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御曹司と上司1
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ここは榊原財閥の本部ビルの最上階役員フロアだ。この役員フロアは内装も豪華で別世界。緊張感がある。
専務理事のこの部屋は、広い窓からお天気がよければ遠くの山やタワーまでよく見える。
もっとすごいのは財閥総帥の部屋だ。一度だけ、朝に入ったことがあるが本当にすごい。東南の角部屋ですばらしい眺めだった。どこかの展望タワーかと思うくらい。入場料金が取れそうだった。
それに比べると専務の部屋は普通なのかもしれないが、一応東向きなので午前中は日が入り、朝が弱い私でも少しはやる気がでる。
そんな専務の部屋をせっせと朝のうちに片付けていたら、御曹司秘書から連絡があった。嫌な予感しかしない。
思った通りだった。御曹司が急に、専務と午前中のうちに出来ればお会いしたいと言っているらしい。
また始まった。彼がスケジュールを思いつきで変更するのは実はよくあることなのだ。しかも相手が彼では無理ですと言いづらい。周りはそんな彼に巻き込まれて困っている。
御曹司のことを専務に言ったら、きっと大切な用事なんだろうと笑顔で言い、午前中のスケジュールキャンセルなどを頼まれた。急に目が回るほど忙しくなった。
御曹司のために専務から捜してくるよう頼まれたファイルを両手で抱えて、秘書室から出たところで同期に声をかけられた。
「菜々、何でそんな急いでるの?今日は日傘専務、確か午前中は営業部で会議だって、昨日言ってたじゃん」
半年前に四階から担当常務と一緒にこちらへ移ってきた同期の住谷真紀。私も最初は同じ四階で実務をしていた。そのときは部署が違うので接点がなく、ほとんど話したことがなかったが、彼女がここへ来てから話すようになり、とても親しくなった。
そう、私は日傘専務理事の秘書をしている。すでに彼の秘書になって三年くらいが過ぎた。
私の担当部署の役員になった日傘さんの秘書を頼まれたのが始まりだ。日傘さんが取締役になったとき役員室勤務となった。それに伴い、一緒に上の階へ引っ越してきたのだ。上の階に来てからはまだ一年ちょっとだ。
最初から秘書室勤務の女性達は生粋のお嬢様もいるし、私のような最初実務担当だった普通の人間とあまり相容れない。
ここへきたときは誰と話したらいいのかわからず、孤立した。正直鬱になるかと思ったくらいだ。真紀が来てくれて楽になった。
「それがね……急に崇さんから専務にお会いしたいと連絡があってスケジュール変更したんだ。これからお見えになるの」
崇さんとは、榊原崇さん。この榊原財閥の御曹司で総帥の長男だ。
「え、またあ?御曹司困った人だね。じゃあ大変だ。頑張ってね」
「ありがとう」
私は両手でファイルを抱えて、すぐに部屋へ戻るため歩き出した。すると、手が急に軽くなって視界が開けた。目の前で大きな目の鼻筋の通ったイケメンがファイルを二冊抱えてくれている。崇さんだ。
「おいおい、力持ちは結構だが、こんなに抱えて歩いていたら前が見えないからぶつかるだろ。危ないじゃないか」
「……あ、すみません」
一見してわかる辺りを払うようなオーラ。三十六歳になった彼は、そろそろ財閥御曹司として仕事を半分くらいお父様から引き継ぎ始めている。
来月から海外を回り始めるのもその兆候だと本部内では囁かれていた。少なくとも半年以上は戻れないだろうと専務も言っていた。
「専務は部屋にいる?少し早かったか?」
「いいえ。崇さんがお見えになると連絡があったので、予定をキャンセルしました。何か準備されてましたのでお一人でお部屋におられます。ちょっとお待ちください」
私は御曹司をおいて、先に専務へ声をかけた。すると入ってもらうようにと指示された。そこで御曹司をお通ししようとしたら、さっき持ってもらったファイルのピンクの付箋がふたつ、彼の腕の辺りについていた。
「あ、ちょっと止まって下さい」
私は付箋を取ると、他にもついてないか、彼の身体を見ながら一周する。
「すみません、取れました」
「……なんか、いいな……」
「……え?」
彼はクスッと笑いながら、私の横を通り過ぎて「専務、失礼します。急にすみません」と言いながら部屋へ入っていった。
崇さんは専務の下で実務をしていたことがあり、親しい上司と部下の関係が未だ続いている。
いずれ彼の方が上司になるのだろうが、専務に敬意をもって接してくれているのだ。だから、必ず私を通して部屋に入る。
無断で入ったりしないのだ。そういうところはいつ見ても律儀だ。
