大嫌いは恋の始まり

氷室ユリ

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第二章 いつの間にか育まれていたもの

14.ターゲット(1)

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 新堂さんの嫌いな梅雨の季節も終わり、強めの太陽光が注ぎ始めた頃。海外からの依頼で、彼はあっさり日本を離れてしまった。

 せっかく自分の城を手に入れたというのに!
〝一箇所に留まれる時間は短い〟
 彼のこんな言葉が頭に浮かんでは、なぜかちょっぴり悲しい気分になった。


 そして新堂さんが日本を発ってひと月近くが過ぎた。夏空が広がるそんな中、不審な男が私の身辺を嗅ぎ回り始めた。
「私ってば何てモテモテなの!」と言いたいところだが、残念ながらその人物は私に好意を持った人間などではない。恐らく探偵だ。年は四十前後だろうか。
 昼夜構わずサングラスを着用し、自ら怪しい人物だと名乗っているような男だ。

 私を尾行しようなんて百年早い。
 そんな男など毎回あっさり撒いて、いつもと変わらない日常を過ごしていた。

 そのうちに諦めたらしく、一週間も経つ頃には気配を感じなくなった。
 ところがそれからすぐに、今度は若い男に突然声をかけられた。その男は、恋人と別れるために私に新しい女を演じてほしいという。

「仕事の依頼なら、きちんとしたルートからアポイントを取ってください」男から視線を外す事なく言い放つ。
「その事だけど、こっちも切羽詰まってて!」男はそう反論し顔を紅潮させた。

 闇の世界で仕事を請け負う人達は、大抵専用の〝掲示板〟に広告を出している。それを閲覧できる人間なら誰でも申し込める。
 こんなふうに事前連絡なしでの直接交渉は、普通しない。何しろ依頼内容は違法な事が多く、命に関わる仕事の場合だってあるからだ。

 でもまあ、取りあえず言い分くらいは聞いてやろう。

 無言でその場に留まった私に、男が話を始める。
「あなたがどういう女性か、確認してから依頼したかったんだ。ほら!掲示板じゃ、人柄までは分からないだろ?どうか怪しまないでくれ」
 ヒロシと名乗った男はそう言って頭を下げた。

 怪しむなと口にする人間ほど怪しいという事を知らないのだろうか?

「だけど、一目見て文句なしだって分かったよ。お世辞抜きで、ユイさんは綺麗だ……」
 とはいえ、こう褒められて悪い気はしない。
 大人になれば、褒められる事なんて滅多になくなる。異母兄妹でありジェントルマンの神崎さんはともかく、あの冷血新堂がこの手の事を言うはずもなく……別に、あの人に褒めてもらいたい訳じゃないけれど?

「小さい頃は良く言われたな~。そんな言葉をかけられたのは久しぶりよ!」

 思わず表情が緩んでしまい……結局、交渉のために喫茶店へと場所を変えた。
 もちろん、ただナンパに乗った訳ではない。相手が自分の素性を知っていたのは気になるところ。この男が何を企んでいるのか、知る必要があるからだ。

「あなたに女を見る目がなかったんじゃない?そんな変なのに付き纏われるなんて!」
「君が恋人だって見せつければ、もう終わりさ。引き受けてくれるよね?」
「その前に、報酬の件だけど。私を調べた上での依頼なら、当然、相場はご存知よね?」
「相場……」ヒロシが言葉を詰まらせた。
 表情を崩さずに返答を待つ。

「ちょっと、トイレ行ってもいいかな。ずっと我慢してたんだ!」
 いきなりソワソワし始めたかと思えば、立ち上がって店の奥に消えて行った。

「怪しさもここまで来ると、笑っちゃうわね」
 実際に私の顔は笑っていたと思う。このヒロシが例の探偵の仲間ではと疑ったが、こんなドジでは探偵業は勤まらない。
 その他の可能性としては……新人デカの囮捜査とか?それも無理があるか!
 ヒロシの言動を思い起こしては、一人あれこれと考えた。

 そして数分後。彼がハンカチを手に戻って来て言う。「ごめん!話の続き、しようか」
 お構いなく、と軽く手を振ってクールに応じる。

「料金の事だけど、もちろん分かってるよ。確実に仕事をこなしてもらいたいから、こちらとしても、朝霧さんの納得する額で契約したい」
「で、いくら?」
「十万で……」ヒロシが探るような目つきで金額を口にする。
 笑顔を作って、しばらくの間彼の様子を窺う。

