大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第四章 狂い始めた歯車を修正せよ!

34.飲みかけのワイン(1)

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 引き留めてくる新堂さんを振り切って、逃げるように車に戻って来る。

「あぁ~もう!いつだって私を振り回すのはアイツなんだ!もういい加減にしてよね?」
 車に乗り込み、大声でこんな事を言うものの、次第に勢いは衰え力尽きる。
 最後にこの空間に残ったのは、重苦しい大きなため息だった。

 この一ヶ月というもの、まともな食事も摂らず不摂生な日々を送っている。
 そしてまた不眠症に陥っており、ワインを浴びるように飲んでは何とか睡眠を確保する毎日だ。
 ショックに溺れないために、こんな調子で悲しみを怒りに変換してやり過ごしてきたが、あの人を目の当たりにすれば、たちまちこんな強がりは吹き飛んでしまう事が分かってしまった。

「……気分転換に、ドライブでもしよっと」

 彼のマンション駐車場から出て、無心になって愛車を走らせる。

 当てもなく走り続ける事数時間。どのくらい進んだのかも記憶にない。やがて深い山の中に入った。見回せば、昼だというのにとても薄暗い。
「いけない……、迷っちゃったみたい」

 極度の疲労のため、注意力は散漫だった。いつしかセンターラインをオーバーして走っていたらしく、前方から来たオートバイに直前まで気づかず。
「キャー!!」バイクに驚き、慌てて急ハンドルを切る。
 車は森の中へ突っ込み、大木に激突した。強烈な衝撃が私の体に襲いかかる。

 バイクの男が、私の方に駆け寄って来たのが分かった。
「もし、大丈夫ですか?息はできますか、しっかりしなさい!」
「……ごめんなさい、考え事をしていたもので……。そちらの方こそ、ケガはありませんか?」作動したエアバッグに圧迫されながら、やっとの事で会話する。

「私は平気です」
 こう答えた男の声を耳にしたのを最後に、私の意識は遠退いて行った。



 どこからか、美しい音楽が聞こえていた。ここはどこなんだろう。
 私は、死んだんだろうか……。

「朝霧さん、大丈夫ですか?」

 声をかけられ目を覚ますと、そこはログハウスのような建物だった。
 徐々に意識がはっきりしてくる。どこも痛くない。幸いケガは負っていないようだ。
 声の主は、いつぞやに会ったマキという男だった。私の父、義男を安楽死させた例の教授だ。

「あなたは!マキ、さん?どうして……」
 驚いて起き上がるも、眩暈がして頭を手で支える。
「大丈夫ですか?」再び同じ質問をされた。
「……ええ」
「さあ、これをお食べなさい。栄養失調も甚だしい」そう言ってバナナを差し出す。

 出されたのが苦手なバナナでなかったとしても、今の私は何かを食す気にはなれなかっただろう。
「ごめんなさい、せっかくだけど……食欲がないの」と断った後、「そんな事より!なぜあなたが……」と疑問をぶつけて目の前の男に強い視線を向ける。

「簡単な話です。ぶつかった相手が私だったんです」
「そうだったの?それはごめんなさい!でもまさか、知り合いと事故に遭うとは……」
「私も驚きましたよ。でも、お互いケガがなくて幸いだった」
 本当に、そう心から同意した。

「ここは……あなたの家?」改めて辺りを見回して尋ねる。
「いいえ。知人の別荘です。たまたま近くにあったので、少しの間借りました」

「それにしても、あなた相当、疲労が溜まっているようですが」私の顔を凝視するマキ。
「別に……」あなたには関係ない、と言いかけてやめる。
「そんな調子じゃ、ろくに食事を摂っていないんじゃありませんか?一応、手持ちのブドウ糖で栄養補給はしておきましたが」

 自分の腕を見下ろすと、左腕に止血テープが貼ってあった。知らない間に点滴を終えたらしい。

「私、どのくらい眠ってたの?」
「二時間ほどでしょうか」時計を見ながらマキが答えた。
「あなたでも、人を助ける事なんてあるのね」死神のクセに!
 こんな嫌味に、意外に冷静な答えが返ってきた。「私だって、医者の端くれですから」そう言って立ち上がる。
 我に返って慌てて謝罪を入れる。「あのっ、ごめんなさい……」

