大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第五章 隠された秘密を探れ!

  スランプから脱するには(2)

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 キハラを失って四ヶ月が経った今でも、未だにコルトを手にする事ができないでいる。
 時々新堂さんが様子を見に来てくれるが、私達は以前と何ら変わらない。お互いの生活を、別々に送っている。

 依頼を受ける気力もなく、最近の私はまるでアスリートのような生活だ。トレーニングだけは欠かさない。といっても、射撃以外の、なのだが……。
 この鬱陶しい梅雨空の中だって毎朝ランニングに出かける。それもがむしゃらに走る。走っている間は無心でいられるから。

 そんな今日も、シトシトと雨が降っている。

「たまには、私の方から新堂さんに会いに行ってみようかな」
 口にすれば行動に移せるかもしれない。そんな気がしたけれど、やはり気が進まず。

 窓から空を見上げて、考える事小一時間。迷った末についに立ち上がる。
「もう夕方だし、いるでしょ」


 事前連絡も入れずに、愛車で新堂さんのマンションへと向かった。

 マンションに到着し、一階エントランスで部屋番号を呼び出すが応答がない。
「留守かな?」
 合鍵でオートロックのエントランスを抜ける。
 部屋の前に着いて、解錠しドアを開けた。

「来るんじゃない!」
 こんな声と共に、開けた瞬間に目に飛び込んできたのは椅子に縛られた彼の姿。その周囲には、目出し帽を被った東南アジア系の外国人が三名。
 呆気に取られる私を銃弾が襲った。

「きゃっ……!」思わず一旦ドアを閉める。
「……何?今の」
 幸い撃たれてはいない。突然の出来事に心臓がバクバクと鳴っている。
 無意識に腰に手を伸ばすが、そこに相棒のコルトはない。
「ある訳ないよね……引き出しに仕舞い込んだままなんだから!」

 意を決して再びドアノブに手を掛けた時、ドアが勢い良く開いた。
 とっさに身を潜めて、もう一度室内の様子を瞬時に確認する。そして出て来た一人に向けて、下から拳を突き上げて顎を叩き割る。
 目の前で倒れ込んだ男が所持していた拳銃を、すぐさま拾い上げた。

「一体、これはどういう事なの?」
「ダメだ、ユイ!来るんじゃない……っ」
 縛られた彼の顔は殴られたらしく、やや腫れている。

【以下カッコ内英語】
「(見られちまったからには、お前も帰す訳には行かない)」
「(彼女は無関係だろう、手を出すな!)」男に続いて、新堂さんが英語で訴える。

 どうやら彼は、面倒な事に巻き込まれている真っ最中だったらしい。
「私ったら何てタイミングで登場?その人に傷をつけるなんて……。許さないんだからね!」私の中で怒りが炸裂した。

 目出し帽の男二人が、拳銃を構えて彼の両脇に立っている。
 私は手にした銃で応戦しようとしたのだが……脳裏にキハラを撃ったあの瞬間の映像が浮かび、構えた左腕が震え出す。
 そんな私に構う事なく、一人が撃ってきた。

「危ない、ユイっ!」
 彼の声で我に返って、辛うじて銃弾を交わす。

 尚も容赦なく撃ってくる男達に、またも怒りが込み上げる。
「下手クソ!そんなんじゃ、銃を撃つ資格ないから!」
 私は持っていた拳銃を男の構える銃目がけて投げつけた。

 それは見事男の手に命中。「オウッ……!」低い唸り声を上げて銃を落とす。
 その隙に駆け寄り、渾身の一撃を腹部に食らわせた。残る一人に強烈な回し蹴りをお見舞いして捨て台詞を吐く。
「朝霧ユイを、ナメないでよね?」

「新堂さん、今解いてあげるから!大丈夫?」
「まるで見てたみたいな登場だな。っ……助かったよ」
 縄を解くと、彼が両腕をグルグルと回した。「あ~、窮屈だった!」
「……いつからこんな状態だった訳?」
「ざっと三時間、ってとこかな」

「ウソでしょ?もう!呼んでくれれば良かったのに」
 ここへ来る事を一時間も悩んでいた自分については触れないでおこう。

「それで、何があったの?」
 新堂さんが室内を見回す。「代わりに説明してもらおうと思ったが……」
 男達は気絶しているらしく動かない。私も伸びた三人を見下ろす。
「無理みたいよ?」

「まったく大した戦闘能力だよ、おまえは……!まさか、殺してないだろうな」
「さあ。保証はしない」
「拳銃なんか使わなくても、これだけできれば十分だ」
 私は何も答えなかった。

