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第五章 二人の決意
互いの嫉妬~賢人side~ー5***
しおりを挟む「里沙、お前は誰にも渡さない。お前は俺だけのものだからな。特に、企画室の相模や福原達独身の若手には隙を見せるなよ。あいつら、お前のこと狙ってる」
彼女の身体を丁寧に愛撫しながら、言い含める。里沙より俺こそ、あいつらに嫉妬しまくりだ。
「……あ、あん、賢人」
「わかったか、里沙?返事は?」
「……」
返事がないので頂を強く吸い上げると、彼女はビクッとしてしがみついた。
「里沙。言い寄られても無視しろ。いいな。返事は?」
「……うん」
「よし。いい子にはご褒美をやる」
ゆっくり揺すって時間を掛けて丁寧に愛してやった。何度ものぼりつめ、身体を震わせている。
「あー、ダメ!また……くる。お願い今はだめなの!」
「ほらいけ」
弱いところを中心に突いてやる。
「んっ……あっ!」
本当に可愛い。ビクビクしてる。すごい反応だ。もう一度同じ事をすると、彼女の声が一段あがった。
愛情を教えるには手加減は無用。二日間もらったので、今夜は念入りに可愛がった。
久しぶりだったのと彼女も待っていたんだろう、俺に自分から抱きついて可愛い姿を見せてくれた。
「あ……もっと……」
キスを自分からしてくる。胸をつかんで揺する。彼女は俺の身体に爪を立てた。すごい反応だ。
「くっ!里沙、おい」
「ああー!」
追いかけるように俺も最後までいく。ぐったりと俺の腕の中で倒れている里沙。
里沙は普段のクールさと夜の甘えた姿のギャップが特にたまらない。ツンデレなのだ。
彼女の虜になっているのはやはり俺だろう。翌日の昼頃目覚めて、彼女の身体を触るともう止められない。土曜日の夕方には彼女は起きられなくなっていた。
「賢人。やりすぎ……どうしていつもこんなに……」
「しょうがないだろ?里沙が可愛いからだ。どれだけ愛しているかよくわかるだろ?素直に喜んでいろ。嫉妬なんてしなくてもいいと実感できたか?」
「それとこれとは別。今は恋人として可愛がってくれても、他の女性にも優しくする姿をみれば絶対いい気持ちはしない。賢人だってそうでしょ?」
「仕事を円滑に進めるためには多少笑顔でコミュニケーションも必要だ。俺だって里沙のそういうことは我慢する」
「わかってはいるの。ただ、こんなに格好いいモテる彼氏を持ったことなかったから、持て余しているの」
「よく言う。俺の台詞だそれ。お互い様だな」
二人で顔を見合わせて笑い出した。もう大丈夫だ。
すると、携帯電話がなっている。見ると文也だ。
「すまん、ちょっと出る」
「どうぞ」
『賢人、お楽しみ中だった?』
『お前は、全く……お前こそそうだろ?』
『僕はこんな時も仕事だよ。ちょっとね、気になることがあって里沙ちゃんを借りたいんだ』
『は?何言ってんだ?』
『いや、潜入じゃないから。うちの店でターゲットを呼ぶからお茶の相手をして欲しいんだ。彼女の顔はまだ知られていないから本社の奴と取引先相手だったらうまくいくと思うんだよ。表情や言葉の裏を読むことが出来そうだし、是非とも頼みたいんだ』
何言ってやがる。許すもんか。
『他にもいるだろ。お前の子飼いでなんとかしろよ』
『それがさあ、ターゲットが情報部の奴だから……』
『何だと?お前、それって……』
『相手の女社長に色々流してそうなんだ。それでね……』
それはかなり……まずい。初めて聞いたが情報部の奴?誰だそれ。
『賢人、聞いてる?社長とも相談して里沙ちゃんがいいだろうって話になったんだよ。悪いが決定』
『文也、お前……周りから固めたな。覚えてろよ。俺を怒らせたな』
『はいはい、ごめんなさーい。とにかく、内容を説明するから一度連れてきてくれない?今日なら店閉めてるから丁度いいんだ』
俺は電話を切ると里沙に説明し、文也のバーへふたりで出かけた。
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