 気分を害したのか、マキはそのまま部屋を出て行ってしまった。

 少しすると、私の耳に心地の良いピアノの音色が響いてきた。眠っている間ずっと聞こえていたのは、これだったようだ。
「キレイな曲……」

 起き上がって音のする方に進む。隣りの部屋で、マキがアップライト・ピアノを弾いていた。

「……それ、何て曲?」部屋を覗きながら、控え目に尋ねてみる。
「特にタイトルは付けていません。私が作ったので」
「ええ?あなたがっ!マキさんてアーティストなのね」本気で驚いた。
 こんな美しい曲を作れる死神がいるのかと。

「音楽は好きでしてね。妻はハープ奏者、私は作曲が趣味でして。防大教授時代には、音楽隊の顧問もやらせていただいていました」
「そうなの……」結婚していたのか!
 どうも知れば知るほど、この人のイメージが変わって行くような気がする。

「脳科学を研究する中で、メロディやリズムが脳波に与える影響について知りましてね。気持ちが安らいだり、逆に、不安を煽ったりもできるんです」不思議でしょう?とマキが続ける。
「リラックスするっていうのは聞いた事あるけど、不安を煽るなんて怖いわね」
 さすが死神だと、ここは大いに納得する。

 けれど、今の私はとても心穏やかな気持ちだ。そういう音楽を聞かせてくれたという事になる。何はともあれ、この人に助けられてしまった。
 複雑な思いを抱きつつ、しばしの沈黙の後に切り出す。

「私、そろそろ失礼します。あの、私の車は……」窓から外を見て聞いた。
「ああ、あれはもうダメだ。残念だが、使い物にならない」
 大木に衝突して大破した事を説明された。作動したエアバッグのお陰で私を救出するのに一苦労した事も。

「私の愛車でお送りしましょう。かなりお疲れのようだ。あなたには休息が必要です」
「無事だったのね、バイク。……良かった。本当にごめんなさい。それで警察には……」
 マキが首を横に振る。「だって損害は、あなたの車と、あの大木だけでしょう?」
「ありがとうございます……」
 お互いに、あまり警察沙汰にしたくないという事か。
「さあ、行きましょうか」

 建物を先に出たマキが、バイクにまたがって私を待つ。

「どうしました?さっきの衝突で、どこか痛めましたか?」躊躇する私に尋ねる。
「いいえ、そうじゃないの。……何でもないです、行きましょう」

 私が感じていたのは紛れもなく恐怖だ。こうして助けられたとはいえ、この男は死神のような事をしている人間。今回の件で若干イメージは変わったが、何か言いようのないオーラがこの男にはある。
 怖気づく自分を何とか封印して、共に帰路に就いた。


 バイクのエンジン音と風の音の中、束の間、全てを忘れる事ができた。
 それも、あっという間にマンション前に到着してしまう。正直に言うと、もう少しツーリングを堪能したかった。残念ながらそれを頼めるほど、この死神と近しい間柄ではない。

「着きましたよ」
「ありがとう。ねえ、ちょっと休んで行かない?」
 バイクに名残惜しさを感じながらヘルメットを脱いで、返却しつつ誘う。
 とんぼ返りさせるのは申し訳ないとの思いからだ。

「一人暮らしのお嬢さんのお宅に、お邪魔する訳には行きませんよ」
「いいじゃない、父親も死んだ事だし?」
 わざとこんな事を言ってみると、こう返された。「ようやく、父親と認めましたね」

 悔しいが一本取られた……。
 苦笑いの中、ふとある事を思い立つ。

「あなたに、仕事を依頼したいの」私は話を持ちかけた。
「私の仕事がどんなものか、分かってますよね」
「もちろんよ。だからここでは話せないでしょ、部屋に来てくれない?」
「……分かりました。しかし、受けるかどうかは内容次第ですよ?」

