この恋、腐れ縁でした。

氷室ユリ

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第五章 扉の先で待ち受けるものは

49.トクベツな日

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 新堂さんの年明けの検診からひと月が経った、二月最初の日。朝早くに、珍しく私の携帯電話が鳴った。

「なぜ今頃?十年前だったら喜んで引き受けてたのに!もう遅いわ」私は一人寝室で電話越しに声を荒げる。幸いな事に、彼はすでに起きていてここにはいない。
「大体、あの男を殺して誰が得するの?もはや何の影響力もないのに!殺す価値もないじゃない」
 朝っぱらから穏やかでない会話だ。なぜならこれが殺しの依頼だからだ。

「朝霧ユイは今、ドクター新堂の専属ボディガードなの。他の依頼は受け付けてない。わざわざ連絡いただいたところ悪いけど、他を当たって」こう言い放ち電話を切った。
 この時、廊下からほんの少しの足音が響いた事に気づけるほどの集中力は、興奮し過ぎた今の自分にはなかった。

 そもそも、もうこの手の依頼は来ないはず。なぜこんな電話が入ったのか。
 首を傾げながら廊下に出ると、卵を焼いている良い香りが漂っている。

 キッチンを覗くと、新堂さんがスクランブルエッグを作っていた。
「おはよう。もうすぐできるよ」
「ありがとう」

 そして出来上がったばかりの朝食を有り難くいただくも、さっきの電話がまだ尾を引いているせいで上の空だったらしい。
「ユイ?どうかしたか」こう聞かれて気づいた訳だが。「……。え?」
「また変な夢でも見たか?」彼が穏やかな笑みを浮かべながら聞いてくる。
「うん、まあ、そんなとこ」

 曖昧な返事にも、彼は何ら不信感を抱いた様子もなかった。
 こんな平穏なひと時に、何も物騒な話題を持ち出す事もない。この依頼の事は彼には話さなかった。


 それから五日後、いつもより早く支度を終わらせて立ち上がる。

「行って来ます」
 ダイニングで新聞を読んでいた彼に、通勤用のバッグを手に声をかけた。
「あれ、今日は遅番じゃなかったか?」
「そうなんだけど……ちょっと用があって。お昼は外で食べるから!」

 今日は仕事前にあるミッションを計画している。あっという間に大事な日が迫ってしまい、内心慌てている。

「顔色、あまり冴えないみたいだが、体調は大丈夫なのか?」玄関までついて来た彼。
「何ともないわ。心配しないで、ただのデスクワークで無理なんかしないから!辛くなったらすぐに帰って来れるし」
「ああそうしろ。連絡くれれば迎えに行くから」今日は一日家にいるから、と続ける。

 礼を言って軽く微笑んだ後、玄関ドアを閉じた。
 携帯電話を取り出し、GPSの機能をオフにする。居場所を知られて余計な詮索をされたくない。
 会社の最寄り駅を素通りして、その先に向かう。

 本日のミッションはなかなか厄介だ。もし上手く行かなければ別の手を考えなければならないが……今からでは時間がなさすぎる。
「油断していたわ。もっと早くに着手するべきだった!」


 この数時間後、思いのほかすんなりと事は進み、予定していたミッションは無事に成し遂げる事ができた。
 そんな昼過ぎの事。あるニュースが世間を騒がせた。某国トップの義兄が暗殺されたとの内容だ。午前中にマレーシアの空港で事件が起きたらしい。
 詳しい情報はまだ入って来ないとの事。

「嫌な事件ね。親族殺しなんて、まるで戦国時代みたいじゃない!」
 商店街の電光掲示板に流れるニュース速報を見て呟く。

 会社の最寄り駅に着いてすぐ、忘れずにGPSをオンに戻す。自分の所在を明らかにする事を提案したのは自分だ。自ら破る訳には行かない。


 そしてその夜はいつもの時間に帰宅した。あまり彼を心配させたくはないので、残業は極力しないようにしている。

「お帰り」
「ただいま!」

 元気に答えたつもりだが、彼が私を入念に観察してくる。

 実際疲れも感じていない。堂々と彼の前に立っていると、「調子、良さそうだな」と言いながらも、さらに顔を近づける。
「ヤダ、新堂さんったら。顔、近すぎ!照れるじゃない?」
「何を今さら」そう言って腰を屈める。
 身長差があるので、じっくりと私を見る場合こうするしかない。

「間違えた、近すぎて良く見えない!」こう言い直して彼の体を引き離す。「うんうん!今日もいいオトコ!」
 その顔をマジマジと見てから、満足してリビングへ向かう。

「ねえ。見た?このニュース」
 リビングではテレビが点いたままになっていた。ちょうど例のニュースが流れている。
「ああ。昼からずっと大騒ぎだ!全く。どうでもいいよ」
 そう言った彼を無言で見つめる。
「何だよ、何か変な事言ったか?俺達にはどうでもいいだろ?」

