【本編完結】異世界転移したら……。~瑠衣はこういう奴である~

伊織愁

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30話 『魔法契約書?!』

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  瑠衣たちは、呆気なく逝ってしまったテッドが居た場所をじっと眺めていた。 誰も、何も言わなかった。 静まり返った瓦礫が転がるスラム街に、雷神の鳴き声が響く。

 「瑠衣」
 
 隣で立ち上がった優斗の表情も暗い。 瑠衣は1つ息を吐くと、あっけらかんと笑った。
 
 「優斗、帰るか」
 
 瑠衣の返事に優斗は豆鉄砲を喰らった顔をした。 いつも帰郷の号令をかけるのは瑠衣だった。
 
 「切り替え早いなっ」
 「この世界じゃ、これくらいじゃないと生きていけないだろう」

 瑠衣に『切り替え早いな』と言う割には、優斗も後を引いていない。 少し離れた場所で、ポテポテが吐き出した建物の中に、幼い子供たちを見つけた仁奈たちが騒いでいる。 風神も元気そうだった。 仁奈たちの声で子供たちを見た瑠衣は、表情を改めた。

 「それにさ、やる事も出来たしな。 幼い子供が魔族になるのは見たくない。 もう、テッドの様な子供を出したくないっ! あの子たちをほおっておけないだろ」
 
 瑠衣は優斗を振り返った。 優斗も子供たちを見て頷いた。
 
 「ああ、ほっとけないな」
 「でも、問題が1つだけある。 先立つ物が、俺たちには無いっ!」
 
 瑠衣が嘆く側で、優斗がニヤリと笑った。
 
 「それなら当てがある。 でも2つ程、要らない物が付いて来ると思うんだけど。 それをどうやって回避するかなんだ」

 『ん?』と瑠衣が優斗の話に首を傾げていると、スラム街の向こうの方から、聞き覚えのある声が聞こえてくる。 瑠衣と優斗は『んげっ』と情けない声を上げ、分かりやすく顔を青ざめさせた。

 バルドは憤怒の表情だ。 しかし、何とか怒りを抑え込んでいる様子だった。 バルドの後ろからついて来るボルドと冒険者たちは、何故か随分と疲れている様子だった。

 「羽根飛び団の面々、ギルドで詳しい話を聞こうかっ」
 「「「「「「はいっ」」」」」」

 ギルドの客室で、自分たちだけで突っ走り、魔族と闘った事への説教が数時間ほど続いた。 保護した子供たちは、瑠衣たちの店の裏庭に、子供たちが居た建物を移し、後はポテポテに任せて一時保護する事になった。

 親が見つかった子たちは、親元へ帰す事になるだろう。 瑠衣たち羽根飛び団の面々の功績は称えられたが、魔族との闘いよりも疲れた様子で隠れ家へと帰った。

 ――隠れ家に帰った瑠衣たちは、今後の事を話し合う為にリビングへ集まっていた。
 
 いつもの様に、3人掛けのソファーに瑠衣と仁奈が座り、向かいのソファーに優斗と華が座る。 暖炉の前にある背もたれのない丸いソファーには、銀色の少年と少女の姿をしたフィルとフィンが座った。

 真ん中のローテーブルには、人数分の紅茶カップとチョコチップのスコーン。 そして、バルドから持ち込まれた書簡が置いてあった。 皆が固唾を飲む中、優斗が手に取って書簡を開いた。 優斗が読み上げた内容に、瑠衣たちは深い溜め息を吐くのだった。

 「3年前にベネディクトを倒し、王家を魔族から解放した功績を称え、褒賞を与える。 尚、謝礼と褒賞が遅れた事、王家の復興から3年も経ってしまった事、それまで何も報告しなかった事、ここに詫びる」
 「別に報告とか要らないけどね。 王家の為にやった事ではないしな」
 