 今この場に相棒がいない事が、どれだけ不安か。彼には分からないのだ。

「で?何があったか、いい加減教えてくれない?」
「ああ。実はな……」
 話はこうだ。この連中はマニラからある男を追ってやって来た。向こうで仕留めるはずだった男を。ところが、やり損ねて大ケガを負わせるだけに終わったらしい。

「その狙われてる男が、あなたに手術を依頼してきたのね」
「そうだ。こいつらは、男がここにやって来ると思い込んでいた」
「で、ここで三時間も粘ってたの……?バカみたい!」
「来る訳がない!その依頼はすでにキャンセルされている」
「どういう事?」

「もっと良心的な料金で請け負ってくれる、腕のいいドクターを見つけたそうだ」
 感情を殺した声で彼が続ける。「だが……あの脳損傷のオペは、私以外には恐らく無理だろう」
「そうなの?だったら、助けてあげないと!」
「私にはもう関係のない事だ。後は向こうで対処するさ」

 去るものは追わず。これもきっと、新堂和矢のルールなのだろう。
 でもそんなの何か違う!「そんな事言わないで?オペどころか、こいつらの仲間がその人を殺しに行くかもしれないじゃない」
 そうなったら、その依頼人がわざわざこの国に来た意味がなくなってしまう。

「どこの医者に頼んだって?場所は!」居ても立ってもいられずに問いただす。
「斎木という、イケ好かない大学病院の外科部長が、執刀するそうだ」
「そんな言い方って……まさか、その人と知り合いなの?」

 彼がその名を口にするや、倒れていた男達は一斉に起き上がり、一目散に部屋を飛び出した。
「あいつら、生きてたな!」

 彼が呑気にそんなセリフを吐いた時、私は気づいた。日本語が分からなくても固有名称は判別できる。
 その〝サイキ外科部長〟が名の知れたドクターならば、どこに所属しているかはすぐに分かるだろう。

「っ!……しまった。新堂さん、一緒に来てっ!」
「行く必要などない。おまえもだ」私の呼びかけに彼は応じない。
「んもうっ!もういい!」
 頑固なこの人を説得するには時間が足りない。

 とにかく、私だけでも現地に向かう事にした。その前に、マンションに戻って我が相棒を取りに行かなくては。


 問題の大学病院に到着して車から降り立つと、エントランスの車寄せの隅に見覚えのあるベンツが停まっていた。
「あれって新堂さんの車?来てくれたんじゃない……」
 こんな状況にも関わらず、笑みが零れる。

 急いで院内に駆け込むと、予想通り新堂さんが待ち構えていた。

「ユイ!遅いじゃないか、何をやってたんだ?」
「ごめんなさい、これを取りに戻ってて……」腰の定位置に装着したコルトを、チラリと見せる。
「おまえ……克服したんだな」
「まだよ。まだ……」撃ってはいない。克服したとはまだ言えない。

「それで、状況は?」辺りを見回して状況を尋ねる。
「ああ。見ての通りさ」

 ガラス張りのICU内に視線が集まっている。患者に銃口を向ける男が見える。

「警察は?通報した?」
「そりゃ、誰かはするだろ。これだけ人がいるんだ」
 彼にとってはどこまでも他人事のようだ!

 時間の問題で警察がやって来る。その前に解決しないと、コルトの出番はない。
「さあ~、とっとと片付けますか!こっちが解決したら、次はあなたの番だからね?新堂先生!」
「……ほどほどにしろよ?ここは病院なんだから」

 こうしてちょっとした(?)乱闘が始まる。
 先ほど私が痛めつけた三人組は部屋の外にいた。それをあっさり倒し、ICU内の残る新たな三名に照準を当てる。

「あんた方の射撃の腕はサイアクなの!本物の射撃、見せてあげようじゃない?」
 男達に分かるように英語に切り替えて話す。
「フリーズ!(動かないで?死にたいなら別だけど)」新堂さんの要望にこたえて殺さないように撃ってあげようというのに、動かれたら急所に当たってしまうではないか?

 その時、男が勝ち誇った様子で叫んだ。
「(お前こそ動くな!こいつがどうなってもいいのか?)」
「うっ……、たっ、助けてくれ、刑事さん!」
 一人の医師が、後ろから銃を突きつけられて私に向かって訴えている。
「きゃ~感激っ、私、刑事に見える?嬉しいんだけど!」

 新堂さんがため息を漏らす様子が横目に入ったが、この際どうでもいい。念願の刑事になれたような気分でテンションが上がる!

