この恋、腐れ縁でした。

氷室ユリ

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第五章 扉の先で待ち受けるものは

  カレのご意向(2)

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 例のごたごたからひと月が経ち、遂に納車の日がやってきた。
 三月の中旬。窓の外を見やれば、とても暖かい日差しが降り注いでいる。気持ちも自然と上向いて、私は新堂さんと並んでソファに腰掛けている。

「……まあ、そろそろいいだろう。許可しようじゃないか」
「やった~!久しぶりのデートね、新堂さん!」
 ようやく下りた許可に手を取り合って喜ぶ。今回は二人で車を取りに出かけられる!

「だがいいか?くれぐれも無理はさせるなよ」貴島さんが浮かれる私に言い放つ。
「分かってるって。それじゃ新堂さん、電車で行くよ」
「何でも」彼が笑顔で答える。

 こうして食事を終え支度を済ませた私達は、早速外へと繰り出した。


「やっぱり外はいいな」
「そうだね!」久しぶりの彼との外出に胸が躍る。
「いつの間にか、もう春なんだな」周りの景色に目をやりながら彼が言う。
 新堂さんが最後に外に出たのはいつなのだろう。

「そうよ。もうすぐ桜が咲き始めるわ」
「桜、か……」彼が呟いた。「私はあまり好きじゃないけど」と小さく続ける。
 並んで腕を組みながら駅へと向かって歩いている。
「俺もだな」彼がポツリと言った。

「ホントに?」予想外の言葉に思わず横の彼を見上げる。「それは奇遇ね。ねえ、何で好きじゃないの?」それは知らなかった。興味がある。
「ユイはなぜ?」
「そうね~。ほら、皆が騒ぐじゃない?宴会の花ってイメージ付いちゃってて。そういうのは好きじゃないって意味。私は、一輪で美しい花にこそ魅力を感じるな」
「ピンクのユリが好きだって言ってたもんな」

 私が好きだと言った花を覚えていてくれたのか。嬉しくてつい顔がほころぶ。

「しかし宴会の花って、勝手に人間が騒いでるだけだろ。桜にしてみればいい迷惑じゃないか?」嫌いな花の味方もする心優しき新堂さん。
「そうなんだけど!ああでも、夜桜と桜吹雪は好きよ。それであなたは?」
 私の事よりあなたの事が聞きたい!歩みを進めながら尋ねると、新堂さんは自分の胸に手を持って行きながら打ち明けた。
「何だか……あの花を見ると、モヤモヤとしたものがこの辺にね」

「それって、昔何かあったって事かな?」
「全然記憶にはないが、もしかすると幼少期の何かかもな」
 こんな話に、これは過去を知る手がかりになるかもしれないと心浮き立つ。
 もちろん悟られないよう、興味のないふりをしておく。「ふうん」

 内密に進めている彼の両親探しは、相変わらず難航中で何も掴めていない。
「……ねえ、新堂さん。もしもよ?もし両親が見つかったら、会いたい?」
 私達は前だけを見て歩く。答えは返ってこない。

 しばし無言で歩いてから、彼は立ち止まった。

「今回こんな事があって、自分の血縁者の事を考えた。……だが、やっぱり会わなくていい」
 これは果たして本心なのだろうか。私には判別できない。
「ユイの骨髄が自分のと一致しなかったとしても、答えは同じだ。今さらどうでもいい。俺にはユイがいる。それだけで十分だ。なぜそんな事を聞く?」
「ん?別に。ただふと思っただけ」

 組んだ腕を離して、指を絡めて手を繋いだ。
 駅に着いてからも、手を繋いだまま電車に乗り込む。

「おまえと電車に乗るのは初めてだな」
「ホントね。何だか新鮮」
 ドア横に立って、見つめ合って笑う。手はしっかりと繋いだまま。
「新堂さん、具合悪くなったら言うのよ?ふらついても、ちゃんと手、握っててあげるからね」

 私のこんなコメントに、彼が堪え切れずといった様子で笑った。

「何よぉ」少々ムッとして聞く。
「いつもの逆だな、と思ったらおかしくてな」
「それは確かに」私はこう言えて嬉しいが!そう喜んだのも束の間、彼はいつの間にか医者の顔をしていた。「ユイ、おまえもだぞ?」
「分かってるわよ……」