 勘違いしたのか、ほっとしたような表情を見せるヒロシに止めを刺した。
「ヒロシさん、ご冗談が過ぎるわ!一桁足りないでしょ」腕を組んで笑顔のまま言う。
「え?あっ!………ひ、百万っ?」
 もはや、驚きを隠せない様子丸出しのヒロシ。
 ここまで来ると何だか可愛く見えてくる。少々イジメすぎたか。金額の訂正はせずに肩を竦めた。

「言っておくけど、今の依頼料に関してはそちらからの提示額。間違っても、私が強要したなんて言わないでよね?」と念を押す。後々脅迫されたなどと騒がれたら厄介だ。
 こんな仕事に百万も出す人間などいないのだから!嫌なら断ればいい話だ。
「そっ、それはもちろんだ!それで、引き受けてくれるんだね?」
「ええ、いいわ」

 こうして契約を交わし終えて、早速明日から仕事に入る事となった。


 翌日私達は、とある駅で待ち合わせた。

 お間抜けで可愛い今回の依頼人。吊り上げすぎた報酬のお詫びに、いつもはしないオシャレをしてみたのは良いのだが、どういう訳かすれ違う男達が、通り過ぎる私を振り返って目で追う。
 どうやらかなり目立っているようだ。「ちょっと気合入れ過ぎたかなぁ」

 待ち合わせ場所で待っていたヒロシが、私を見つけて手を振っている。

「ここ、ここ!朝霧さん……!」
「お待たせ。ユイでいいわ。今日の設定は恋人なんだから」
 とにかく今は役に徹する事にして、笑顔を振りまいた。

「ねえ?私、変じゃない?」
 ヒロシの腕に自分の腕を絡めて、ぴったり体を寄せてみる。ノースリーブなので素肌が直に触れる。途端に彼がやや身を堅くしたのが分かった。
 手っ取り早く男女の距離を縮めるには、スキンシップが最も効果的だ。
「っ!全っ然変なんかじゃない、すごく、すごぉ~くカワイイよ!」

「なら良かった。早く行きましょ!」絡めた腕を引っ張る。
「あ、ああ……!」
 ヒロシが思い出したように言葉を続ける。「そうだ、ユイ。もしかしたら変な奴等が僕達を襲って来るかもしれないから、気をつけて」
「変なヤツらって?」
「付き合ってた彼女が、チンピラ達と交流があったみたいでさ」

「ふう~ん。ヒロシ、狙われてるの」
「いや……特別そんな事はないけど。ほら、君とこんな……」
 ぴったりと密着したままの私にチラリと目をやり、顔を赤らめて言葉を詰まらせる。
「その女がヤキモチ妬くって事ね。平気平気!そんな連中、ヒロシが追い払ってくれるんでしょ?」顔を上げて、にこやかに彼を見る。

 こんな私のセリフにヒロシが頭を掻きながら口籠もったその時、示し合わせたようにチンピラ風の男が数人絡んで来た。

「やっぱりだ……。ユイ、下がってて」彼が私を庇う仕草をする。
 意外に冷静なヒロシの反応に感心したのも束の間。男達に全く歯が立たず、すぐに地面になぎ倒されてしまう。
「あ~あ、全然ダメじゃない!」

 チンピラの一人が、ついに私に手を出した。「オレ達と遊ぼうぜ!」
「触、ら、ない、で!」
 腕を引っ込めて男の手を交わしてから、足を絡めて男を倒す。

「何だ?何転んでんだよ、お前!」
 自分で転んだように見えたのだろう。もちろん、そう見せかけたのだが。
 そして次の男が私に近づく。
「ユイ!逃げろ……!」
 ようやく起き上がったヒロシが、私を見上げて叫ぶ。

「何で私が逃げなきゃならないのよ?」小声で呟き、次の男も足を絡めて倒した。

 ようやく男達は私に倒されている事に気づいたらしく、本気で飛び掛かって来る。
 そんな攻撃も何のその!腕組みをしたまま男達の攻撃を避けては、足だけを使って次々に倒して行った。
「ヒロシ、今のうちに逃げるわよ!早く立って……っ」

