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第六章 見えないところで誰かがきっと
キンダンの過去(2)
しおりを挟む砂原の携帯に留守電を入れたその晩、遅くに電話が来た。
『朝霧!久しぶり、連絡もらえて嬉しいよ。旅行かぁ~。プライベートでなんて最近めっきり行ってないから超嬉しいんだけど!』深夜にも関わらずかなりのテンションだ。
「砂原の休みに合わせるからさ。予定教えて?」
そして来週の平日を何日か提示され、そこから一番早い日を選択。
あっという間に二泊三日の日程が決まり、宿も砂原が予約してくれる事になった。
『けど、何で瀬戸内~函館ツアーな訳?何かワケアリだわね、こりゃ!』
まだ詳しい話はしていないのだが、さすが刑事の勘は鋭い。
「会ってから全部話すから。悪いんだけど、当日家に来てくれる?ついでに彼にも会ってほしいし。じゃあ、よろしくね」
この提案はさらに砂原のテンションを上げた。前々からお宅訪問を熱望していたのだから当然の反応だ。
電話を切ってため息をつく。「ゴメンね砂原。利用する感じになっちゃって」
どうしても女同士を演出する必要がある。彼が付いて来ると言い出せないように!
こうして旅行日当日。早朝、レンタカーで砂原が現れた。それも真っ赤なクーペ。
誓って、私が指示を出した訳ではないので念のため!
「おっはよ~!あっ、どうも初めまして、砂原舞です」
颯爽と車から降り立ち、庭で出迎えた彼に向かって挨拶している。
「あなたが砂原さんですか。ユイからお話は伺っていました。過去に何度かお世話になったとか」その節は、と彼が礼を述べ出す。
「ちょっとちょっと!それを言うなら私ですよ?彼女に助けられたのは」
「ねえ二人とも。いい加減にしたら?ところで砂原、予定よりかなり早いけど」
「アハハ!つい張り切っちゃって」と笑う砂原に、「まるで遠足前の子供ね!」と突っ込む。言ったな?と砂原が足を出すも華麗に避けて見せた。
「……類は友、か」新堂さんがポツリと言った。
「少し早いし、中、入って。お茶でも出すわ」
やった!とガッツポーズをしながら、私の後をいそいそと付いて来る。振り返って彼に、済みませ~ん、と愛想笑いも忘れない。
「いいえ。少しの間だけでも、寛いで行ってください」彼は笑みを浮かべて答えた。
「いや~しかしデカい家だね!二人で住んでるんでしょ?広すぎない?子供は?」
「子供はいないの。二人よ。って、尋問みたいにやめてくれる?あと、まだ夫婦じゃないから!」もうすぐそうなる予定だが。
「ゴメンゴメン、ついね。職業病ってヤツよ、大目に見てちょうだい」
室内に入ると、興味津々で目を輝かせる。
「どっちのセンスか知らないけど、いいね、大人っぽくて。好きよ、こういう感じ!」
「ありがと。ふふっ」何にせよ褒められるのは嬉しいものだ。
砂原をリビングに通してお茶を用意していると、彼が近づいて来た。
「あら新堂さん、座れば?あなたの分もお茶淹れてるから……」
「いや。俺はいいよ」彼の様子がいつもと違う。「どうかした?」
「……なあ。彼女は現役の警官だろ?二人で旅行だなんて、本当に大丈夫なのか」
「イヤだ!そんな心配してたの?」思わず声が大きくなる。
砂原がこちらを振り向いた。「何?どうしたの?」
彼が困った顔で肩を竦める。観念したのか、私から離れてソファに腰を下ろした。
「失礼。何でもありません。砂原さんが予想以上に魅力的な方で、驚いただけです」
「あらっ、そんな!私こそ朝霧のお相手が、こ~んなに超絶イケメンとは驚きました」
「もう、二人で何お世辞言い合ってるのよ。変なの!」そう言いながらお茶を配る。
すると二人は声を揃えて言ったではないか。自分はお世辞は言わない!と。
目を丸くしたのは私だけではない。本人達も顔を見合わせる。
