大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第四章 狂い始めた歯車を修正せよ!

29.ギソウ結婚(1)

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 あの情熱的なキスから……残念な事に、新堂さんとの関係には何の進展もない。

〝おまえを手放す事なんて、私にはできそうもない。どこへも行くな〟
 つい最近、こんな愛の告白めいた言葉までかけられたというのに!
 当の本人は忘れてしまってでもいるように、至ってこれまでのクールな新堂和矢で居続けている。

 先日だってこんな調子で、あっさり受け流されたのだ。


―――「ねえ。今晩は泊まって行けるんでしょ?」
 せっかく来てくれたと思ったのに、もう帰り支度を始める彼に改めて確認する。
「悪いが、明日早いんだ。今日はこれで失礼するよ」

 そう言って立ち上がった新堂さんを、恨めしそうに見上げてみる。

「……もしかして、また不眠か?」
 違~う!と大いに否定したいところだが、ここは逆手に取って「だったら、前みたいに一緒に寝てくれる?」とねだってみた。
 過去に彼が〝添い寝〟をしてくれた事がある。あれは向こうからの提案で、私の要求はもっと別の行為だったのだが……。

 この際、その添い寝でもいいと思った。ただ側にいてほしかった。

「軽めの睡眠導入剤を出してやるから、入浴後に飲め。いいか、湯舟の温度はぬるめだぞ?それから……」
「……もういいや」ため息交じりに遮った。
 この人はやっぱり、私の主治医以外の何者でもないのだ。

 私の気持ちになど気づくはずもなく、彼はいつもと同じように、あっさり部屋を出て行った―――


 新堂さんは一体、私の事をどう思っているのだろう?一度だって彼が私を求めてきた事はない。軽いハグの類いと治療紛い(!)のキスだけ。
 中でも先日のあのキスは最高に素敵だったけれど……あれも恐らく治療だ。力んだ私をリラックスさせるためとか?そもそも、私達は恋人同士ではないのだから。

 そしてさらに、最近は会う事すら困難になっている。
 携帯も掴まらないので、今日は勢いで部屋までやって来た。
 
「案外、片付いてるわね……。掃除でもしてあげようと思ったのに」
 散らかっていない室内は、ここ何日も彼が帰宅していない事を表していた。
「あの人、雨が嫌いだから!この梅雨の時期は、海外に逃避行してるのかもね」
 新堂さんがその昔口にした、車が汚れるから雨が嫌いだというセリフを思い出して笑ってしまう。

 主不在の部屋に来たは良いが……帰って来る保障もない。待ってもムダか。
「何よ!面倒見てやるとか言っといて?ここのところ、顔すら見れてないじゃない!」


 そんなモヤモヤとした気持ちでパンクしそうになっていた時に、海外からこんな依頼が舞い込んだ。

〝ある組織の有用な情報入手のため、組織のナンバー・ツーと偽装結婚せよ〟
 この依頼元は何と、イギリス諜報部!

 戦時中とは違い、今はどこも人手不足のようで、外部からの優秀な人材の確保は欠かせない。世界各国のこういった機関が、民間人を起用する事は珍しくないのだ。
 幼い頃から警察組織に憧れ続ける私にとっては、願ってもない依頼だ。良い経験になるし、ここでコネを作っておくのもいい。

「ギソウ、ケッコン……!どうして寄りによってこんな依頼?」
 新堂さんはどう思うだろう?


 そして、ようやく電話で彼を掴まえる事に成功した。

「あの!新堂さんに相談があって……」
『どうした?急用か?』
「まあ……、急用と言えば急用かも」
『体調でも悪いのか。それならすぐに……』
「違うの!そうじゃないの。その……仕事のね、相談が」
『済まない、これから発たなきゃならないんだが……』

 電話口の向こうから、搭乗案内のアナウンスが微かに聞こえた。

「あっ、ごめんなさい。今、空港?」
『ああ。まだ搭乗手続きはしていないから、そっちへ行った方が良ければ……』
 私は慌てて彼の言葉を遮った。
「大丈夫!患者さん、待ってるんでしょ。行ってあげて」
『しかし、おまえの用事は……』

「うん。受けるかどうしようか、迷ってる依頼があって。私も海外からのでね」
『何だ。そうか。私に相談する必要などないだろう?もしかして、危険な依頼か』
「いいえ。それほど危険なものではないんだけど……あのね、その」
『それなら問題ない。行って来い。相談したいとか言って、本当はもう結論は出てるんだろ?』

