大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第五章 隠された秘密を探れ!

39.善人のウラの顔(1)

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 新堂さんの貴重な過去が垣間見えた西沢兄妹との一件は、私に様々なものを残した。

 一つに、彼は兄妹に憧れていた事が判明。つまり私は妹として愛情を注がれている可能性が出てきたのだ!そして、絶対に彼には言えないけれど、〝カズ兄ちゃん〟と親し気に呼ぶ奈緒に、若干の嫉妬を抱いたりしている。

 つい先日、ようやくその奈緒に適合する角膜が見つかり、無事に手術ができたと新堂さんから報告を受けた。これには私も心から安堵した。
 奈緒がナースとしての再スタートを切れる事となり、兄巧の気も晴れただろう。

 私の体調もすっかり元に戻り、今まで通り多忙な毎日を送っている。あれから三か月が過ぎて、夏も終わりに近づいた。
 実は今抱えている依頼は少々厄介なもので、私はある暴力団の中でお尋ね者扱いとなっている。毎日がちょっとしたアクション映画だ。これが案外楽しめている。
 そして今日もガラの悪いお兄さん達と鬼ごっこ!

 街中でドンパチはさすがにさせられない。すぐに人通りの少ない路地に誘い込む。
 そこからふと上を見上げると、ビルの屋上に人影を発見。

「何なに?まさかあの人、飛び降りるつもり?」

 足早にその場に向かう。でもここは偶然を装って、何食わぬ顔で現れよう。

「はぁ、はぁ……っ。ここまで来れば大丈夫かな?」わざと息を切らしてみたりする。
 突然現れた私に、フェンスを乗り越えた先に立った男はギョッとした顔で振り返った。
 男は四十代後半くらいか、やつれた様子ではあるがなかなかのハンサムだ。

「なっ、何なんだ君は!」
「ごめんなさい、邪魔するつもりはないの。お気になさらず」
 明らかに動揺している男。こんな場面だし無理もないか。
「気にするなって言われても……」

「ガラの悪い人達に追われてて、逃げてるのよ。もしここにそいつ等が来たら、誰も来てないって適当に誤魔化してくれる?」
 沈黙する男に、「ああ、もしまだ飛び降りる気がないならの話だけど」と追加する。

 そうこうするうちに、階段をドカドカと上がる複数の音が響き始める。
「ヤバいヤバい!こうしちゃいられない、隠れなきゃ。頼んだわよ!」
「あっ、君……困るよ!そんなのっ」

 答えも待たずに裏手に身を隠して様子を窺うと、すぐに勢い良くドアが開き、男が数人入って来た。

「おい!ここに女が来なかったか?……おっと。これは取り込み中だったか」
 目の前の男が今まさに飛び降りようとしていたと分かり、冷やかし気味に言う。
「死ぬ前に答えろ。女が来たかどうか!」と別の男。
 フェンスにしがみ付いて震える男は、か細い声で言った。「しっ、知らない!」
「知らない?来たか来なかったかを聞いたんだぞ!……もしやここにいるのか」
 何かに勘付いたらしく、振り返って辺りを見回し始める。

 私は観念して姿を晒した。「あ~あ!バレたか。まあいいや」

「いたぞ!クソ女が。これで終わりだ!」
 私に一斉に銃口が向けられる。
「下手クソな人に、こういう場所で撃ってもらいたくないんだけどなぁ」体を軽くほぐしながら、肩を竦めて呟く。
「やっちまえ!」

 私の軽い挑発にまんまと乗って、一斉に引き金が引かれる。
「いくら下手でも真後ろに弾飛ばすバカはいないと思うけど、一応伏せてて!」
 弾を避けながらフェンスの向こうの男に言い放つ。

 あまり撃った経験がないのだろう、男達は何発か撃った後に無防備に固まっている。撃って満足してしまうのだ。その隙に片っ端から倒して行く。
 そして最後のリーダー格の男にコルトを突き付けた。

「こんな手勢で、この私が始末できると思ってるの?ボスに伝えて。組を潰されたいか警察に捕まりたいか、私の提案をのむか。選ばせてあげるってね」
「……くっ、クソ!」
 男を銃のグリップで殴る。「何ですって?口の利き方がなってないわね。返事は?」
「うっ!分かった、分かった……!」

 私はそいつだけを解放した。
 男は伸びた仲間達を残し、一目散に逃げて行った。

「全く。世話の焼ける人達!ごめんなさいね、騒々しくて」
「……いや、こちらこそ、言葉を誤って……申し訳なかった」
「ヤダ!気にしないで。それより、まだ時間大丈夫なら手伝ってくれない?」
 あえて目を合わせずに、遠くからこんな言葉を投げかける。
「別に、あなたのしようとしてる事を止めるつもりはないから、無理ならいいわ」

 足元に転がった数人の気絶した男達を見下ろして続ける。
「早く縛り付けないと、目、覚ましちゃう!」バッグから持参していたロープを取り出しながら訴える。
 言っておくが、こんな物を持ち歩いているのは今だけだ。こういうシーンがここ数日多々あるので!