 瑠衣の感想に皆が首を縦に振る。
 
 「何で私たちがベネディクトを倒したって分かったのかな?」
 
 仁奈の疑問に瑠衣が眉間に皺を寄せて答えた。
 
 「どうせ、桜とか春樹とか、その辺から聞いたんだろ? その他大勢は何も知らないだろうし」
 
 仁奈と華は『なるほど』と頷いた。
 
 「それに、王家は黙っていて欲しいと思ってるわよ。 王さまが魔族に操られていたこと」
 
 フィンがボソッと呟いた事に、皆は納得した。 優斗が小さく息を吐き、続きを読み上げた。

 「褒賞の内容は以下の通りである。 報償金 金1憶。 侯爵位を俺と瑠衣にっ?! 爵位と見合った花嫁をっ?!」
 「金は今、必要だからいいけど。 爵位と花嫁は要らないな」
 
 瑠衣の言葉を他所に、優斗の読み上げは続く。
 
 「女性2人には、侯爵と伯爵の子息の花嫁にっ?!」
 
 仁奈が目を細め、華は目を見開いた。
 
 「やっぱ、そうなるよね。 褒賞、断るしかないね」
 「いや、褒賞金がないと、保護したあの子たちの今後が危ぶまれる」
 
 瑠衣たちの脳裏に保護した子供たちの姿が浮かぶ。
 
 「でも、このままここに居たら、王命だって言って無理やり結婚させられるぞ」
 
 優斗の言葉で、仁奈が何を思い出したのか、瑠衣を見てニヤリと笑った。
 
 「いっそのこと逃げる? あの映画みたいに、手に手を取って」
 「あほか。 そんな事が起こる前に、逃げるに決まってるだろ」

 瑠衣が黒い笑顔を浮かべ『金だけ受け取ろうぜ』と宣った。 瑠衣の黒い笑顔に全員の頬が引き攣った。


 皆が寝静まった夜中に、瑠衣は部屋を抜け出して、庭にある蔵のような倉庫に向かった。 中には物が無造作に置かれ、色々な物が転がっていた。 魔道具で出来た灯りを付けると、倉庫内が照らされる。

 「確かここにあったはずっ」

 瑠衣は羊皮紙の束が押し込まれている棚を探り、目的の物を見つけると、ニヤリと笑った。

 「お、あった! これだっ」

 ――翌日瑠衣は、隠れ家にある華の作業部屋を訪れていた。
 
 華の作業部屋は、優斗と華の部屋の1階の奥にある。 作業部屋に入ると、瑠衣の頬が引き攣った。 壁際に棚が並べられ、所狭しと立体映像が飾られている。

 窓は1つもない。 魔道具で出来た蝋燭の灯りが天井からいくつかぶら下がり、部屋を明るく照らしている。 飾られている立体映像は、大半が優斗の立体映像だ。

 相変わらず、華のちょっとズレたセンスが光っている。 今までに、優斗に却下された防具を着た立体映像が、瑠衣をちらりと見た。

 (ここは優斗のアイドル部屋かっ! 絶対に優斗が着そうにないなっ! 華ちゃんには悪いけど、俺もこれを渡されたら、断るな)

 瑠衣たちの等身大の3体の立体映像も、壁際に並んで立っていた。 自身の立体映像と視線が合い、瑠衣の背中に冷や汗が流れる。

 (優斗も言ってたけど、俺もこいつには慣れないなっ)

 華は作業部屋の中央で魔法陣を展開させ、依頼主の防具を制作している様だった。 本日は昨日の疲れを取る為に、店は休みにしていた。 集中している様で、作業部屋に入って来た瑠衣に気づいていない様だ。 瑠衣は華の背中に声を掛けた。

 「華ちゃん?」
 
 肩を小さく跳ねさせた華は、驚いた表情で振り返った。
 
 「瑠衣くんっ! びっくりした、気配しなかったよっ」
 (うん、それは華ちゃんがもの凄い集中していて、周りが視えてないからっ)
 「ごめん。 ちょっとお願いがあってさ。 これ、作ってくれない? 申し訳ないんだけど、出来れば急ぎでっ」
 
