大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第二章 いつの間にか育まれていたもの

  ターゲット(2)

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 神崎さんから連絡が入ってから数日後。再び例の四十前後の男の姿を頻繁に見かけるようになった。

 尾行して来る男を、夕方まで散々振り回してから(!)最後に待ち伏せする。
「ねえ。ちょっといい?」男の目の前に出て言ってみる。
「うわっ!んなっ!何で……!」
 男は相当驚いていた。

 路地に引き込んで、男の掛けていたサングラスを奪い取る。
「どう?やっと私の顔、まともに見えたんじゃない?」
 口籠もる男に構わず捲くし立てる。「神崎龍造に何を頼まれたの?私の何を嗅ぎ回ってるの?言いなさい!」
 追い詰めた拍子に男のジャケットが捲れて、裏地の刺繍が見えた。D、アオキの文字。

「な~んだ、やっぱり気づかれてたか」男が表情を崩して、潔く白状した。
「当たり前よ。あなた怪しすぎるもの。やるならもっと上手くやりなさい」拍子抜けして、呆れながら言い放つ。
「参考にさせてもらうよ、朝霧ユイさん」
 そう笑顔で答える男は、二枚目俳優の誰かに良く似ていた。

 甘いマスクで憎めない。そんな事を考えてしまう面食いの自分に、慌てて警告を出す。騙されるな!と。

「だけど。依頼人の事に関しては、話す訳には行かないな」男が真面目な表情になって言った。
「それは良かった!そっちの仕事はちゃんとできてるみたいね、アオキさん」
 尾行は全然だが、守秘義務は守っているようだ。
 名前を呼ばれて目を丸くするアオキに対し、極めつけに付け加える。
「ところで。そちらの若い探偵さんはお元気?最近顔を見ないけど」

「何でもお見通しって訳かぁ~!」
 会話からすると明らかに私が優勢なのだが、悔しい事に私は常に見下ろされている。
「アイツね~、何だか急に張り切っちゃって。どっか行っちまったよ!全く……連絡も入れずにどこ行ったんだか?」
「ふふっ、私の入れてあげたカツが効いたみたいね!」

「しっかし、ホントにヒロシには参るよ……」
「向いてないかもって、落ち込んでたわよ?」つい同情して教えてしまう。
「アンタの強さを、カケラでも分けてやって欲しいもんだね!」
 そう言って足を軽く上げてみせる。チンピラに絡まれて私が暴れた現場を見られていたらしい。

「さては……あの連中を仕向けたのはあなたね?」
「違う!オレが仕向けたのは別の連中だ。お役ご免になったってんで、すぐに帰っちまったけどな」おどけて解説し始めるアオキに、「どういう事?」と説明を求める。
「だから、あれは本当のチンピラ!あんた等を本物のカップルだと思ったんだろ」

「なるほどね……」
 本当のチンピラが現れては、弱小の彼としてはお手上げか。ともあれ、私は依頼を完璧にこなしたという事になる。

「ああ、それから。相場って、一体どうやって決まるんだ?」
「何も知らないで依頼してきたのね。驚いたわ!」
「大体、彼女のフリして恋人と別れさせるとか、そんな仕事は普通行っても五、六万だ。百万はないだろ~?しかも倍に増えてたし……!」
 例え正論でもこれに同意する訳には行かない。
「普通って、どこの世界の?こっちは常に、命の危険にさらされて生きてるの。あなた方の常識なんて通用しないわ」

 アオキは大きくため息をついた。
「お手上げだ!オレは仕事に命まで張りたくないからな」
 この言い分は最もだと思う。
「それなのに、どうしてあんなヤツの依頼を受けたりしたの?バカな人。ただで済むと思ってるの?」
「そんなにヤバいヤツなのか……。まあ、報酬が一千万って時点で怪しいとは思ったが」

「今すぐに手を引きなさい」もう手遅れだろうが。
 だが義男の狙いは私だ。探偵の彼等に用はないのだから、命は守れるはず。
 何とかしなければ……。

 お互い考え事に集中していたせいで、しばらく沈黙が続く。

 日中の暑さは幾分和らいでは来たものの、湿った生温かい風が体に纏わり付いてとても不快だ。
 そんな蒸し暑さにイラ立ちが募ったその時、偶然にも私とアオキの携帯が同時に鳴り出した。