「知ってるわよ。二人がお世辞なんて言わない人だってね。だから付き合ってるんじゃない?あなた達と!」
室内に笑い声が響き渡った。
「不思議なご縁ですね。これからも朝霧ユイと仲良くしてやってください」新堂さんが改まって言う。
「こちらこそですよ!それで新堂さんって、ドクターでしたよね?」
「ええ、……まあ」彼がチラリと私を見る。助け舟を求められているようだ。
「彼はフリーでやってるの。診てもらいたかったら札束持ってくるのね!」
「おいユイ!何言ってるんだ……」
焦る彼だが、当の砂原は平然と返した。「それはそれは!リッチな方向けのお医者様でしたか!ご心配なく。私、健康だけが取り柄ですから?」そして豪快に笑う。
こういうのは変に隠そうとするとボロが出る。特に相手が彼女の場合は?新堂さんを見て、こっそり舌を出して見せた。
「やれやれ!」それが理解できたのか、彼は否定しなかった。
こうしてしばし歓談した後、新堂さんに見送られて私と砂原の旅が始まった。
レンタカーに収まり、会話が続く。
「これで脱出成功っと!サンキュ、砂原。恩に着るわ」
「え?何よ脱出って。ちょっとちょっと!旅行、ホントに行くんでしょうね?まさかこれで解散、バイバ~イなんて事は……」
「ないわよ。まだまだ付き合ってもらうわよ!」
そして彼女に私の目的を全部話した。彼の両親を探して、結婚式に出てもらいたいのだと。
「春に式挙げるのは確定なの?こっちは今流れでそんな大事な話聞いちゃったけど!」
「ゴメン……結果的にそうなったね。確定かって言われると微妙。でも、私はそうしたいと思ってるわ」
「その言い方だと、向こうが乗り気じゃないって事?」すでに遠ざかって久しい家の方を向いて聞いてくる。
そういう訳ではない。けれど彼の病気の事だけは、許可なく話したくない。
黙っていると、察してくれたのか砂原が言った。「まっ!色々と事情はあるもんね。また尋問になった、済まん!」
「ううん。答えられなくて、こっちこそゴメン」
「いいって。それで住所聞き出して乗り込むってワケね。説得に自信は?」
「何だか謎だらけの人達でさぁ。もしかしたら手こずるかも」
「任しときっ!こっちにはこれがあるじゃない?」砂原が警察手帳を取り出す。
「本物、だもんねぇ……」凄い事だ。「……って、ダメでしょ、それは!」
「だって人探しでしょ?それってある意味警察の仕事よ」真剣な表情で言う。
「でも何の届けも出てないし……」
「何言ってるの!朝霧らしくないなぁ。むしろこれがお目当てなのかと思ったよ」
これには声を大にして違う!と答えた。
「一緒に旅行したいって思ったのはホントだよ?確かに利用させてはもらったけど。でもそれはっ!」
「分かってるって。カレでしょ。昔も束縛されてるって言ってたもんね~。一人身の私的には、惚気にしか聞こえなかったけど?」
こんなコメントには何も言い返せず。
「大事にされてるよ、朝霧は!見てりゃすぐに分かる。羨ましいな~」
「砂原にだっているよ、まだ出会ってないだけで」
「旅先で出会っちゃったりして?」
「ガンバっ!砂原!」この掛け声に、おうっ!と砂原が意気込んだ。
空港でレンタカーを返し、飛行機に乗り換える。あまり時間はかけられないので最短ルートで行く。
機内でも女子トークは続いた。もちろん私は耳栓付きなので、えっ?えっ?と何度も聞き返して面倒がられたのだが。
「アンタ、拳銃撃ちすぎなんじゃない?だから耳壊れたんだよ、きっと!ウチ等はちゃんと訓練の時、防音用のイヤーマフするからね」
「訓練の時はでしょ。実戦でそんなのしないわ」
「分かってないな~、そもそも実戦、ウチ等にはないから!」これには納得。「ああ、そうでした!」
こんなダークな話題で盛り上がる。これは女子トークとは言わないかも?