彼を通すと、私はいつも通りコーヒーをドリップしに給湯室へ入った。すると、常務理事の秘書をしている黒沢さんがいた。先ほど私達の様子をここから覗いて見ていたのには気づいていた。
「黒沢さん、瀬川常務は外出ですか?」
彼女は私をじっと見ながら壁にもたれてコーヒーを立ち飲みしている。
私の一年上の先輩だが、系列銀行頭取のお嬢様。総帥が実は目をかけていると本当か知らないが陰で噂がある。
つまり、御曹司のお相手候補の一人ということだろう。そして、彼女自身も崇さんが大好きなのを隠さない。
「そうよ。崇さんは急に来たの?」
「そうですね」
「そういえばあなた、斉藤君とはどうなの?」
斉藤君とは私の交際相手の斉藤伸吾のこと。彼も秘書課勤務。黒沢さんは伸吾と同期で親しいし、私のことも聞いているだろう。意地悪そうな目が輝いている。
彼に告白されて付き合いだしてまだ半年だが、すでにギクシャクしているのを知っている。ワザと聞いてきたんだとわかった。
すると、後から給湯室へなぜか真紀が入ってきた。
「……あら、黒沢さん。こんなところにおられたんですか?先ほど辰巳さんが探しておられましたよ」
「え、本当に?わ、わかったわ……」
辰巳さんは男性秘書で御曹司崇さんの専属秘書だ。彼は総帥秘書である新藤秘書室長に次ぐ権力の持ち主。彼女は飲んでいたコーヒーをおいて出て行った。その後ろ姿にあっかんべーをしている真紀。私は苦笑い。
「真紀。ありがとう。本当に辰巳さん呼んでたの?」
「きっと今頃怒られてるかもね。なんか書類が違っていたらしいわよ。少しは怒られるといいのよ。彼女って本当に態度が大きい。担当の瀬川常務が一番偉いかのように振る舞うのよね。総帥に可愛がられてるからって勘違いも甚だしい」
「そうね。秘書課は彼女の縄張りっていうことなんじゃないかしらね」
「確かに彼女はお嬢様で特別なんでしょ。彼女の取り巻きがあんなにいるなんてここへ来てびっくりしたよ。彼女曰く、私達は営業部隊から常務についてきた成り上がりなんですって。否定はしないけど、正直お嬢様ってああいう人ばかりなのかと偏見を抱きそうになる」
「彼女は特別よ。ほら、志村専務理事の秘書の橘さんもお嬢様だけど、そんな所みじんもみせないじゃない」
「そうだよね。私が親なら絶対橘さんのほうを嫁にしたいけど、ね」
小さい声で付け加える真紀。私はコーヒーをお盆に移すと同じく小さな声で真紀に言った。
「おそらく彼女達だけでなく、実際はもっと大勢のお嫁さん候補が社外にもいるらしいわよ。じゃあね」
給湯室を出ると、専務の部屋へノックして入った。
専務理事のこの部屋は、広い窓からお天気がよければ遠くの山やタワーまでよく見える。
もっとすごいのは財閥総帥の部屋だ。一度だけ、朝に入ったことがあるが本当にすごい。東南の角部屋ですばらしい眺めだった。どこかの展望タワーかと思うくらい。入場料金が取れそうだった。
それに比べると専務の部屋は普通なのかもしれないが、一応東向きなので午前中は日が入り、朝が弱い私でも少しはやる気がでる。
そんな専務の部屋をせっせと朝のうちに片付けていたら、御曹司秘書から連絡があった。嫌な予感しかしない。
思った通りだった。御曹司が急に、専務と午前中のうちに出来ればお会いしたいと言っているらしい。
また始まった。彼がスケジュールを思いつきで変更するのは実はよくあることなのだ。しかも相手が彼では無理ですと言いづらい。周りはそんな彼に巻き込まれて困っている。
御曹司のことを専務に言ったら、きっと大切な用事なんだろうと笑顔で言い、午前中のスケジュールキャンセルなどを頼まれた。急に目が回るほど忙しくなった。
御曹司のために専務から捜してくるよう頼まれたファイルを両手で抱えて、秘書室から出たところで同期に声をかけられた。
「菜々、何でそんな急いでるの?今日は日傘専務、確か午前中は営業部で会議だって、昨日言ってたじゃん」
半年前に四階から担当常務と一緒にこちらへ移ってきた同期の住谷真紀。私も最初は同じ四階で実務をしていた。そのときは部署が違うので接点がなく、ほとんど話したことがなかったが、彼女がここへ来てから話すようになり、とても親しくなった。
そう、私は日傘専務理事の秘書をしている。すでに彼の秘書になって三年くらいが過ぎた。
私の担当部署の役員になった日傘さんの秘書を頼まれたのが始まりだ。日傘さんが取締役になったとき役員室勤務となった。それに伴い、一緒に上の階へ引っ越してきたのだ。上の階に来てからはまだ一年ちょっとだ。
最初から秘書室勤務の女性達は生粋のお嬢様もいるし、私のような最初実務担当だった普通の人間とあまり相容れない。
ここへきたときは誰と話したらいいのかわからず、孤立した。正直鬱になるかと思ったくらいだ。真紀が来てくれて楽になった。