 瑠衣から羊皮紙を受け取った華は、瞳を輝かせて見開いた。
 
 「これってっ!」

 瑠衣は口元に指を立て『し~』と片目を閉じた。 瑠衣の仕草を見て華は大きく何度も高速で頷く。 華の様子に瑠衣は苦笑を零す。

 (うん、面白い。 優斗が、目が離せなくて華ちゃんを構うのが分かるな。 まぁ、だからと言って好きになるかと言われたら、それは別問題なんだけど)

 瑠衣から羊皮紙を受けとった華の次の行動は素早かった。 いつものぽやっとした華の動きではない。 布を選ぶ華の背中がとてもウキウキしている。

 華の背中に一抹の不安を覚えたが、華の得意分野なので、任せる事にした。 華の作業部屋を出た瑠衣は、出口で優斗とかち合った。 優斗の監視スキルが華の危険を知らせたらしい。

 「誓ってなんっもしてないからっ!」
 
 瑠衣は急いで優斗に弁明した。
 
 「分かってるよっ! それでも気になるんだよっ」

 頬を染めた優斗が視線を逸らした。 堪えきれずに笑っている瑠衣に、優斗はムッとした顔をしながら、羊皮紙を見せた。 羊皮紙は、瑠衣が昨夜に倉庫で見つけた物だった。 朝食当番だった優斗に、今朝渡しておいたのだ。

 「瑠衣の言う通りに書いたよ。 これでいいのか?」
 
 羊皮紙を見ると瑠衣はニヤリと笑った。
 
 「ああ、華ちゃんのとこも書いてもらったのか?」
 「うん、作業部屋に入る前にね」
 「ならOK! じゃ、ギルドへ行くか。 と、その前に。 仁奈がリビングに居たな」

 瑠衣の思った通り、リビングのソファーで寛ぎながら、何かの羊皮紙を読んでいる仁奈を発見した。 羊皮紙には、『本日のおすすめのカフェ特集』と書いてあった。

 仁奈に近づいた瑠衣は、紅茶をローテーブルに置いた所で、仁奈に背後から抱きついた。 仁奈は生娘の様に身体を跳ねさせた。

 「ちょっと、瑠衣! 脅かすのはやめてよっ!」
 
 驚く仁奈を面白そうに眺めた後、瑠衣は羊皮紙を見せた。
 
 「仁奈、ここに名前を書いてくれ」

 仁奈は羊皮紙を見ると、眉を寄せて首を傾げた。 左右から覗き込んで来たフィルとフィンは、何の羊皮紙か気づき、目を細めて瑠衣を見た。 瑠衣はフィルとフィンに『黙ってろ』と目で合図を送る。

 「んん? 何これ? 魔法陣?」
 「いいから。 ここな」

 瑠衣が指さした箇所に、仁奈は素直に自身の名前を書いた。 仁奈たちはこの世界の文字は読めるが、書けない。 だから、漢字で名前を書いた。 すると、漢字がこの世界の文字に変わった。

 店の契約書や帳簿、手紙などもそうだ。 瑠衣たちは、全ての書類を日本で習った文字を使って書く。 しかし、書いた後、全ての文字がこの世界の文字に変わるのだ。

 仁奈から羊皮紙を受け取り、出かける準備を済ます。 白いマントを羽織ると、瑠衣と優斗は出かけると言って部屋を出て行った。

 「じゃ、俺らはギルトに行って来るから。 留守番よろしくな」

 仁奈、フィルとフィンは『何か、企んでるわね』と目を細めて、瑠衣と優斗の後ろ姿を見送った。

 ――ギルドでバルドと対面した瑠衣と優斗は、バルドに黒い笑顔を向けた。
 
 バルドは頬を引き攣らせながら、瑠衣と優斗を見た。 瑠衣はバルドの視線を受け取ると、にこにこと黒い笑みを浮かべて説明した。

 「王家から褒賞金の他に、爵位と花嫁を与えると言われまして。 優斗は既に結婚しているし、俺にも結婚したい相手がいるんです。 王命だと言われて了承しないといけない事態に陥るのは嫌なので」
 