 黙々と手足を縛る私を見ていた男だが、小さく息を吐き出すとフェンスを越えてこちらにやって来た。

「手伝うよ。君は……警察の人間か?」
「いいえ。警察だったら、こんな事しないと思うけど?」
「……だよな。さっきのセリフも、どう見ても警察じゃないし!」
「それじゃ、あなたが警察に通報してくれる?」男達を眺めながら言う。

 複雑そうな顔をした後、訳アリのその男は携帯を取り出した。

「言っとくけど、私の事警察に喋ったら殺すわよ?」
「ははっ!忘れたのか、俺は今さっきそこから飛び降りようとしてたんだぞ?そんな脅しが通用すると思うか」投げやりな言い草だ。
「あ~!そうだった」
 しばし目を合わせた後、私達は笑っていた。

 通報をし終えると、男が私をじっと見ている。

「ちょっと。手伝ってくれるんじゃないの?早くそれで縛って!」
「あ……ああ」男がしゃがんでロープを手にした。
「すぐにここから退散しなきゃ。あなたも来るのよ?」
「俺も?君の事は誰にも言わないよ」
「信用できないわ。脅しが通じないなら、取りあえず監禁でもしましょうか」

 面食らった様子の男だったが、何の反論もなかった。

 男共を縛り終え、ビルを出る。少し歩いて、停めておいた愛車に乗る。
「さあ乗って。後ろはダメよ、こっちにね」助手席のドアを開けて促す。
「俺の事は縛らないのか?」
「必要あるならやるけど」
「……いや。必要ない。逃げる気もない。もう好きにしてくれ」

 抵抗する事もなく車に乗ると、男はシートベルトを装着した。そんな様子にすっかり拍子抜けだ。
 チラチラと私に視線を送られた男は、走り出した車内で口を開いた。
「ちゃんと大人しくしてるだろ。まだ何か?」
「……いえ、別に。真面目な人だなって思っただけ」

「真面目か。そうだな。自分がもっと別の性格だったら、こんな事にはなってなかったのかもしれない」
「そうね。私も一人、超真面目な人知ってるけど!融通が利かなくて困ってるわ。それが時に誤解を招いて、不幸を呼び寄せたりしてね」
 西沢と新堂さんの行き違いも、彼の真面目さ故に起こった事のように思うのだ。

 医師免許を取得し堂々と医者ができるというのに、彼はあっさりとそれを返上して犯罪の道を選んだ。それは自分にその資格はないと思ったからだ。いくらでも誤魔化して続ければ良かったのに!つまり、真面目すぎたという話。
 西沢にしてみれば、手にする事ができなかった憧れのステータスを、いとも簡単に手放した彼が許せないだろう。

 実際のところ、新堂さんが免許を返上した理由はもっと複雑なのだろうが。

 この人にも、きっと複雑な問題があるのだろう。横で静かに座っている男を再びチラリと見やる。
「あなた、何してる人?」
「身寄りのない子供達の世話を。俗にいう児童福祉施設ってヤツの経営者だ」
 これまた驚きだ!この人はどこまでも善人ではないか。
「そんな人がなぜあんな事を?……差し支えなければ、だけど」

 男は一度軽く微笑むと、唇を噛みながら悲し気な顔に変わる。

「君は変わった人だ。さっきの姿は天使の顔した悪魔って感じだったが、今は天使にしか見えない」そう言ってまた少しだけ笑う。
「あらお上手っ、天使だなんて?」
「可愛い天使さんに、懺悔として聞いてもらおうかな」
「いいわよ、聞いてあげても?」

 そうして男は、他人の話をするように淡々と語り出した。

 こんな人好きのするルックスと性格のため、男は施設の子供達に大変な人気だった。そして私生活でも妻と可愛い息子が一人。そこだけを聞けば成功者だ。
 ただ施設の中には、男を本当の親のように思っている子供もいて、自分の家族の事は表に出していなかったそうだ。

 施設の子供達の中に、とりわけ愛情を欲する男児がいた。男も二人目の息子のように可愛がっていたとか。
 ある日、皆でキャンプに出かけた。家族の希望もあり、その日は一緒に連れて行ったそうだ。なるべく息子を子供達の目には触れないようにしながら。

 子供達が思い思いに楽しむ中、事件は起こった。川遊びをしていた例の男児と息子が、流れの早い場所に迷い込み同時に溺れてしまった。
 それを発見した男はすぐさま飛び込む。迷いもせず自分の息子だけを目指して。

「あの時は、息子以外……何も見えなかった。自分はあっちの子を見捨てたんだ!その罰が下った。俺は息子を助けられなかった」

 流された息子は、翌日下流で冷たくなって発見された。一方、救いの手を差し伸べられなかった男児は、自力で岸まで泳ぎ着いたそうだ。
 この逞しさの違いは、生い立ちの過酷さによるものかもしれない。そんな事を思って、どうしても新堂さんが浮かんでしまう。

「だけど!それは当然の事よ。自分の子供を一番に思う事は。あなたは決して間違ってないわ」
「そうだ。誰も俺を責めたりはしなかった。だがあの子は別だ。あの子はそれ以来……心を閉ざしてしまったんだ」
 ああ……。その気持ちも分からなくもない。父親のように慕っていた人が、自分ではなく別の子供を助けに行ってしまったなんて?

