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立春
しおりを挟む「福は内、鬼は外」
豆を浴びて退散した鬼たちは、村外れの荒屋で労を労っていた。
「あそこの坊主、大きくなったな」
「あの家の娘はすっかり大人になった」
短い酒宴の後、鬼たちは山へ帰る。
冬の間、雪に喜ぶ子供が外に飛び出し、遭難しないよう威嚇するのが彼らの役目。
今日は立春。
雪解けはすぐそこ。
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