上 下
25 / 46

25話 勇者の力は誰の手に(下)

しおりを挟む
 『ボス部屋に勇者春樹が突入しましたが、虫除け結界により侵入を阻まれました。 勇者春樹が虫除け結界を破ろうとしています』

 (あいつ、もう着いたのか! まずいなっ、あいつ強そうだったし。 それと、もうそろそろ、結界って言ってもいいんじゃないか?)

 『花咲華が虫除け結界を強化しました』

 (頑なだな、おい!)

 華たちのボス戦が優斗の脳内に流れてくる。

 『駄目だ、瑠衣! 全然、槍の刃が入らない!』
 『諦めるな! 何処かに弱点があるはずなんだ』

 (瑠衣)

 『あなたたちに気を取られている間に、わたしが薬瓶を取って来るわ!』
 『フィン! でもっ!』

 (ボスはゴーレムか。 装甲が硬くて攻撃が入らないんだな。 やっぱ、外側が駄目なら、内側に攻撃を入れるのが普通に思いつくことだよな、大蛇の時みたいに。 ゴーレムの口、開きそうにないな)

 映像の中のゴーレムの口は、硬く閉じていて、簡単には開きそうにない。 優斗の脳内で華の悲鳴が鳴り響く。 流れてきた映像は、華とフィンがゴーレムに捕まり、握り潰されそうになっていた場面だった。

 優斗の体中の熱が沸騰していくのが分かった。 どうやら、フィンが祭壇へ近づいた事に気づいたゴーレムが、フィンに襲い掛かり、華がフィンを庇った結果、2人とも捕まったらしい。

 『花咲華の生命の危機を感知、次の跳躍の着地点に転送魔法陣を展開します。 転送先はゴーレムの真上です』

 (よしっ! 来たっ!)

 行く先の地面に、魔法陣が展開されていくのが見え、優斗は木刀に氷を纏わせていく。 銀色の足跡を踏んで跳躍すると、フィルと雷神に声を掛けた。

 「フィル、雷神! しっかり掴まっとけよ!」
 「うん!」

 雷神は一声鳴くと、優斗の肩を足でガシッと掴んだ。 雷神の足の感触がした後、優斗は地面を蹴る。 優斗たちは、転送魔法陣の中へ落ちていった。

 ――ボス部屋内に華とフィンの悲鳴が響き渡る。
 
 魔道具も効かず、華とフィンはあっさりと捕まってしまった。 華の周囲で桜の香りがして、優斗の気配を感じる。 何故か、華には分かった。 ゴーレムの頭上に転送魔法陣が展開されると、徐々に優斗の気配が強くなっていった。

 (小鳥遊くんが来る!)

 華が見上げた直後、ゴーレムの腕に人影が落ちる。 鉄板に何かが落ちたような音が辺りに響き渡り、白いマントがはためく人影を確認すると、思った通り優斗だった。 優斗は腕と手の隙間に木刀を突き刺すと、氷の魔法を放つ。 華とフィンと優斗から、白い息が吐き出され、優斗から漂う冷気にほんのりと殺気が混じっていた。

 ――ゴーレムの手と右肩が凍りつく。

 ゴーレムの手が緩み、華とフィンが地面へ落ちていく。 『ぽよ~ん』とした衝撃と共に、フィンが2メートル級のスライムの姿で受け止めてくれ、地面への直撃は避けられた。 優斗もフィンの上へ降りてくると、衝撃でフィンの身体が波打つ。

 「小鳥遊くん!」
 「華! 大丈夫か!」
 「うん、大丈夫。 心配かけてごめんっ!」
 「いや、華のお陰で転送魔法のゲートが開いたから。 でも、もう無茶な事はするなよ。 間に合わないかと思った」
 「うん」
 「わたしがわるいのよ。 あとで、こうぎでもごはんぬきのけいでも、なんでもうけるわ」
 「いや、そんな事はしないけど」
 
 (フィン、ご飯抜きの刑なんて、お前には耐えられないだろう)

 『虫除け結界が弱まります。 勇者春樹に、虫除け結界が破られそうです』

 「ユウト! たいへん! けっかいがやぶられるよ!」

 監視スキルとフィルの声で周囲を見回すと、華の気が緩んだのか、結界が緩んでいる。 綺麗な球体が維持で出来ていない。 ボス部屋の入り口付近で、春樹の剣が結界を突き刺しているのが見えた。

 「華はここで結界を維持してくれ!」

 華は大きく頷くと、表情に気合が入った瞳をした。 華が頷いたのを見て、優斗は瑠衣の方へ視線を向ける。 瑠衣はもう弓を構えて攻撃の準備をしていた。 先程の優斗の攻撃でヒントを得たみたいだ。