 やはり複雑な問題が隠されていた。

「どうすれば良かった?その子は卒業して行った。今は社会人だ。ちゃんと自立できているのか、元気でやってるのか、いつも気にしてるよ……」
「気にしてるって、会いには行かないの?」
「巣立って行った子に個人的に会いに行くのは禁止してるんだ。それは贔屓に繋がる。そういうのが子供達に悪影響を与える事を、身に染みて実感したからね」

「そうは言っても、これは単なる贔屓云々の話じゃないでしょ。あなたが経営者なら、規則を変えてしまうとかできるでしょ」
「……それができてたら、自分が真面目だって嘆いてないよ」
 それもそうだ。

「息子が死んで、妻とも離婚した。もう家族もない」
 さらには施設の資金繰りが上手く行かず、経営が悪化しているらしい。
「自分に多額の保険金を掛けて、罪滅ぼしをしようとの思いに至ったのさ」
 転落人生の典型だ。私に何かできたらと思ったが無理のようだ。

 私は最後にこう伝えた。
「死ぬ気になったら、人間何でもできるわ。会いに行ってみれば?死ぬのはそれからだっていいじゃない!」
 こんな私の言葉が男の心に届いたかどうか、見つける術はない。

 沈黙が続く中、私はひたすら車を走らせた。

 海沿いの道を走っていると、見覚えのある車が停まっているのが見えてスピードを緩める。ピカピカの黒ベンツ、新堂さんだ。
 ハザードランプを点けて路肩に一旦停車する。

 窓を全開にし、声をかけた。「新堂さん!そんな所で何してるの?」
「……ん?ユイ?ちょっとな。誰だ、その助手席の男は」
 彼が車から降りて近づいて来る。
「監禁してるの!」私は元気よく返した。

「は?」
 絶句した彼だが、男の顔をまじまじと覗き込んで考え込んでいる様子。
「どこかで見たような顔だが……」

 すると男の方から声が上がった。「これは新堂先生じゃありませんか!」
「え?二人、知り合い?!」もしかして、施設繋がりか?
「過去にあなたからたくさんの寄付をいただきました。その節は本当に助かりました」男が深々と頭を下げている。
「ああそうだ、思い出した。もう随分昔の話ですよ、律義な方だ!ご入用ならまた調達するので言ってください」

 そして私に視線が向いた。「で。なぜおまえがこの人を監禁してるんだ?」
「……え?それはだから……」何だっけ?急に頭が真っ白になる。
「私が彼女の拳銃を見てしまって」
 そうそう!それだ!こんな事はただの口実だったので忘れていた。

 そう。口実だ。私は冷血新堂と違って(!)、どこで誰が死のうと関係ないなどとは思えない。赤の他人だとしても、それが無意味な死ならば止めたい。

「また何かやらかしたか!」
「ちょっと先生?その言い方は酷くない?私、ただ巻き込まれてるだけだから!」
 すんなりと新堂さんが言い直す。「それは失礼」
「あれ。珍しいじゃない、そんな物分かりのいい態度なんて!」
 私の言葉を予測していたように「じゃ、そんな私に免じて、その人を解放してやってくれ。彼は口の堅い男だよ」と言うではないか。

「何ですって?」
「頼むよ」彼の顔は笑っていない。
 私は新堂さんと男を交互に見る。男も無表情だ。
「もうっ!何なの?あなた達は!ただし条件がある」

 男に向けて言い放つ。「あの子に会いなさい。死ぬのはそれから!いいわね?」

「ちょっと待て。今死ぬって言ったよな?どういう事だ?」新堂さんが口を挟む。
「いいからあなたは黙ってて!どうなの?もしかして、あなたも銃で脅されないと返事できないタイプ?」チラリとコルトを抜いて見せる。
「……ああ、いや。少し考えさせてくれ。とにかく一旦、飛び降りるのはやめるよ」
「な~んか歯切れ悪いわねぇ。ま、いいか。どこがいい?送るわ」

 私の返答を聞いていた新堂さんが、片側の口角を上げたのが横目に入った。
 彼に軽く手を上げて、私は再び車を走らせた。

 近くの駅で男を下ろし、家路についたのだった。


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