約二時間ほどで目的地の最寄り空港に到着。最初にコンタクトを取った島の役場に向かった。
現地に降り立った私達は、海の美しさに息をのんだ。
「いいね~、これぞ旅行って感じ!」
旅行気分満喫中の砂原に、役場前の広場で告げた。「この辺でちょっと待ってて」
ここからは一人で乗り込む。手帳の出番はないと思うので?
予想通り、先日電話で話したと切り出すと、すぐに思い出してくれて話はすんなり進んだ。さらにはご丁寧に、手紙のやり取りをしていたという人を連れて来てくれた。
人口の少ない街では、すぐに有名人になってしまう。
「新堂先生に会ったら、これを渡してくれ!」だとか、「さおりちゃんにこれを!」と島民達が私に手紙やら物品を、次々に持って来る。
そんな輪の中に、いつの間にか交じっている砂原も共に受け取る。
「何だか責任重大になっちゃってるね、朝霧!」どこか面白そうに砂原が言った。
無事に居所を聞き出して、一旦本日の宿に向かう。
「荷物が増えちゃったじゃない!どうすんのよ、これ?」目の前の山を見下ろして、ため息をつく私。
「住所分かったんだし、送りつけちゃえば?」
「あのねぇ。それじゃ託された意味ないでしょ。あの人達が自分で送れば済む話!」
確かに!と笑う砂原。真面目に考えてよ?
「やっぱ車で来れば良かったのよ」
「何時間かかると思ってるの?そんなに休みないでしょ、あなたは」私はあるが?
「何かさ~、すっごく楽しい!もう仕事なんて、私も辞めちゃおっかな!で、ず~っと朝霧とこうして旅するの。困ってる人達助けたりとか?良くない?」
「なかなかの提案だけど……無理ね」
「だ~よね~。あんなに愛されてる朝霧ユイを私が独占しちゃったら……。新堂センセイが泣いちゃう~っ」え~ん、と泣き真似を始める。
「ちょっと?それ私の真似?そんなブリっ子じゃないから!それにあの人は大人しく引き下がらないと思うし」間違いなくついて来る!偶然を装って?
「冗談はこれくらいにして。まだ時間あるし、観光しよ、観光!」畳の上であぐらをかいていた砂原が、急に立ち上がった。
「ほらモタモタしない!即行動!」体育会系のノリに早変わり。「イエッサー、隊長!」敬礼のポーズを加えて答えた。
島はとても狭くて、あっという間に一回りしてしまった。
「だけど、カレのご両親……かは、まだ分かんないけど、凄いよね。こんな所で医療を提供しようとかさ。お給料だって激減でしょ?」ポツリと砂原が言う。
「そうだね。きっと、いいお医者さんだね」
人のために、という考えは新堂さんにはないようだが、自分ができる事をしたいと、彼も言っていた事がある。
砂原も思うところがあったのだろう。この晩、私達は妙にしんみりしたのだった。
翌朝、次なる目的地に向けて旅を再開させる。
私達は託された荷物を抱えて旅客機に飛び乗った。
「問題はここからだね。覚悟はできてる?朝霧ユイ!」砂原が発破をかける。
「ああ~っ、もう今から緊張してるっ。どうしよう!」それはまるで、恋人の実家に初めて乗り込む気分だ。
「興奮しすぎてコルト出さないでよね?」
「バカっ!出すワケないでしょ!」あははっと豪快に笑う砂原。
「他人事の人はいいよね~。アンタだってそのうち、こういうの体験するんだからね?砂原!」
「ならさ、見学させてよ、センパイ!」
「ダメです、先に一人で函館観光でもしててください!」
ケ~チ!と口を尖らせた砂原がそっぽを向いた。
昼過ぎにようやく函館空港に到着。島民達から渡された荷物は、取りあえず空港のコインロッカーに預け、予定通り別行動とする。
「武運を祈る!」投げキッスを飛ばして寄越す砂原に、笑って手を振って答えた。
「さてと。勝負はここからか……」