「新堂さん。疑わないのね、私の事」

「逆に、なぜおまえを疑わないといけないんだ?」
「だって……」私が今日取った行動は明らかにいつもと違った。「私、珍しく早くに出かけたでしょ?」
「それが?」
「犯行時刻は現地時間の午前九時過ぎ。あの時間なら余裕で間に合う。私があのままマレーシアに飛んでた可能性だってある」
「不可能ではないな」

 まだ彼は疑ってこない。帰った私を玄関先で凝視して顔を近づけたのは、間違いなく匂いを確認する行為だった。つまり私から火薬の香りがするかを。

 けれど新堂さんは言った。「だが。残念ながらあり得ないんだよ」
「どういう意味?」
「知らないのか?今回の暗殺劇がどれだけお粗末か。こんな事に朝霧ユイが関わっている訳がない!」

 報道によれば、真犯人はまだ特定されていないが、実行犯はアジア系の女二名。毒殺らしい。逃走する様子がはっきりと監視カメラに収められている。
 確かに私ならば、毒殺も選ばないし姿も晒さない!彼の読みは正しい。

「……と、俺は判断したが。違うのか。こんな雑な仕事をユイがしたなら、少々がっかりだなぁ」彼にしてはユーモアに飛んだ返しだ。
 いつもならば、何があってもこの手の話題は厳禁なのに?
「んなっ!何言ってるの、私がやる訳ないじゃない!」すぐさま全否定する。
「だろ?」

 今回ばかりは一本取られた。少々彼を試してみようと思ったのに?

「実はな。少し前の朝、おまえが誰かと電話で話してるの聞いてしまったんだ」
「えっ、あれ、聞いてたの!」
 驚きはしたが、あの日私は依頼を断ったのだ。後ろめたさを感じる必要はない。
「それなら先に言ってよね?新堂さんのイジワル!」
「だけど、本当の事だろ?」
「ええ!まさかこんな手で暗殺とはね。この女の子達はどう見ても素人。単にハメられたのよ。可哀相に」朝霧ユイに断られて、素人の女二人で手を打ったなんて?

「なあユイ。だけど午前中、GPS切ってたよな。何でだ?」
 気づかれていたか……。「ちょっとね。説明は明日する。今日は何も聞かないで」
「何で今じゃダメなんだ?」
「何でもいいでしょ!とにかく、誰も殺してないから安心して!」

 今日話してしまったらつまらない。内緒で動いた意味だってなくなるではないか?


 そして翌朝。今日は二月七日。

「新堂さん!お誕生日おめでとう。これ、プレゼントよ」
 先にダイニングにいた彼にこう告げて、リボンのかかった小箱を差し出した。
「誕生日?……ああそうか、今日だったな」

 実は昨日のミッションというのは、まさにこれを買う事だったのだ。まだ大丈夫と油断していて前日になってしまい、さらにその日が遅番という失態続き!結局十分に吟味する時間もなかった。
 この事を打ち明け、昨日の一件はあっさり解決した。

「私は貰ってるのに、あんまりあげた事なかったでしょ?でも、全然大したものじゃないけど。何がいいかも分からないし……」
「嬉しいよ。ありがとう。開けていいか?」
「もちろん!」

 彼がリボンを解いて箱を開ける。中には皮製のキーケースが収まっている。

「おお、いいじゃないか!ちょうど新調しようと思ってたところだ」
「でしょ?この間チラッと見えた時、ボロボロだったから」
「早速付け替えよう」
「うん!そうしてみて!」

 彼が古いケースに留めたキーを外して行く。その数が意外と多い。

「随分たくさんあるけど、どこの鍵?」
「どこのだと思う?」
「この家と、前のあなたと私のマンションでしょ、これは車のでしょ、この小さいのは?」書斎の引き出し!と考えたが、さすがに持ち歩かないだろう。

「これは北側の部屋の棚のだ。ほら、薬品が入ってる」
「えっ、あそこって、鍵掛けてたの?」
「一応、劇薬も入ってるからな」
 それはどうにも、自分が疑われている気がしてならないのだが?「私、勝手に使ったりしないよ?」とつい言ってしまう。

「そういうユイだって、銃弾仕舞ってる引き出しに鍵掛けてるだろ?」
「良くご存知で……」
「俺は持ち出したりしないぞ?」
「分かってるってば!外部からの盗難防止でしょ」
 分かればよろしい、と彼が威厳たっぷりに頷いた。

 その他細々とあるが、自分でも良く分からないと彼が呟いた。
「そういう整理整頓的なの苦手よね~。分からない鍵なんて、持ってる意味ある?」必要ないと思うのだが。

 彼は、分からないからこそ付けておくんだと、ブツブツ言いながら作業を続けた。
 しばらく見ていたが、段々飽きてきて大きく背伸びをする。

「あ~それより!時間、どんどん過ぎるよ。どっか行こうよ」
 今日はわざわざ休みを入れたのだ。
「ユイが行きたいなら付き合うけど、行きたいとこあるのか?」
「う~ん。特にはないけど」
「それなら、このままのんびりしていよう」
「そぉ?まあ、あなたがそう言うなら……」