 『花咲華により、虫除け結界が強化されました』

 緩んでいた結界が綺麗な球体になり、キラキラと光り輝くと、春樹の剣は弾き返され、洞窟の壁にぶつかって転がっていく。 剣の転がる高い音が、洞窟内に響いた。 春樹はとても悔しそうに顔を歪め、どうにかして結界を破ろうと奮闘している。

 「鈴木! 俺たちでゴーレムを押さえてる間に、薬瓶を取って来てくれ!」
 「了解!」

 瑠衣の左目側にユリを模した魔法陣が展開される。 複数の矢が空気を切り裂く音を鳴らし、矢がゴーレムの関節を目指して飛んでいく。 複数の矢がゴーレムの関節を貫き、壁に縫い留められた。

 動きを封じ込められたゴーレムを確認してから、仁奈が祭壇へと駆け出していく。 優斗が木刀を首元の隙間に差し入れ、胸の装甲を剥がしにかかる。 ゴーレムから軋んだ機械音がなり、めり込む音が鳴り響く。 ゴーレムは火花を散らし、藻掻きながら抗議しているようだ。 胸の装甲を剥がし終えた優斗は、心臓部に木刀を突き刺して、凍結魔法を放った。

 『全てを凍り尽くせ!!』

 ボス部屋全体が音を立てて凍りついた後、天井が轟音と共に開いていく。 ゴーレムも動きを停止させた。 出口が現れた事でダンジョンを攻略した事が分かり、優斗たちから安堵の息が漏れた。

 「瑠衣!」
 
 仁奈が2本あるうちの1本を瑠衣へ投げて寄越した。
 
 「華! 王子! ぼうっとしてないで! ここを出るよ! 雷神!」

 雷神が一鳴きすると、巨大化していく。 瑠衣は仁奈から薬瓶を受け取ると、防具の懐に入れて風神に跨り、逃げ出す準備をした。 また、フィンが瑠衣の膝へ飛び乗る。

 ボス部屋の入り口で、いつの間にか集まって来た勇者御一行と王国騎士団が騒いでいる。 春樹の剣で再び、優斗の氷の壁が壊されると、雷神が風神をガシッと掴んでホバリングする。 優斗の氷の棘と瑠衣の弓矢を、勇者御一行と王国騎士団を足止めする為に放つ。

 雷神は強風を吹き上げ、ダンジョンを飛び立った。 雷神の強風に煽られ、祭壇の下にあった薬瓶が転がっていく。 転がった先は春樹の足元だ。 足元で当たった薬瓶に気づくと、春樹は薬瓶を拾い、口元に笑みを作った後、中身を一気に煽って飲み干した。 春樹の瞳が光り、力が宿る。

 「これであなたを治せそうだ」

 春樹の独り言は、勇者御一行と王国騎士団員の騒然とした声に掻き消えた。

 ――首尾よく薬瓶も手に入れ、ダンジョンを攻略した優斗たち。
 
 『魔力の上昇を感知、危険を感知、ダンジョンが破壊されます。 衝撃波に備えて高度を上げて下さい。 虫除け結界を発動します』

 「雷神! 高度を上げろ!」

 結界が発動され、優斗たち雷神、風神が球体に包み込まれ、雷神が一鳴きして高度を上げた。 地上に視線をやると、空気の破裂音に似た轟音が鳴り響いていた。 ダンジョンの出口付近に、空気の波紋が拡がった。 瞬きの間に、ダンジョンの周囲の森の木々が、一瞬で音を立てて薙ぎ倒されていき、野鳥が一斉に飛び立っていった。

 優斗たちは目を見開いて、口を開けて破壊されたダンジョンを見て呆然とした。 ダンジョンが破壊された光景に、優斗は嫌な予感がしてならなかった。 世界樹に視せられた、街が吹き飛ぶ映像の中で、勇者たちが放った魔法に似ていたからだ。

 ――隠れ家に帰って来た優斗たち。
 
 優斗たちは隠れ家のリビングで2本の薬瓶と睨めっこしていた。 いつもは男女に分れてソファーに座るのだが、今回は、優斗と華、瑠衣と仁奈に分れて座った。 1日半掛けてダンジョン攻略をした結果は。

 仁奈が薬瓶を飲もうとして、華が『あっ』と声を出して青ざめている。 優斗たちがどうしたんだと華を見つめた。 仁奈の向かいに座った華が青ざめているので、仁奈が心配気に声を掛けた。