早速、教えられた住所にタクシーで向かう。
そこは一軒家だ。表札には〝新堂〟とだけ書かれている。ごく普通の民家で豪邸という訳でもない。恐る恐る呼び鈴を鳴らすも、どうやら留守のようだ。
「一旦退却して砂原と合流しよう」そう思って携帯に電話してみる。
『もしもし?どうした、朝霧』砂原はすぐに掴まった。
「うん。留守だったの。夕方にまた行ってみる。今どこ?」
すぐさま返ってきた『函館署!』との返答に、「はあっ?」と間の抜けた声を出してしまった。
『思い立って行ってみたらさ、前に合同捜査で一緒になったヤツが偶然いて!盛り上がっちゃってるのよ。朝霧もおいでよ!』
「あのねぇ、行ける訳ないでしょっ!」一人で観光しているならばと思ったのだが、予想外の展開だ。バリバリ銃刀法違反している私が、自ら警察署に出向ける訳がない。
私に気にせず楽しんで、と電話を切った。
「何よ……こっちにも知り合い、いるのかぁ」
通りかかった公園のベンチに腰を下ろす。
表の世界で堂々と暮らしている砂原が、素直に羨ましかった。仲間が大勢いて、あんな性格の彼女はさぞ人気者なのだろう。
それに引き替え私と言ったら、いつだって一人ぼっちだ。
「あ~あ。つまんないの」
時計を見るも、まだ三時前だ。夕方までは時間がある。
見上げれば、函館の冬の空には雪雲が広がり始めている。今晩は雪かもしれない。正面から吹いてきた北風が冷たくて、あまりの寒さにブルリと震える。
「新堂さん……」思わず、ここにいるはずのない愛しの彼の名を口ずさんだ。
その時だ。
「今、呼びましたか?」とすぐ側で誰かが言った。
驚いて振り返ると、そこに背の高い初老の男性が立っている。その顔立ちが彼に良く似ていて二重の驚きだ。
「和孝さん、お知合いですか?」その後ろから、ほっそりとした女性が顔を出した。
「かっ、かず、たか、さん?」慌てて立ち上がり、突如現れた二人に目を凝らす。
「そうですが……。どこかでお会いしましたか?」
何という偶然だ?こんなところで会えるなんて!こんな奇跡のような出会いに、驚きすぎて言葉にならない。
ポカンと口を開いたまま固まる私を、不思議そうに二人が見ている。
何か言わなければ。何か……。
「どうかしましたか?顔色があまり、良くないようですが……具合でも、」こんな言葉をかけられて慌てて首を振る。「いいえ!全然っ、大丈夫です!」
動悸が止まらない。言葉が出て来ず、息をするのすら忘れそうだ。
「あの?」カズタカ氏の目が、若干不審げな色を帯び始める。
しっかりしろ、朝霧ユイ!ここまで来て怯むのか?自分を鼓舞して拳を握る。
意を決して、まずは頭を下げた。「初めまして!私、朝霧ユイと言います!」
「朝霧さん、ですか」二人は顔を見合わせて、覚えがないというように首を傾げる。
「改めて伺いますが、新堂カズタカさんと、サオリさん、ですよね?」
二人は、口を揃えてそうです、と答えた。
「私は、新堂和矢さんの婚約者の、朝霧ユイです」ここはストレートに行こう。
新堂さんの名前を出した途端、サオリさんが震え出した。
「……今、和矢って、言った?……っ」
私を見つめたまま、両手を口元に当てて絶句している。
動揺を見せながらも、心配そうに彼女を見守る義弟。この二人、どう見ても夫婦だ。
「はい。ずっとお二人を探していました。実は昨日、瀬戸内のある島に行ったんです」これまでの事を伝え、島民からの贈り物を預かって来た事も伝えた。
カズタカ氏は空を見上げた後、観念したというように言った。「もうすぐ雪になります。ここでは何ですので、家へいらしてください」
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