 立ち上がりかけたところを、再び椅子に腰を落とす。

「気に入ったよ、これ。ありがとな、ユイ」鍵を全て移し終えた彼が、キーケースを持ち上げて言った。
「ホントはさ~、もっとちゃんと探したかったんだけど」
「十分だよ。使い易そうだし。しかしこれ買いに行ってたとはね。別に疑われてまで隠す事ないだろうに!」
「だ~って。分かっちゃったら面白くないでしょ?実際少しは驚いてくれてたみたいだし!」狙いはそこだ。
「そうだな、考えてなかったから」

「新堂さんが私にくれるのは、いつも超高価だから……気後れしちゃうわ」
 その昔たんまりあった資金も、今じゃパート収入のみだ。
「俺だって高価な物、貰ったぞ」そう言って目を向けたのは、庭の愛車ベンツだ。
「ああ……。前にも言ったけど、あれは二人のよ」
「俺はプレゼントだと思ってるよ。だってユイの金で買ったんだろ?」
「そうだけど……。新堂さんがくれたエンゲージリングだって、かなりするよね?」
 知りたいけれど知りたくない。金額が分かったら着けられなくなりそうだ。

「あれは特別な物だからな、当然惜しみたくはなかったさ」
 やっぱり!
「だがそれだって、ベンツ二台分ほどじゃない」
「そりゃそうだけど!」さすがに指輪一本に五千万はないだろう!と笑いながらも、ふと考える。ん?二台分?

「あっさり認めたな。あれ、ディーラーから無償で取り換えたんじゃないんだろ?」
 やられた!「何でそれを……!」椅子から落ちそうなくらい驚いた。
 あの件は店側にも厳重に口止めしたはず。貴島さんを疑うが、今さらわざわざ言うとも思えない。
「俺は何だって知ってるんだ」

「……あのディーラーマンね、口止め料返してもらわなきゃ!」
「待て待て、ディーラーは悪くない。俺が脅したんだから」
 爽やかな笑みを交えながら言うセリフか?改めて思う、恐ろしい男だと!

「あのねっ、新堂さん、その事だけど……」しどろもどろに弁解を始める。
 あの件がバレたなら、私が殺しをした事もバレたという事になる。
「過ぎた事を今さら追求はしない。おまえに何事もなかった事に免じて、不問にする」
 意外な判決だ。「本当に?!ありがとう!」
「何しろ、今日は俺の誕生日だしな。細かい事で騒ぎたくない」

 あまりにほっとして、つい調子に乗る。「それじゃ、ついでに言うけどさ!」
「おい、まだ何かあるのか!」
「な~んてね。冗談よ~だ!焦った?」
「脅かすなよ……」

 こんな他愛もない話をして、時間は過ぎて行った。


 その夜。先にベッドに入った私の元に新堂さんがやって来て、しばし語り合う。

「もうすぐ終わっちゃうね、新堂さんのお誕生日」
「ああ、そうだな」
「何だか、何もせずに終わった感じ……。ねえ、今日、楽しかった?」
「ああ。ユイとたっぷり話ができたし、イイもの貰ったし。ずっと一緒にいられて楽しかったよ」
「ホントに?」
「嘘なんてつかないよ」

 頷いたもののどうにも納得が行かない。そんな不満でモヤモヤしていると、彼がこんな事を言った。

「今まで自分の誕生日なんて、特別でも何でもないただの一日に過ぎなかった」
「私だって、自分の誕生日なんていつも忘れてたよ?むしろ新堂さんが花束をくれて、思い出してたようなもの。特別あなたが変な訳じゃないと思うわ」
「おまえの誕生日は、なぜだが祝ってやりたいと思ったんだ」
 それは不思議だ。「なぜ?」

「さあ……良く分からない。人の誕生日なんて覚えもしないヤツが、不思議だよな」
「私の誕生日は一度聞いたら忘れられないからでしょ!二、二、二のゾロ目だから」
 彼は優しい笑みを浮かべて言った。「きっと、ユイの事がとても大切だからだな」
「私は新堂さんが大切。だから、あなたの誕生日は特別よ」
「ありがとう。俺もこれからは、この日を大事にするよ」

 こんなセリフが彼の口から飛び出すとは!「ふふ……無理しないで」
「おや?そうしろ、の間違いじゃないのか?」
「だって!毎回あなたの誕生日プレゼント考えるの大変だもん。期待されると困る!」
「あのなぁ。俺がプレゼント目当てに誕生日を待ち侘びると思うのか?」

 もちろんそんな意味じゃないと分かっている。
 きっとこの人は、子供の頃からそういう経験が少なかったのだろう。少年だった頃に、たくさん祝ってあげたかった。

「おいユイ?聞いてるのか?」
「ゴメン、やっぱ訂正する。これからは毎年、恥ずかしくなるくらい私が祝ってあげる!子供の頃の分までね」

 そして時刻は零時を回り、日付が変わった。まるで魔法が解けたように特別な一日が終わり、またいつもの一日が始まる。
 けれど、幸せなあの日が消えてなくなった訳じゃない。
 しっかりとこの記憶に留めておけばいい。

「お休みなさい、新堂さん」


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