 ………言い出せない。他の男と偽装結婚する依頼だなんて!
 これから難手術(恐らく)のために旅立とうとしている新堂先生に、そんな話を持ち出して心を乱すような事はしたくない。

「ごめんなさい!私の方は大丈夫。仕事、頑張って来て」
『ああ。時間ができたら電話くれ。待ってるから』
 なるべく明るい声で返事をし、電話を終える。

「体調が悪くなければ、あなたとは会えないって事か……」切れている電話に向かって呟く。
 私達は仕事第一で生きている。お互い、恋愛などにうつつを抜かしている暇なんてないのだ。そう、思い知らされた。



 それからひと月後。

【以下カッコ内英語】
「(ユイ、今晩は遅くなるから、先に休んでてくれ)」
「(ええ、分かったわヘルムート。お仕事大変そうね。頑張って、ダーリン……)」

 夫はいつものように、新妻の私とキスを交わしてから会社に向かった。
 ドアを閉めて、大きなため息をつく。

 私の現在の名前はユイ・フォルカー。先月、闇組織のナンバー・ツー、ヘルムート・フォルカーとの結婚を果たした。
 あの日、新堂さんとの電話を切ってすぐに、この依頼を引き受けた。ここロンドンでの生活もあっという間にひと月が過ぎて、八月に入る。
 いよいよ始動だ。潜入は地道に動くのが鉄則。焦りは禁物。バレたら終わり。

 この間、新堂さんとは一度も連絡を取っていない。日本で使っていた携帯電話は、休止状態にして置いてきた。つまり、向こうからの連絡手段はないという事。


 ここ数日晴れの日が続いたロンドンだが、今日はどんよりとした空模様だ。この曇り空はこの地の代名詞といえるものではあるが、気分的にもすっきりしない。
 今にも降り出しそうな空を見上げる。

「さっさと済ませて、帰ろっと」

 お目当ての組織について少しでも知るため、こうして頻繁に外出する。もちろん夫ヘルムートに見つからないよう、慎重に。
 その帰り道、ふと路地裏に目をやると、一人のホームレスらしき身なりの背の低い男が、数人の若者に囲まれていた。

「どこの国でも、オヤジ狩りってあるのねぇ」
 無視しようとも思ったけれど、ここのところストレスも溜まっていたので、少々暴れてやろうと近づいた。

「(ちょっと?何してるの。警察呼ぶわよ!)」
 私の声に男達が一斉に振り向く。
 小柄な東洋人の私を見て、嫌らしい笑みを浮かべる若者達。
「(ヘイ、カノジョ、どこの国の子?可愛いじゃない!)」
「(代わりにオレ達と遊んでくれるなら、このオッサンは離してやるよ)」そう言いながらも、ホームレスの男に足蹴りを食らわせ続ける。

「(やめなさいってば!)」
「(じゃあ、お前が遊んでくれるんだな?)」
「(ええ。遊んであげるわ。)存分に楽しませてね」後半は日本語に切り替えて答える。

 笑顔の私に男達が迫る。私の肩に男の手が乗せられた瞬間、手首を取って相手の体を回転させた。

「オウッ!」男が叫んで宙を舞う。
 ドサリと地面に叩きつけられて、脳震とうを起こしたらしく動かない。
「(なっ!何だ、コイツっ!)」残りの男達が後退る。
 私はわざと指の関節を鳴らしながら近づく。
「(まさか、もう終わりって事はないわよね?まだ楽しんでないんだけど、私!)」

 しかし、残念ながら楽しむ間もなく、彼等は私の前から姿を消したのだった。

「こんなんじゃ、全然ストレス解消にならないじゃない!」
「(あの、ありがとうございました、お嬢さん……)」
「(いいえ。どういたしまして。気をつけてくださいね)」

 丁寧に礼を言ってくる男性を残し、私も早急にその場から離れた。

 ふと視線を感じて、後ろを振り向く。「あら?もういない……」
 男性の姿はもうなかった。

 ヘルムートは帰りが遅いと言っていたので、今日は夜まで調査ができる。
 夕方になって、ある探偵社へ足を運ぶ。そこは、依頼先と連絡を取るために指定された場所だ。

「(ミス、ユイ・アサギリ!余計な行動は謹んでくれないと困る!)」
 昼にホームレスを助けた事を言っているようだ。
「(だって、黙って見てられない!私だってね、警察を呼ぶだけにしようと思ったのよ)」
「(君の正体がバレたら、全てが水の泡なんだぞ?)」
「(はいはい、分かりました!大人しくしてます)」極力ね、と心の中で続けた。