「それがね……急に崇さんから専務にお会いしたいと連絡があってスケジュール変更したんだ。これからお見えになるの」
崇さんとは、榊原崇さん。この榊原財閥の御曹司で総帥の長男だ。
「え、またあ?御曹司困った人だね。じゃあ大変だ。頑張ってね」
「ありがとう」
私は両手でファイルを抱えて、すぐに部屋へ戻るため歩き出した。すると、手が急に軽くなって視界が開けた。目の前で大きな目の鼻筋の通ったイケメンがファイルを二冊抱えてくれている。崇さんだ。
「おいおい、力持ちは結構だが、こんなに抱えて歩いていたら前が見えないからぶつかるだろ。危ないじゃないか」
「……あ、すみません」
一見してわかる辺りを払うようなオーラ。三十六歳になった彼は、そろそろ財閥御曹司として仕事を半分くらいお父様から引き継ぎ始めている。
来月から海外を回り始めるのもその兆候だと本部内では囁かれていた。少なくとも半年以上は戻れないだろうと専務も言っていた。
「専務は部屋にいる?少し早かったか?」
「いいえ。崇さんがお見えになると連絡があったので、予定をキャンセルしました。何か準備されてましたのでお一人でお部屋におられます。ちょっとお待ちください」
私は御曹司をおいて、先に専務へ声をかけた。すると入ってもらうようにと指示された。そこで御曹司をお通ししようとしたら、さっき持ってもらったファイルのピンクの付箋がふたつ、彼の腕の辺りについていた。
「あ、ちょっと止まって下さい」
私は付箋を取ると、他にもついてないか、彼の身体を見ながら一周する。
「すみません、取れました」
「……なんか、いいな……」
「……え?」
彼はクスッと笑いながら、私の横を通り過ぎて「専務、失礼します。急にすみません」と言いながら部屋へ入っていった。
崇さんは専務の下で実務をしていたことがあり、親しい上司と部下の関係が未だ続いている。
いずれ彼の方が上司になるのだろうが、専務に敬意をもって接してくれているのだ。だから、必ず私を通して部屋に入る。
無断で入ったりしないのだ。そういうところはいつ見ても律儀だ。
彼を通すと、私はいつも通りコーヒーをドリップしに給湯室へ入った。すると、常務理事の秘書をしている黒沢さんがいた。先ほど私達の様子をここから覗いて見ていたのには気づいていた。
「黒沢さん、瀬川常務は外出ですか?」
彼女は私をじっと見ながら壁にもたれてコーヒーを立ち飲みしている。
私の一年上の先輩だが、系列銀行頭取のお嬢様。総帥が実は目をかけていると本当か知らないが陰で噂がある。
つまり、御曹司のお相手候補の一人ということだろう。そして、彼女自身も崇さんが大好きなのを隠さない。
「そうよ。崇さんは急に来たの?」
「そうですね」
「そういえばあなた、斉藤君とはどうなの?」
斉藤君とは私の交際相手の斉藤伸吾のこと。彼も秘書課勤務。黒沢さんは伸吾と同期で親しいし、私のことも聞いているだろう。意地悪そうな目が輝いている。
彼に告白されて付き合いだしてまだ半年だが、すでにギクシャクしているのを知っている。ワザと聞いてきたんだとわかった。
すると、後から給湯室へなぜか真紀が入ってきた。
「……あら、黒沢さん。こんなところにおられたんですか?先ほど辰巳さんが探しておられましたよ」
「え、本当に?わ、わかったわ……」
辰巳さんは男性秘書で御曹司崇さんの専属秘書だ。彼は総帥秘書である新藤秘書室長に次ぐ権力の持ち主。彼女は飲んでいたコーヒーをおいて出て行った。その後ろ姿にあっかんべーをしている真紀。私は苦笑い。
「真紀。ありがとう。本当に辰巳さん呼んでたの?」
「きっと今頃怒られてるかもね。なんか書類が違っていたらしいわよ。少しは怒られるといいのよ。彼女って本当に態度が大きい。担当の瀬川常務が一番偉いかのように振る舞うのよね。総帥に可愛がられてるからって勘違いも甚だしい」
「そうね。秘書課は彼女の縄張りっていうことなんじゃないかしらね」
「確かに彼女はお嬢様で特別なんでしょ。彼女の取り巻きがあんなにいるなんてここへ来てびっくりしたよ。彼女曰く、私達は営業部隊から常務についてきた成り上がりなんですって。否定はしないけど、正直お嬢様ってああいう人ばかりなのかと偏見を抱きそうになる」
「彼女は特別よ。ほら、志村専務理事の秘書の橘さんもお嬢様だけど、そんな所みじんもみせないじゃない」
「そうだよね。私が親なら絶対橘さんのほうを嫁にしたいけど、ね」
小さい声で付け加える真紀。私はコーヒーをお盆に移すと同じく小さな声で真紀に言った。
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