 やがて電車は目的の駅に到着した。平日の昼なのに混雑している。周囲には新品のリクルートスーツに身を固めた、フレッシュマンが溢れていた。

「就職活動かぁ。あの子達はこれから会社訪問かな?」
「俺もおまえも経験がないな」
「あら。私はあるわ」
「そうなのか?」
 驚く彼に、様々な会社に潜入した事を伝えた。
「そういえばユイ、研修医もやってたな」

 その時に可愛い少女にも出会った。名前は相馬ユキ。母親が難しい病気で入院していて、あの日も病室の前で泣いていた。他人事とは思えず介入した私だが、あの時もまあ大変だった……。結果的には新堂さんのゴッドハンドによって母親は回復した訳だが。

 当時を思い出しながら、話は盛り上がる。

「そうそう、あったね~。なかなかだったでしょ、私の白衣姿も?二度と着ないけど!」
「ああ。似合ってたよ、俺よりも」
「それは言い過ぎ!本業のあなたには敵いませんわっ」軽く肩を触れ合わせて言う。
 そんな事ないと彼が否定した。
「ユキ、元気かな」
「おまえを目指してたくらいだから、逞しく育っただろ」

 何も言えず苦笑いで誤魔化した。間違った方向に進んでいない事を願うばかりだ。

「だけど!私は断然、白衣よりも制服が好きだな~」
「警察官か?」
「そう!さすがに着た事ないんだけどね~」警察には潜入した事がない。
「それをやってたら、完全にコスプレだからな?」
「ヤッダぁ!でもそれ何だか楽しそう!新堂さんには何のコスプレさせよっかな~?」

 こんな他愛のない会話を楽しみながら、目的の場所へ到着する。
 当然新堂さんは、向かった先がメルセデスのディーラーである事に驚いている。

「なあ、ここで合ってるのか?」
「合ってる合ってる。いいから入って!」
「てっきりBMWに連れて行かれると思ってたんだが」
 太っ腹のメーカーというのはメルセデスだったのか、と呟いている。

 そうだった、彼は今回メーカーが善意で取り換えてくれたと思っているのだ。忘れるところだった!店員が余計な事を言わないように口止めせねば。

 首を傾げ続ける彼の背を押して、店内へと入る。
 最奥の応接セットに通されて、彼だけを座らせる。若い女性スタッフがお茶を二つ並べて行った。
「ここでお茶でも飲んでて。私ちょっと、担当の人から説明受けてくるから」口止めしてくるから!と心の中だけで続ける。
「ああ、分かった。……しかし、どうにも信じられん!」

 戸惑う彼を残して、担当者と奥でひそひそと会話する。代金は前払い済みなので特に面倒はないのだが、念には念を?

「あちらでご主人様にも一緒にご説明させていただいた方が……」
「いいの、何も言わないで!いい?トランクの例のシミの件は他言無用よ?廃車の手配は済んでるわね?こっちはキャッシュで払ったんだから……」
 車の代金に加え口止め料……改め、手数料として色を付けた。警察沙汰になるくらいなら惜しまず払う!

 何しろ一度目の購入時も、廃車にしろ、テールランプの破損の件は内密に!と同じような事をしたから、鋭い人間ならば犯罪の匂いを嗅ぎ付けるかもしれない。
 例えそうであっても、すでに何の証拠もないのだが。

 一通り確認(説得)を終えて、ついに新車とご対面だ。

「新堂さん、こっち来て!」
 彼を手招きで呼び、外へと連れ出す。

 目の前のピカピカのメルセデスベンツ(もちろん黒)を訝しげに見つめている。
「これをおまえが、選んだのか……?」
「そうですっ!正真正銘の新車!」
 堂々と新車だと言えるのは有り難い。鋭く突っ込んでくれた彼に感謝だ。

 サラリと答えて先に運転席に乗り込む。「どうしたの、早く乗って!」
「どうにも腑に落ちん」
「何が?いいから乗ってってば!」
 首を傾げつつも助手席に乗り込む彼。

 窓を全開し運転席から手を上げると、店内のスタッフ達が深々と頭を下げた。見送りのために店長まで姿を見せている。
「総出で見送りか!」
「もう……騒ぎ立てるなって言ったのに?それじゃ、行きましょ」