「そこのイケメン先生!その男、全然大した事ないへなちょこだから。振り切って逃げられるわ!こっちへ……」
 醤油顔の若い男性ドクターにそうアドバイスすると、なぜか新堂さんが答えた。
「そいつには無理だ。金持ちのモヤシお坊ちゃんだからな!」
「新堂さんたら、この先生と知り合いなの?って事は、この人が問題の、イケ好かない斎木さん?」本人を前に何の遠慮もなく口にする。

「おい!新堂……、お前なぁ!」斎木が新堂さんを睨む。
「本当の事だろ、お坊ちゃん先生!」彼は楽しそうに続けた。

 こんな内輪の話で盛り上がっているところに、男が斎木を突き飛ばして今度は私に向かって来た。そして私の手にするコルトを奪おうとしている。

「やめた方がいいと思うぞ?」新堂さんが肩を竦めながら、どこか楽しそうに言った。
 それを合図に、男の手を振り払い強烈な一撃を加えてやる。
「だから言わない事じゃない!」
 呆っ気なく気絶した男に向かって、またも新堂さんが呟いた。

 リーダーの男が倒されて怖気づいたのか、残りの二名がその場から逃げ出そうとする。
「(コソコソと逃げるんじゃない!動いたら殺す!今日の私は機嫌が悪いのよ)」
 想像以上に私の声は響き渡っていた。

 その間にICU内に警備員が押し寄せて、男達を拘束し始める。

「ねえ斎木先生。一つ忠告よ。立場を弁えた方がいい。今度新堂和矢から患者を横取りしてこんな事に巻き込まれても、助けてあげられる保証はないから」
 その場に座り込んだ斎木は、状況が飲み込めずに呆然と私を見上げていた。

 新堂さんは、これを見てクスクスと笑っている。

 やがて表情を戻した彼は、私の手を取り力強く引っ張る。
「もういいだろう。行こう」
「ちょっと新堂さん、次はあなたの番だってば!患者さんを見殺しにす……」
 私の言葉をかき消す勢いで、斎木が声を張り上げた。「待ってくれ。新堂!」

 新堂さんは立ち止まりはしたものの振り返りもしない。
 握られた手に力が入った。彼が何かを感じているのは確かだが、それが何なのか分からない。
 こんな二人を、部外者の私はただ見守るしかない。

「今回の事は……俺が悪かった。謝る、この通りだ」
 座り込んだまま頭を下げる斎木に、ようやく新堂さんが体の向きを変えた。
 彼は斎木を無表情のまま見下ろした後、「まるで土下座だな、斎木友則!」と口角を上げて言い放つ。
 悔しそうに両方の拳を握り締めて黙り込む斎木。

「で?何か用か」新堂さんはそんな斎木にわざとらしく尋ねる。
 この人は本当に意地悪だ!

「患者を……、この患者のオペを頼みたい」斎木が囁き声で口にする。
「何だ、ここには最高の外科医がいるんじゃなかったのか?」
「ダメだった……俺の力では!だがお前ならできる。どうか、頼む……」再び頭を下げて言う。

 無言の新堂さんを前に、ついに斎木が声を張り上げた。「一旦引き受けたからには、死なせる訳には行かないんだ!」
「相変わらず、プライドが高くていらっしゃる!」彼が罵る。
「助手は俺にやらせくれ」

「ねえ新堂さん……やってあげて?」
 必死に頼み続ける斎木に同情して、ついに口を挟んでしまった。
「断る。そもそも、クライアントの方からキャンセルして来たんだ」
「でも!あなたしか助けられないんでしょ?」

「そうだな……。こいつが私に依頼するというなら、考えてやってもいい。もちろん、きちんと報酬は支払ってもらう」
「クソッ……!どこまで俺を貶める気だ?ああ、分かったよ、依頼するよ!新堂先生に!で、報酬はいかほどだ?」
「五千万だ」間髪を入れずに金額を提示する彼。「もともとこの患者からは、五十万ドルを支払ってもらう事になっていた」と続ける。

 斎木は両手を広げて、どうとでもしてくれ!と言わんばかり。
 しばしの言い争いの後、二人仲良く(?)無事にオペ室へ入って行ったのを見て、大いに胸をなで下ろした。

「一時はどうなる事かと思ったわ!」

 ほっとしたのも束の間、しばらくして今度は警察がやって来る。
 撃ちはしなかったものの、コルトを構えた姿をここの多くの人間に見られている。そして私は刑事だと思われている。
「マズいマズい!私も急いで退散しなきゃ」

 警察官が病院スタッフに事情聴取を始めている。
「そこの先生、ちょっといいですか?話を聞かせてください」
「もちろんです!女性の刑事さんが、犯人をやっつけてくれたんです!」

 張り切ってこんな回答をしている若手ドクターを尻目に、私はこっそりその場から離れた。


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