「もしもし?」
 私達はそれぞれの電話に出て会話を始める。

『ユイ、私だ。今いいか?』
 私の方は新堂さんだった。「新堂さん。もう帰国したの?」
『ああ。今朝成田に着いた。今本牧にいるんだが……』
「本牧?何でまた……」
『房総方面から依頼が入ってな。帰国してすぐに向かった。夕方は道が混むので、フェリーを使って戻ったんだ』
 そうなの、と頷いて続きを待つ。

『それで今、湾岸を走ってるんだが……例の倉庫が何やら騒がしいぞ』
「例のって、まさかD突堤のあそこ?」
 それは過去に、新堂さんが義男に拉致された場所。恐らくあの倉庫は奴が所有しているのだろう。とすると……。

 その時、横で話すアオキの声が大きくなった。
「本牧のD突堤だな!今すぐ行く、待ってろ、ヒロシ!」
 慌てた様子で電話を切るアオキが目に入る。私も新堂さんにすぐに行くと告げて電話を切る。
「アオキさん。そのD突堤の倉庫まで、私も付き合うわ」

「なっ?!朝霧、何でそれを……!」
「いいから、早く!」彼を引っ張る。「車、どこかに置いてあるんでしょ?」
「あっ、ああ。向こうのパーキングに。よし、行こう!」

 ようやく正気に戻ったアオキは、車を停めた方向に走り出した。私も急いで後を追う。

「契約はまだ期限内だぞ?一体、何がどうなってるんだ!」
 車に乗り込んだアオキが、ハンドルを握りしめて吐き出すように言う。
「依頼人の神崎龍造ね。ヒロシが捕まってるんでしょ」
「ああそうだ。先方は、依頼内容と全く無関係の事を調べられたと、大層ご立腹だ」

 依頼内容、つまり私の事。無関係の事とは自分の事か?探偵自身が依頼人のターゲットになるなんて。話がややこしくなる!
 全く、どこまでドジなのだ?ヒロシという男は!


 こうして目的地に到着する。

「アオキさん、作戦会議しま……」そう切り出した時には、アオキはすでに車から降りて、明かりの漏れる倉庫に向かって猛ダッシュしていた。
 ヒロシー!!と叫ぶアオキの声が、夕暮れの中に響き渡る。

「ちょっとぉ……?」私も車から降りる。
 たちまちムッとした空気に包まれて不快な気分が倍増だ。「んもう!バカっ」
 無謀男の後ろ姿を眺めながら、車のボディに寄り掛かって悪態を突いた時、後ろから声がかかった。

「誰だ?あの無謀なヤツは」
「新堂さん!お帰りなさい。あなたの勘、的中のようよ」顎で倉庫を示して言う。
 次の瞬間、倉庫内で銃声が響いた。

 悠長に構えている暇はなさそうだ。
「ねえ、私とドライブしない?」すぐに運転席に乗り込んで、彼を誘う。
「どこまで?」
「ちょっとそこまで」笑顔で答える。

 私の視線の先を見つめた後、返事はなかったが彼が助手席に乗り込んだ。
 すぐさま車を発進させる。そのまま倉庫目がけて猛スピードで突っ込んだ。
「おい。また車壊れるぞ?前みたいに」
 以前新堂さんを救出に向かった時も同じ事をした。
「いいの。私のじゃないから!」

 呆れ顔の彼を尻目に、何度か突進を繰り返す。凄まじい音が静まり返った夜の埠頭に響き渡る。
 そしてついに倉庫のシャッターを突破し、私達は中へと突入を果たした。

「これはこれは。お二人お揃いで!」
 椅子に縛られたヒロシの横にいた横柄な態度の中年男が、私達に順に目を向けた。
「お前が来るのは計算済みだが……。ドクター新堂!探す手間が省けたよ」
 なぜか新堂さんに向かって満面の笑みを浮かべている。