 三十階の最上階フロアへ上がり、マキを部屋に通す。

「適当に座って」鍵を所定の位置に置きながら言う。
「ええ、ありがとう」

 キッチンへ行って冷蔵庫を開けた。
 いつもはワインセラーかというくらいワインが入っているのだが、今は飲みかけのワインが一瓶入っているだけだ。開ける度に見て見ぬふりをしてきたこのワイン。
 これは新堂さんが持ってきてくれたもので、あの日、これを開けた途端に急な依頼が入った。それが国後島からの依頼だったのだ。


―――「ごめんな、今日は泊まるつもりで来たんだが」依頼の電話を終えて彼が言う。

 夜、久しぶりに新堂さんが手土産持参で部屋にやって来た。それも超高級赤ワインだ。
 私の舌では、その良さがどれだけ分かるか疑問だが、彼と飲めるのは何より嬉しい。そんな最中のこんな展開に、気分は一気に下がる。

 少々面倒なオペになるとの事で、事前に手配するものがあるのだとか。
「帰ってそれを済ませてから、明日朝一で発つ」
「大変ね。仕事じゃ仕方ないよ。お互い様だし?」私も突然出て行った経験がある。
 こうは言いつつも残念でならない。

 ペアグラスに注いでしまった赤ワインを沈んだ気持ちで見下ろしていると、彼が言った。「この一杯だけは飲んで行くよ」
「うん!今日は車じゃなくて良かったね」
 この日彼はたまたま公共機関で来ていたのだ。

 その一杯を飲み干して立ち上がった彼に、透かさず声をかける。
「ねえ?これの続き、今度しようね!今回の仕事はどのくらいかかりそう?」
「ああ。やや遠方からの依頼だから少しかかるかもな。だが、年内には戻れると思う」
「オーケー!じゃ、頑張って来てね」
 私は快く彼を送り出した。

 ワインはまだ半分くらい残っている。このまま取っておいても風味は落ちる一方だ。
「全部飲んじゃおっかな~」
 瓶を持ち上げて呟くも、こんな高級品を一人で平らげる事に気が引けてしまう。
「私ったら大概貧乏性が抜けないわ」

 結局ワインはそっと冷蔵庫に安置されたのだった―――


 あの時の事が遠い昔のような気がする。まさかこんな事になるなんて。
 そして割れてしまったペアグラス……。

 様々な事を一気に思い出してしまった。

「お構いなく」と言うマキの言葉で、現実に引き戻される。
「……ごめんなさい、本当に何のお構いもできそうにないわ」
 軽く手を上げて、マキが再びお構いなく、と言った。

「それで、私に依頼したいというのは、どういった事ですか?」
 私はマキの真正面に座って本題に入った。
「ある人の前で、私を手に掛けるフリをしてほしいの」
「フリ、ですって?それはまた、何のために?」

「理由は……話したくない。お金さえ払えば文句ないでしょ?二千万でどうかしら」
「私も忙しいんでね。下らない依頼は、お断りしているんですよ」
「お忙しいのは重々承知よ!これは賭けなの。もう、どうしていいのか分からなくて。こんな方法しか思いつかないのよ……!」堪らずに両手で顔を覆った。

 状況の深刻さに気づいたのか、やがてマキが沈黙を破った。
「私は役者ではないんでね。別料金が、かかりますよ?」
「いくらでも構わないわ!どうかお願いします!」
「三千万で引き受けましょう。特別ですよ?」例の不気味な笑みを浮かべて言う。
「ありがとう!じゃ、二日後の午後二時に、ここでお待ちしています」

 約束を取り付けて、マキを帰した。

 一人になった部屋で、意を決して冷蔵庫の飲みかけワインを取り出す。
 しばし見つめた後、思い切って中身をシンクに流し捨てた。
「いつまでも取っといても、仕方ないものね」

 開けたボトルがこうしてひと月以上も残っている事など、未だかつてない。
 そして、この冷蔵庫に一本もワインが入っていない事も。ストックを使い果たし、買い足す気力もないのだから!

 今がどれだけ異常事態かを、こんな事でも実感させられてしまうのだった。


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