 この状況から、私がこの店に相当な額をつぎ込んだ事は分かってしまっただろう。
 発車してしばらくは沈黙が続いたが、やがて彼が口を開いた。

「これをおまえが……」
「まだ言ってる。ねえ?もしかして……気に入らない?もうベンツは飽きたとか」やっぱりそうだったらどうしよう!本気でマセラティが好きになったとしたら……。
 途中で口籠ったままの彼を前に、不安で堪らない。

 だが次の瞬間、そんなモヤモヤは吹き飛んだ。
「いい!いいじゃないか、最高だよ、ユイ!」
 こう言った彼の声はいつもよりもトーンが高めで、ご機嫌な事を表していた。

「気に入らないのかと、焦ったじゃない……」安堵の息と共に言葉を吐き出す。
「それはあり得ないな。だけどおまえ、ベンツ嫌いだったよな?」
「う~ん、まあ……。でも、使うのってほとんど新堂さんだし?」
 彼がベンツを愛している事は昔から知っている。選んだ理由などすぐに分かるだろう。

「ありがとう、ユイ」
 こんな素直な礼をこの人に言われるのは、やはり慣れない。
「こういう大きな車は、私には似合わないわ。早くあなたに運転代わってもらいたい」照れ隠しも兼ねて言い返す。
「もう時期だ。すぐに代われる」
 私は少し微笑んで頷いた。「うん」

「ようやくベンツに乗れるんだな!」車内を見回して満足げな様子だ。
「本当に嬉しそうね」
「ようやく良さを分かってくれたんだな」彼の視線は私に戻ってきた。
「前から分かってるわ。だから堪能できるように、最上級クラスにしといた」

「よくやった!で、支払いはどうした?渡してあるカードで払ったんだろ?」
「いいえ。私の気紛れだったし、臨時収入が入ったからご心配なく!」
 百万ドルを思い出したようだ。「ある意味、イーグル様々だな」
「あ~あ、もっとふんだくれば良かったかなぁ」

 こんな事を言った時、彼の表情が変わった事に気づいた。

「ほら、だってあなたの分まで稼がないとさ、」と補足するも……。「俺がもうすぐ復帰する。その必要はない。もうその手の依頼は受けるな」
 思いのほか強めの口調で、返す言葉がない。「新堂さん……」
「危険な事はしてほしくないんだ。頼むよ」彼は真剣な顔で再度言った。

「頼まれなくても、危険な事なんてしないわ」ここはきっぱり言っておく。
「どうも信じられんがな!」
 腑に落ちない事が多すぎて、素直に納得できなくても無理はない。
「でも、これだけは信じて。私はずっと、あなたと一緒にいる。ずっとね」
「ああ。そうしてくれ」


 こうして貴島邸へと帰宅する。

「おお、早かったな。よく寄り道しないで来れた、褒めてやるよ。朝霧!」
「いくら私でも、病み上がりの人を連れ回したりはしませんっ」
 スプリングコートを脱いで、やや不機嫌になってソファに勢い良く腰を下ろす。
「何だか、やけにトゲトゲしいなぁ。何かあったのか?」
「何もないから!一々突っ込まないで!」

 どうにもこの人の一言がイラっと来る今日この頃。

 呆れ顔で首を振っていた貴島さんが、医者の顔になって彼を見る。
「新堂、大丈夫だったか?」
「ああ。問題ない。だがまあ……少し疲れたかな」私の横に座りながら答えた。
「そりゃ仕方ない。何せ、三ヶ月はベッドの上だったんだからな。徐々に体力を戻して行こう」
 力なく笑う新堂さんだが、顔色はとても良くて安心する。

 ホッとしたのも束の間。
「おい、お前の方が顔色悪いぞ?」貴島さんが私を見て言った。
 こっちに話を振らないで!私もちょっと疲れたのよ、そう言い返そうとしたけれど、新堂さんの心配そうな顔が目に入って思い直す。
「そう?部屋が暗いから、ただの光の加減でしょ!」