 バルドは顔を青ざめさせて固まった。
 
 「お前ら王家からの褒賞を突っぱねる気かっ」
 「いいえ、褒賞金だけ貰って、爵位と花嫁は断ろうと思ってます」
 
 優斗が営業スマイルで宣った。
 
 「侯爵位をくれるって話ですけど。 調べてみたら、王家に連なる家みたいで、きっと俺たちを名ばかりの当主として据えるに決まってます。 俺たちは飼い殺しされて、好きでもない女と結婚なんてしたくないですし、仁奈や華ちゃんを他の男と結婚させるなんてもっとないので」
 
 瑠衣の薄茶色の瞳が黒く光ったように見えた。
 
 「王命は逆らえないと言われる前に、手を打っておきたいんですよね。 爵位を受け取れば、華と離れ離れにされる。 でも、俺たちに受け取る気はないから、他の国に行くしかないんですけど」
 
 「別にこの国を出て行ってもいいんです。 でも、子供たちの事はほっとけないですし、何といってもこの街の事を気に入ってるんですよね、俺たち。 だから、この羊皮紙を受け取ってください。 王命だとか、貴族の命令だとかで、今までだってこんな事で犠牲になっている恋人たちがいるんでしょ?」
 
 バルドが顔を顰めて瞼を閉じた。
 
 「そうだな」

 この世界の平民の結婚は事実婚だ。 王族や貴族のみ協会に届けを出し、戸籍と似たようなシステムがある。 平民はギルドへ登録する際に、提出する書類に配偶者や扶養する家族などを書く箇所がある。
 
 結婚する時や家族が増える時には、ギルドで更新する必要がある。 しかし、誰もが絶対に更新する訳ではないし、絶対に更新しないといけない訳じゃない。

 王命に逆らえる手立てが1つだけある。

 「分かった。 この魔法契約書を受理しよう。 これがあれば、王家も手が出せないだろう。 しかし、本当に金だけ貰うのか」

 バルドは勿体ないぞと、似合わない上目遣いで見つめて来たが、瑠衣と優斗は黒い笑顔だけでバルドを黙らせた。 瑠衣と優斗の黒い笑みに怯んだバルドは、ギルド職員を呼んだ。

 「この魔法契約書を受理しろ。 新しいギルドカードを作って渡してやれ」

 部屋に入って来たギルド職員は、羊皮紙を見ると目を剥いた。 それだけこの手の魔法契約書は、珍しく貴重なのだ。 どうしてアンバーがこんな物を持っていたのか、瑠衣には想像できた。

 (あのセレンさんが大人しく名前を書くとは思わないけど。 破れられる事を想定して何枚も持っていてくれた事には感謝だな。 残りはこれから生まれるだろう子供たちに残しておこう)

 ギルド職員は、直ぐに新しいギルドカードを4枚持って来た。 瑠衣は自身のカードと仁奈のカードを受け取り、魔力を流し、必要事項の表示を確認した。 瑠衣と仁奈のカードに、結婚の魔法契約書が表示された。

 「ありがとうございます。 バルドさん」
 
 優斗と華のカードにも、同じように結婚の魔法契約書が表示されていた。
 
 「ありがとうございます。 これで望まない結婚を強いられる事はなくなりました」

 瑠衣と優斗はご機嫌で自分たちの店に戻り、保護した子供達の様子を見に行った。 問題ないと確認した後、優斗の転送魔法陣で、仁奈と華が待つ隠れ家に戻って行った。 後は新しく即位した王との謁見を待つなりだ。
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