 ここにいるのは神崎龍造。変わらずの小太り体型のこの男は紛れもなく朝霧義男だ。本当に一人二役をこなしていたとは!
「何よ、計算済みって!新堂さんに手を出したら許さないって言わなかった?」車から降りて叫ぶ。
「相変わらず威勢がいいな!」

「無関係の人間を巻き込むのはもうやめて!」
「娘の事を心配するのは当然だろう?こんなにも気にかけてやっているというのに」義男がしたり顔で言う。
「心配なんてよく言うわ。何度言わせるの?私はもうあなたとは縁を切ったの。放っといてよ!」
 私のこの言葉にアオキが呟く。「娘?神崎龍造が?……そういう事か!」
「そうなんです、大介さん!朝霧義男と神崎龍造は同一人物だ!」ヒロシが叫ぶ。

 ダイスケのD、か。アオキのジャケットの裏地にあった刺繍を思い出す。

「お前、何でそんな事知ってるんだよ……!」
「オレだって、やるときゃやりますよ!」ヒロシは得意げに答える。
「バカ野郎!報酬いくらだと思ってる?一千万をパアにする気か?依頼された仕事をしなきゃ意味がないだろうが!」
「ホント、バカな人。余計な事に首を突っ込まなければ、こんな目に遭わずに済んだのに」

 義男を睨みつけて続ける。「こんな姑息な真似をせず、直接私に聞いたらどうなの?やり方が間違ってるでしょ!」
「お前に良し悪しの判断を求めるつもりはない。聞いて答えるような娘なら、こんな苦労はしていないさ」

 義男は憎らしい笑みを浮かべると、ヒロシに銃口を向けた。
「余計な事を知りおって。口を封じなければな」
 ヒロシがアオキの名を叫び、助けを求める。
「やめろ!やめてくれ!」必死な様子で懇願するアオキに義男が言う。「そう急かすな。次はお前だ、少し待て」

 私は左手でコルトを引き抜き、そのまま義男に照準を合わせた。
「そうはさせない!」
「あっ、朝霧、お前……ピストルまで持ってるのか?!」
 アオキがそう叫んだ次の瞬間、同時に二つの銃声が鳴り響いた。

「どうしたユイ!おまえらしくもない。外したみたいだぞ」
 新堂さんの指摘通り、私の撃った弾は義男を掠め、後ろのコンテナにめり込んでいた。
 椅子ごと倒れ込んだヒロシの方に、新堂さんが駆け寄るのを目で追う。

 まさかこの私が、的を外した……?
 混乱する私の耳に、この世で一番聞きたくない笑い声が鳴り響く。

「はっはっは!ユイ、私が何度も同じ手に掛かると思ったのか?」義男が例のしたり顔で言う。「もっと周囲に気を配れ。成長しないな、お前は!こちらは仕留めたぞ?心臓ど真ん中に命中だ!」
「そん、な……っ」
 声を出しながら、左胸に何とも言えない違和感がある事に気づく。

 不意に全身に力が入らなくなり、その場に膝をついてしまう。
「くっ!……何が、起こったの?」
 自分を見下ろせば、私の左胸には矢が深く刺さっている。

 大勢の義男の取り巻きと共に、もう一人武器を持った人間が潜んでいたのだ。それも私に狙いを定めて!
 そのスナイパーは銃ではなくボーガンを構えていた。音がしなかった訳だ。殺気すらも感じ取れなかった……。

 くず折れた私に気づいた新堂さんが、こちらに意識を向ける。
「ユイ、どうした!」

 彼の問いかけに答える余裕もなく、じわじわと広がり始める痛みを堪えて状況を確認する。動かないヒロシ。そして義男は無傷。
 私をあざ笑うかのような表情で、今度はアオキに銃口を向けている。
 そしてボーガンの男が、今度は新堂さんを狙っている!