「ユイ、こっち向いてみろ」彼が私の顔を覗き込み、体を自分の方に向けさせた。
「何でもないってば……」戸惑いつつも素直に従う。
 顔をまじまじと見つめられ、「おまえ、少し痩せたよな」と指摘される。
「そうかなぁ~。体重はあまり変わってないけど!」これは本当だ。

「大体、何をそんなにイライラしてるんだ?」
 どこかイチャモンのように聞こえて、さらにムッとする。「そんな事ないわ」
「朝霧。何だか知らんが、そんなにトゲトゲするなよ。全くお前は……」言葉を遮って続ける。「導火線、短いので!」
「導火線?」彼が不思議そうに繰り返す。
「上手いでしょ、この人ったらね、私は導火線が短いからすぐに火が点くって!」
「なるほど」

 妙に納得している彼の肩を透かさず突く。
 その拍子に、彼の体がぐらりと揺れた。

「あ!ごっ、ごめん……。大丈夫?新堂さん!」疲れている病み上がりの彼にこんな事をするなんて……私のバカバカ!
 心で自分を叱責し始めた時、彼がニヤリと笑った。「なんてな」
「あ~っ!騙したわね?酷ぉ~い……」本気で反省したのに?

 彼を支えていた私を、新堂さんが抱きしめてきた。そのまま抱き合う格好になる。
 そんな私達を再び呆れ顔で貴島さんが見ていた。

「だけどユイ、本当に体調は……」
 彼が話を戻してきたので、抱擁を解いて立ち上がる。
 背伸びをしながら言った。「さ~、気分転換に一服一服!じゃ、また後でね、新堂さん!ゆっくり休んで」
「あ、おい待て、喫煙は控えろよ!」

「ムダだよ、そんな事言ったって。アイツ、こっそり毎晩部屋でプカプカしてるんだぜ」
「気づいてるならやめさせてくれ!」
 止めてもムダな事など、すでにご承知のはずでは?
「それじゃ、付き合って来るかな、オレも!」
「お前も大概にしろよな!」

 貴島さんが悪戯っぽい笑みを浮かべながら後を追って来た。

 テラスに現れたその姿に向かって言う。「あら、貴島さんも一服?」
「ああ。新堂を振り切って来た」
「うふふっ!そう」
 私達は気持ち良く煙を吐き出しながら、空を見上げる。

 チラリと私を見て、「なあ朝霧。お前、無理してないか?」と控えめに聞かれる。
「全然?かなりお気楽にやらせてもらってるわよ」きちんと顔を向けて答えると、私の顔を見つめた後、「そうか。ならいい」と笑った。

「貴島さん……いえ、貴島先生。こんなシチュエーションでなんだけど、あなたには本当に感謝してる。それと、迷惑かけてごめんなさい」
「何だよ、改まって?新堂からも散々言われた。もういいって。お前らしくないぜ!」
「茶化さないで聞いて」
「ああ、済まん」

 視線を隣りの貴島さんに真っ直ぐに向ける。

 彼の命を救ってもらったのは、これで二度目だ。
「私の大切な新堂さんを、また救ってくれて……本当にありがとう」
「今アイツの中には、朝霧ユイの血が流れてるんだ。二人で長生きしろよ?」
 それは本当に凄い事だ。私の血が新堂さんを生かしているのだから。
 貴島さんは続ける。「新堂を救ったのは、俺一人の力じゃない。朝霧の力も、本人の力もあっての事。皆の力さ」

「……ありがとう、ございましたっ!」深く深く、頭を下げる。
「いいって事よ。お互い様だろ?俺だってお前達に助けられてるしな」
「私、あなたに色々と失礼な事言ったから……その、」
「それも、お互い様!何でも言い合えるってのは、いいもんだよな~」しみじみと言われて、その通りだと思う。「……ふふ、そうかもね」
 顔を見合わせながら微笑んだ。

 この人は新堂さんの親友だ。それと同時に私の親友でもある。例え年齢がどんなに離れていても関係ない。

 ……ああ分かった。だからこの人を医者と認識せずに、セクハラ疑惑を抱いてあんな発言をしてしまったのだ。
 それはつまり、慣れ合ってはいけないという事か?大いに問題じゃないか!


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