呟怖あつめ

山岸マロニィ

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⿴⿻⿸ SF的な話 ⿴⿻⿸

【お題】雪

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 一歩足を進めれば、胞子が雪のように舞う。こんな有り合せのマスクでもなければ、たちまち噎せ返るだろう。
 カビに覆われた、かつて「街」と呼ばれた場所に、命の気配はない。
 人類、いや、生物の大半が死滅して五年。運悪く生き残ってしまった私は、生の面影を求めて、今日も死の空間を彷徨う。
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