「あ、あの……私の名前に何かっ」
「いや、ブラン嬢はケットシーの家系か」
「はいっ、そうです。 でも、本家から離れているので、大分薄いです。 爵位も男爵ですし」
やっと、ユージーンの態度が軟化し、リトルの舌も饒舌になった。
「取り敢えず、生徒会室へ行きましょう。 他のメンバーにも会って」
「はい!」
リトルは元気良く挨拶したが、ユージーンの瞳には怪しい光が宿っていた。
◇
新人が一人、生徒会に入って来た。 と言っても彼女は有志なので、実行委員入りになる。 学園の生徒会運営は、生徒会メンバーと実行委員のメンバーで構成されている。
「えっ、生徒会室の掃除ですか?」
「そうだ、その後は倉庫整理だ。 何か文句があるのか?」
「い、いえ、ありませんっ」
生徒会長であるエドワードの鋭い金色の瞳に睨まれ、白猫族のリトルは小さい身体を震わせていた。
「ブラン嬢、すみません。 生徒会からの勧誘ならば、会計か書記、または実行委員長に任命して、生徒会の仕事を任せるんですが、自ら生徒会入りする方には、まず実行委員となってもらって、雑用をお任せしています」
サイモンの説明が少し分かりにくいのか、リトルは首を傾げていた。
「え~とですね。 分かりやすく言うと、ブラン嬢が使える人間かどうか確認してから、生徒会へ正式に入れますよ、という事です」
「えっ!」
「通常では入試の首席と次点、三位の生徒を勧誘して生徒会入りをする。 実行委員も生徒会メンバーが信頼している者を勧誘している。 あまり自ら生徒会や実行委員に入って来る者はいない」
「えっ、どうして来ないんですかっ?!」
全く理解が出来ないと、リトルは首を傾げている。
「逆に聞くがお前は何故、自ら生徒会へ来た? 生徒会なんか学園の雑用係だぞ」
「わ、私は、その」
リトルは嘘がつけないのか、チラリと自身の机で仕事をするユージーンを見た。
ユージーンは我関せずと、リトルの方は見ていない。 食堂ではしゃいでいたリトルを見ていたので、リィシャは彼女が生徒会へ来た目的は何となく分かっていた。
ジーンが目当てなのねっ。
リィシャの眉尻が下がり、二年時の事が思い出される。 黒と白、一対の様なエドワードとユージーンに憧れ、生徒会には二人が目当ての令嬢が沢山、生徒会入りを志望して来た。
二年時の生徒会長はエドワードで、副会長が三年生の平民で、ブルワーズの双子だった。 当時、彼らは面白がり、沢山の令嬢を受け入れた。
しかし、エドワードとユージーンが、仕事の出来ない令嬢、二人が目当てで仕事をしない令嬢、腹いせに、リィシャに意地悪をした子息令嬢を片っ端から泣かせて追い出したのは語り草になっている。
おまけに、仕事が出来た当時の新入生代表と次点の生徒は、二人の様子を見て恐ろしくなって逃げ出した。
あぁ、そんな態度を取ったら、ジーンの雷が落ちるっ!
「君は僕が目当てなのか? 言っておくけど、僕とシアは本物の番だよ。 僕たちを引き離せば、どんな目に遭うか分かって言ってる?」
もう既にユージーンの目に怪しい光が宿っている。 大丈夫だろうかと、リトルを見ると、彼女は小刻みに身体を震わせていた。
「ジーン、やめてっ! 彼女、まだ何もしていないじゃない」
「何かする前に、疑わしきは排除する」
「大丈夫だってっばっ! 私だって負けないからっ!」
既に二人がリトルを敵認定し、臨戦体制な事に慌てたリトルが身体全体で否定して来た。
「ち、違うんですっ! 確かに副会長が目当てですけど、コモン子爵令嬢から引き裂こうなんて思ってませんっ! そんな事したら死んでしまいますっ!」
「なら、何しに来た」
ユージーンが静かにリトルに問うた。
「えと、少しでも近くで貴方が見たいからですっ、すみません。 迷惑ですよねっ」
あ、分かる。 彼女は本当にジーンが好きなのねっ。
「申し訳ないが、それも迷惑だ。 もう、来ないでくれ」
「あ、でも、私、本当に邪魔するつもりはないんですっ」
「過去、そう言って僕に近づいて来た令嬢は、紅茶に媚薬を盛って来たよ」
『ああ、そんな事もあったな』と、リィシャは過去を思い出していた。
「じゃ、悪いが今日は帰ってもらえるか?」
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まさかな事態に、リィシャは呆然とするのだった。
◇
生徒会を追い出されたリトルは、落ち込みながら学舎へ戻った。 クラスメイトたちは皆、リトルを心配して教室に残っていた。
「リトルっ!」
何時も一緒にいる令嬢たちは、リトルが教室へ入ると、駆け寄って来た。
「リトル、どうだった? やっぱり無理だったでしょう?」
落ち込んだ様子で無言で頷くリトルに、全てを察した令嬢たちはだ納得した様に頷いた。 一人の令嬢がポツリと呟く。
「そうよね、動悸が不純」
「不純な動悸で追い出された令嬢は数知れずって聞くわ」
「ええ、私も聞きましたわ、クロウ様の番に意地悪なさった方は、とても怖い目に遭ったそうよ」
「もっと早く言って欲しかったっ!」
「だって、教える前に飛び出して行ってしまうんですもの」
令嬢たちは『止める間もなかったわよねっ』、と皆で一斉に頷く。
「まだ、諦めないわっ! だって、人手不足だと言っていたものっ! 優しい女の人も居たしっ」
「えっ」
「あ、そうだわ! 彼女に協力してもらいましょう」
張り切るリトルの側で、生徒会で女生徒は、ユージーンの番である婚約者のリィシャしかいない。 リトルは、ユージーンとリィシャがイチャイチャしている場面は見ているはずなのだが、生徒会での出来事ですっかりと忘れてしまっている。
「リトルが言っている方って、クロウ様の番様よね?」
「ええ、その方しかおられないわ」
やる気に満ち、何故か身体から炎が燃え上がっているように見えた。
「……獣人って、良くも悪くも、執着心が強めよね」
「ええ、本当にっ……」
「気をつける様にお知らせだけしておく?」
「でも、クロウ様が怖いわっ」
「そうね」
一人の令嬢が良い事を思いついたと、両手を打ち合わせた。
「確か要望を書いて入れる投書箱がありましたわ」
「ああ、ありましたわね」
「そこへ入れておきましょう」
張り切っているリトルを他所に、令嬢たちはリトルを穏便に許してもらえる様、嘆願書も書いたのだった。
◇
生徒会の会議の前に、必ず投書箱を確認する様にしているユージーンたちは、投書箱に入っていたリトルへの嘆願書が入っていた事に、皆が瞳を細め、次に当事者であるユージーンとリィシャに視線をやった。
「まさかとは思うが、この間の令嬢は生徒会入りを諦めていないと?」
投書をや読んだエドワードが何も感情を出さずにユージーンの意見を肯定する。
「そう言う事だろうな」
しかし、暫し考えたエドワードは『また、来るのか。 面倒だな』と、呟く。
「彼女の事はお前たちに任せる。 仕事をさせるなり、引導を渡すなりしろ」
きっと言葉通り面倒になったんだろう。 エドワードはリトルの全てをユージーンとリトルに押し付けた。
「分かったよ、きっちりと方をつけるよ」
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リィシャは今後の事を思い頭を抱えるのだった。
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