 「どうしたの? 華?」
 「あ、だって。 入ってるんでしょ? 主さまの血が、その瓶にっ」
 「「「「「!!!!!」」」」」
 (((((まだ、信じてたのか)))))
 「華」
 「華ちゃん」
 「華、あんた」
 「フィン」
 「ハナ、ごめん。 それ、嘘なの」

 フィンは居たたまれなくなって、華から視線を外した。 華は、自分1人だけがフィンの言葉を信じていたのが恥ずかしくなり、真っ赤になって俯いていた。 一先ず、華の事は置いておいて、瑠衣が1本、薬瓶の蓋を開けた。

 「何となく、ハズレっぽいけど。 飲んでみるわ」

 先程のダンジョンが破壊された光景を見た優斗たちは、2本の薬瓶はハズレじゃないかと、確信に近い物を感じていた。 全員の視線が瑠衣に集まる中、瑠衣が薬瓶の中身を空けた。 皆が固唾を呑んで、天井を仰いでいた瑠衣を見つめる。 瑠衣が落胆の溜め息を吐くと、優斗たちも肩を落とした。

 「ハズレだ。 くそっ! やっぱりか!」
 「じゃ、次は私ね」

 仁奈が深呼吸してから、一気に薬瓶の中身を喉に流し込んだ。 仁奈の全身が電気を帯びたようにぶるりと震えた。 仁奈が両手を眺めて目を見開いている。 もしかしてと期待したが、次の瞬間、仁奈は顔を横に振った。 結果、2本とも外れた。

 『上空に高い魔力を感知、危険度は低。 何か落下します。 回避して下さい』

 「皆! 伏せろ!」

 隣の華をソファーに押し倒し、衝撃から庇って身を硬くする。 瑠衣は優斗の様子に何かを察して同じように仁奈を庇った。 フィルとフィンは軽い音を鳴らして、スライムの姿に戻り、ソファーの影に隠れる。

 雷神と風神は森の中で、リフレッシュ中でリビングにはいない。 優斗たちがソファーに伏せた直後、隠れ家の屋根を突き破って何かが落ちてきた。 木材と壁が崩れる音と砂埃が舞い、ソファーの間に置いてあったローテーブルの割れた音がリビングに鳴り響いた。 全ての音が止んで、リビングが静寂に包まれる。

 優斗と華は、こんな状態になるとは思わず、視線が絡まると、お互いに赤面した。 直後、華は強く瞼を閉じた。 優斗の脳内がピンク色に染まっていく。

 (それって、キスの合図ですか?! まじですか! こんな状況なのにっ! いいのか、華)

 華は至近距離で、優斗の顔を見る事に耐えられなくなり、瞼を閉じただけなのだが、キスのサインと勘違いした優斗の顔が近づく。 リビングの静寂を破って最初に動いたのは、フィルだった。

 銀色の少年の姿へ変わり、割れたローテーブルを覗き込むと、叫び声を上げた。

 「あああああああああああああああああ!」

 何処かで聞いた事のある叫び声で、優斗の動きが止まった。 華は目を閉じていたので、当たり前だが、優斗の所業には全く気付いていなかった。 良かった事はただ一つ、瑠衣たちが優斗の所業を見ていなかった事である。 瑠衣に見られていたら確実に面白がられ、揶揄って来るに違いなかった。

 (めっちゃ危なかったっ! 一瞬だけ、瑠衣たちがいる事、忘れてたっ)

 瑠衣と仁奈がむくりと起き上がると、フィルのそばで立って、床を覗く。 優斗と華も慌ててローテーブルに近づき、覗いた4人の顔が『ああ、やっぱり』という表情になった。 ソファーの影から出てきたフィンが、華の横から顔を出して一言。 こちらもスライムから銀色の少女の姿に変わっている。

 「主さまからの手紙ね」

 リビングの床には、正に主さまの手紙が刻み込まれていた。 フィンが読み上げる。

 『先ずはダンジョン攻略おめでとう。 ご苦労だった。 君たちが今回、手に入れた力は、使いように寄っては便利な物だ。 正しく使うように。 勇者の力を手に入れられなかったのは、残念だが、仕方ない。 勇者の力の薬瓶は3本あって、その内の1本が勇者春樹に渡ってしまった。 そして、勇者の力を手にしたのは、勇者春樹だ。 近日中に王国は帝国へ向けて、魔王討伐に向かうだろう。 何とか、阻止してほしい。 今の所、帝国の何処にも魔王の気配はない。 それと、帝国には王女を治す薬もない。 以上だ』

 主さまの手紙はフィンが読み終わると、煙のように消えた。

 ((((((まじか! やっぱり、あれは勇者の力だったか))))))