 こうして得た分の情報を伝えた後、裏口から外に出る。

「もう!こんなんじゃ溜まる一方だわ!街のパトロールって依頼、来ないかなぁ」
 足早に裏通りを抜けて、人混みに紛れる。

 やがて人も疎らになり、街灯の数も減り始めた辺りで、後方に気配を感じた。

「……誰?」
 振り返ると、一人の男性が立っていた。良く見ればそれは、昼に助けたホームレスではないか!
「(あなた、昼間の……)」
 そう問いかけようとしたその時、男は懐からナイフを取り出した。

「ち、ちょっと!」
 鈍く光るナイフの刃と、無言の男を交互に見る。男がナイフを振り上げた。
「どういうつもり?!」
 戸惑いつつも、次の瞬間、私はナイフを右足で蹴り飛ばした。

 目の前の男がナイフを拾おうと屈み込む。
 それに気を取られて、後方に控えていたもう一人に気づくのが遅れた。そこには鉄パイプを構えた第二の敵がいたのだ。

 ガツン!衝撃が私の右肩に加わった。
 間一髪で身を交わして頭部だけは守ったが、鉄パイプは見事に直撃した。

「ううっ……!私とした事が、何て失態をっ」
 痛みで目の前が一瞬真っ暗になったが、痛む肩を庇いながら左手でコルトを抜く。
 すぐさま鉄パイプ男に発砲。
 続けて、ナイフの男に銃口を向けようと振り返った。

 しかしどちらの男の姿も、またしても消えていた。

「さすがに今のは外したか。もう!……どうなってるの?痛い……。どうしよう」
 時間は刻々と過ぎて行く。そろそろ帰らないとヘルムートが帰宅する時間だ。
 主婦である私が、こんな時間に外出しているのは不自然だ。もう時期、日付が変わろうとしているのだから!

「仕方ない、とにかく急いで帰ろう。寝たフリしてれば何とかなるでしょ」
 ケガの状態も確認せず、大慌てで家路についた。


 深夜一時。

「(ただいま。……ユイ、もう寝てるか)」

 ヘルムートが枕元まで来て、頭まで被ったシーツを持ち上げ、私の顔を覗き込んだ。
 寝息を立てて寝ているフリを試みるも、意識し過ぎて何ともわざとらしい感じになってしまう。
 だがそんな事よりも、私は厄介なミスを犯していた。

「(君の場所はそっちだろ?全く寝相が悪いな!)」
 慌ててベッドに入ったため、位置を間違えてしまったのだ……。

 フォルカー邸の寝室には、キングサイズのベッドが一台。寝る位置は決めている。言うまでもないが、すでにここでこの人と何度か愛し合った。
 私達は新婚夫婦、当然の行為だ。でも、私にとっては単なる任務の一環に過ぎない。

 ヘルムートが私の額にキスをする。そして、位置を戻すために抱き上げられた。
 その瞬間、右肩に激痛が走る。
「うっ……!」堪らず声を上げて体を震わせる。
 それに驚いて動きを止めるヘルムート。「(どうした、どこか痛めてるのか?)」

「(……あなた、お帰りなさい。別に、大した事ないのよ。ちょっと肩をね……)」
「(その割には大したリアクションだな。どこだい?見せてご覧)」
「(突然で驚いただけよ!降ろしてくれる?ダーリン)」

 ヘルムートは私をベッドに降ろしてくれたけれど、部屋の照明を点けるやすぐさま着衣を脱がされた。
 何て手際がいいのだろう。それはまるで新堂さんを思わせて……抵抗もできなかった。
 胸元のリボンを解くと、私の上半身が露わになる。

「(もう……。あなたったら、まるでドクターね!)」
 こんな私の嫌味も耳に入っていない様子。「(随分腫れているようだ……。一体何をしたんだ?もしや、誰かに襲われたのか!乱暴されたりはしていないだろうね!)」
 興奮し始める旦那様に慌てて答える。
「(そんなんじゃないの、本当に!私の不注意が原因なの)」
 嘘ではない。これしか言えないのがもどかしいが……。

「(しかし、ただの不注意にしては酷いケガだ)」
 夫が熱心に私の傷を見ている。……そんなに酷かったとは。

「(病院に行った方がいい。今から救急センターへ行こう)」
「(湿布で十分だわ。貼ってくださる?ダーリン)」すぐに拒絶する。
「(ああ……もちろん。朝になっても腫れが引いていなかったら、ちゃんと病院へ行くんだよ?いいね?)」

 何とか尋問を逃れて、私は深いため息をついた。
 けれど怪しまれたのは確実だ。気をつけなければ……。


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