 未だ地面に座り込んだままの彼を立たせて、急いでその場を後にする。
「大丈夫?んもう。弱いクセに格好つけちゃって」
「あはは……。こんなはずじゃなかったんだけどなぁ。一体どうなってるんだ?」
「どうなってるって、あなたが弱いだけでしょ!」


 こんな事があったものの、何とか今日一日、普通のカップルのデート風景が演じきれたと思う。
 夜になり、私達はホテルのバーに落ち着いた。

「それじゃ、乾杯!」
 何杯か飲んだ後にヒロシが言い出す。「オレはダメな探偵だ~。やっぱ、向いてないのかなぁ」
 私を酔い潰そうとしていたようだが、すでに自分が泥酔状態。酔った勢いでこんな本音まで口走っている。
 この言葉によって、彼があの探偵の仲間だと判明した。

「もう!しっかりしてよ。それ、私に言っちゃダメでしょ?……しょうがないわね」

 ホテルの部屋のキーを持っている事はすでに見抜いていた。そのキーをヒロシの内ポケットから取り出す。
 ついでに財布を抜き取って中身を探ると、思惑通りに免許証が入っていた。
「ヒロシ、は、どうやら本名のようね」見たところ本物の免許証だ。
「こんな可愛い探偵サンが、偽造免許証なんて持ってないか……」
 記載内容を確認して元に戻した。

 仕方なく、ぐでんぐでんに酔ったヒロシを部屋まで引き摺って行く。時計は二十三時三十分を指している。あと三十分で今日の任務は完了だ。

「ユイ……君は、どうしてそんなに強いんだい?」
「鍛えてるから。あなたもきちんとトレーニングしたら?」
 私の答えに何度も頷いている。

「こっちにおいでよ」
 ベッドに倒れ込んだヒロシが私を呼ぶ。
「いいけど、あと三十分で済ませてよね」再度時計を見て言う。
「固いこと言うなよ!ん?何だこれ。固い……」
 ヒロシが触れた物は、私の腰に収められた相棒コルトだった。

「っ!!何するのよ!勝手に私に触らないで!」コルトは私の体の一部も同然だ。
 相当酔っているヒロシを誤魔化すのは容易いが、これにはさすがに焦った。
 私が拳銃を所持していると知れば、恐らく腰を抜かすに違いない。

 そうこうするうちに、ヒロシは完全に眠り込んで日付はすぐに変わった。
 シンデレラの如く消え去った私は、ガラスの靴の代わりに百万円上乗せ(!)の〝二百万円〟の請求書を残してみたのだった。


 翌日。自宅マンションで寛いでいると携帯電話が鳴った。

『神崎龍造が、ユイの事を調べてるぞ』かけてきたのは神崎さんだ。
 憎き元父朝霧義男が、神崎龍造の戸籍を買って成りすましていると知ったのは、高三の年明けだった。
『俺達の親父サマが、また何か始める気らしい』
「どうして義男じゃなく神崎龍造の方で調べてるんだろう?」
『分からない。だが、用心した方が良さそうだ』

 久しぶりの神崎さんとの電話なのに、こんな話題だなんて気分は最悪だ。

『時に、新堂先生とはどうなってるんだ。まだ会ってるんだろ?』
 急に話題を変えられる。
 二人はこれまでに二度ほど顔を合わせている。
「あの人なら、今海外からの依頼でこっちにはいないの。新堂さんとはどうもこうもないから!どうしてそんな事聞くの?」

 年の離れた妹が、十も年齢差のある男と付き合いがあると知れば、例え男女の仲でなくても反対するのが普通だろう。きっと心配してくれているのだ。

『そうか……いないのか。ならユイ、困った事があったら俺に連絡しろ』
「心配してくれてありがとう。じゃ、また」

 電話を切って毒づく。あのハイエナ!しばらく鳴りを潜めていたようだったが、またしても私の周りをうろつき出したのか。あの時の復讐でもしようというのか?
 新堂さんが母の命の恩人なのを知ってもなお、命を奪おうとした。中里さんにだって迷惑をかけた。

「やっぱりあの時に、止めを刺しておくべきだったわ」

 ヤツが依頼したのは例の探偵達に違いない。
 またも罪のない人間を巻き込む気か。絶対に許せない!私の中の闘争心に久しぶりに火が点いたのだった。


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