 「何か色々と考えないといけない事があるけど、取り敢えず隠れ家を直してから、今後の対策を考えよう」
 「だな。 俺、腹減った。 今日の夕食当番は、仁奈と華ちゃんか。 出前とかあったらいいのにな」
 「今は、心からそう思う。 しかも、私らの部屋、吹っ飛んでない?」
 「うん。 木端微塵にね。 私のコレクションたちがっ」

 華の泣きそうな声に、優斗は自身の等身大の立体映像が吹き飛んでいく姿を想像して、複雑な気持ちになった。 瑠衣と仁奈も、優斗と同じ気持ちだろう。

 「「主さま」」

 『ははっ』と乾いた笑いを漏らした。 優斗たちは屋根が吹き飛んで、空が見える天井を見上げると、泣きそうになっていた。 フィルとフィンは眉を下げて、主さまの名前を呟いていた。

 もう直ぐ日が沈む夕暮れ時、冗談のようなタイミングで、カラスみたいな鳴き声が隠れ家の森の中に響いていた。

 ――王城の一室、豪華な部屋で真由は紅茶を楽しんでいた。

 「そう、春樹が勇者の力を手に入れたのね。 やっと1つあの方の願いが叶ったわ。 後は帝国と王子を手に入れるだけね。 でも、王子もまだあの女と一緒にいるのね」

 真由は異世界へ来てからというもの、昼間は煌びやかなドレスで着飾り、まるで本物の王女のような生活を王城で送っていた。 今はネグリジェ姿で、誰に見せるのか、胸元も大きく開いていて、黒子が2つ、魔道具の灯りで照らされている。 天蓋付きベッドに腰を掛け、真由の目の前には、黒い影がゆらゆらと揺れていた。

 真由は優斗に振られた時の事を思い出していた。 部活をしている優斗を待ち伏せ、下駄箱で1人待っていた。 優斗は真由に気づくと、嫌そうな顔をして眉を顰めた。

 『悪いな。 結城とは付き合えない』
 『どうして?』

 優斗の返事は予想出来ていた。 真由は瞳を潤ませ、上目遣いで優斗を見つめる。 これで落ちない男はいないと、真由は思っていた。 突然、ずいっと優斗が顔を近づけてきた。 真由と視線を合わせると、仄暗い笑みを浮かべる。 優斗の仄暗い笑みに、真由の身体が小さく跳ね、背中に悪寒が走る。

 『俺は知ってるんだけど。 結城が俺に近づいて来る女子に嫌がらせしてる事。 それと、俺以外の男と遊びまわってるのも知ってる。 そんな女、好きになるわけないだろ。 2度は言わない、俺に関わるな』

 それだけ言うと優斗はもう、真由には見向きもしなかった。 自分に冷たい優斗が、華にだけ優しい笑顔を向けるのを知っている。 優斗の言葉を思い出すと、唇を引き結んで歯ぎしりを鳴らす。

 真由の家は代々続く資産家で、一人娘の真由は何でも欲しい物を与えられ、何不自由なく育てられてきた。 だから、当然の如く、優斗も手に入ると思っていたのだ。 真由は黒い影を見据えると言った。

 「引き続き、王子たちの監視をして! どっちにしてもそろそろ、王都で会えるだろうけどね」

 『ふふっ』と口元に怪しい笑みを真由は浮かべた。

 隠れ家が無事に修復され、これから就寝する準備をしていた優斗の背中に、言い知れぬ悪寒が走ってふるりと震えた。 優斗の勘が言っている、嫌な予感がしてならないと。

 今晩も監視スキルの『花咲華が就寝しました』の報告の後、嫌な予感に不安は募ったが、優斗は眠りについた。 異世界へ落とされて、19日目の夜が更けていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

【本編完結】異世界転移したら……。~瑠衣はこういう奴である~

伊織愁
恋愛
こちらの作品は『[改訂版]異世界転移したら……。』の番外編です。 20歳以降の瑠衣が主人公のお話です。 自己満足な小説ですが、気に入って頂ければ幸いです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

異世界転移したら……。~色々あって、エルフに転生してしまった~

伊織愁
恋愛
前世で勇者召喚に巻き込まれ、友人たち共に異世界転移を果たした小鳥遊優斗。 友人たちと従魔と力を合わせ、魔王候補を倒し、魔王の覚醒を防いだ。 寿命を全うし、人生を終えた優斗だったが、前世で知らずに転生の薬を飲まされていて、エルフとして転生してしまった。 再び、主さまに呼ばれ、優斗の新たな人生が始まる。 『【改訂版】異世界転移したら……。』『【本編完結】異世界転移したら……。~瑠衣はこういう奴である~』を宜しければ、参照してくださいませ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...