「新堂さん、ヤツを……止めて!」こんな事を彼に頼むとは情けない。
 けれど新堂さんを傷つける人間は、誰であれもう絶対に許さない。この私がどんな事をしてでも阻止する!
 何とか体勢を立て直し、ボーガンの男に照準を合わせた。

「おいおい!……冗談だろ?」そう言って、彼が自嘲気味に笑ったのが見えた。
 新堂さんが武器になるような物を持ち合わせていないのは承知だ。それでもこの人に頼るしかなかった。
 新堂和矢なら、何とかしてくれそうな気がしたから。

「ならば。ムダな抵抗かもしれないが……」
 彼が胸ポケットに差していた、万年筆らしき物を抜き取った。
 そっちは任せたわよ……、新堂さん!心の中で叫んで、コルトの引き金を引いた。

 そして今度も、聞こえた銃声は二つのみ。

「ウッ!クソ、小賢しい真似を……!」義男の忌々しい声が耳に届く。
 彼の投げた万年筆がどうなったのか、私の位置からは見えない。義男の弾は大きく反れて天井付近に当たったようだ。
 呆然とするアオキが立ち尽くしている。ボーガンの男は、コンテナの影から崩れ落ちて倒れた。こちらは何とか仕留めたか……。

「ユイ!しっかりしろ!」新堂さんが私の元に駆け寄って来る。
 抱き起こされて、真っ先に矢の刺さった箇所を確認される。「心臓からは……距離があるようだ」
「それなら私、……死なないね。でも、息が!苦しいっの……なんで?」
「ああ、分かってる。まずいな、すぐに処置をしなければ……」
 新堂さんの声が珍しく緊迫している。

 不安になって彼の上着を引っ張ると、いつもの自信たっぷりの顔で言った。
「私がついてるんだ、大丈夫だ」
 こんな言葉には何の根拠もないが、なぜか安心できた。

 アオキがヒロシに駆け寄っている。

「大介さぁ~ん、オレ、腰抜けてるみたい……」
 どうやら無事なようだ。でもなぜ……?
「良かったな、ジッポライター、胸ポケットに入れてて!」
 そういう事か。ヒロシのポケットから、歪んだ小振りの四角い物が取り出された。
「これ気に入ってたのに~!!」

 一人嘆くヒロシを置き去りにして、アオキがこちらに走りながら彼に聞く。
「そっちは大丈夫なのか?」
「今のところはな。しかし、すぐに然るべき処置をせねば危険だ」
「アンタ、裏で有名なあの外科医新堂だろ?助けてやってくれよ!」

 こいつ、新堂さんの事まで調べていたのか……痛みと苦しさに耐えながら二人のやり取りを見つめる。
「それで、そっちは大丈夫なんだな?」新堂さんがヒロシを見て声をかける。
「ええ、オレは……。足、ガクガクですけど!」

 そうこうする間も、私の傷口に当てられたハンカチが赤く染まり続ける。
「それ、引っこ抜いた方がいいんじゃないか?」私に刺さったままの矢を指してアオキが言った。
「ダメだ!ここで抜けば出血が酷くなる」
 そう答えた後、苦しむ私を見下ろして新堂さんが呟く。「肺まで損傷が及んでいる」

 自分のケガも去る事ながら、私が何よりも知りたいのはただ一つ。
「ねえ、義男は……?」私は途切れ途切れに尋ねた。
「万年筆が手の甲に命中した。私のダーツの腕も捨てたモンじゃない」
 満足そうに悦に浸る彼だが、改めて口を開く。「ヤツならとっくに逃げたよ」

 どういう事だ?口封じを失敗したのに逃げたとは。大勢の部下達は誰一人加勢もしなかったのか。逆に今は不幸中の幸いと言えるが……。

「また逃げられた……追い駆けて、止めをっ!」
 起き上がろうとすると、途中で咳き込み口の中に血の味が広がった。
「動くんじゃない!」それは未だかつてない強い口調だった。「今は動くな。おまえ以外は皆無事だから安心しろ」
 この言葉に辛うじて頷く。どうやら今は何もできそうもない。

 新堂さんの袖を掴んでいた私の左手が、とうとう摺り落ちた。もう力も入らない。限界が近かった。
 この上ない恐怖が襲う。苦しみや痛みを超えた死ぬかもしれない恐怖だ。必死にそれを伝えようとするが、声が出ない。

「何も言うな。分かってる、すぐに手当てしてやる。もう少し辛抱しろ」
 それに気づいたのか、彼がこんな言葉をかけてきた。

 ああ、新堂、さ、ん……。


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