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【壱】御茶ノ水発奥多摩行
④
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「……ちょっと、それ、どういう事なの?」
桜子は唖然と零を見返した。
「お互いに、命を脅かす迷信の中で育ったのです。疑心暗鬼になるのも無理はありません。それに、屋敷の中という、狭い世界しか知らずに生きてきたお二人です。心の内を明かせず、闇を抱え込んだまま、どうにもならなくなってしまったと、考えられます」
「不憫ね……。何とかしてあげたいわ」
桜子は同情に涙を浮かべた。おしぼりを目に当てながら、彼女は続けた。
「竹子さんも、少女画報を見て?」
「はい。同じく長姉の松子さんに貰ったようです。……ですが、私に話した内容は、梅子さんとはだいぶ違っていましてね……」
「――あの子は自分を、選ばれた、特別な子だと思ってるわ」
と、気弱そうな梅子と違い、竹子は自己主張の強い目線で零を見据える。顔立ちは全く同じでも、性格はかなり違うらしい。
「ほう、どうして?」
「男たらしなのよ。いい子ぶってメソメソして同情を買って、男を操るの。それでチヤホヤされて、いい気になってるの。陰で何をしてるのか、分かったものじゃないわ」
竹子は言う。――双子があまりに似ているから、区別するために、着物とドレスと、衣装を分けている。それは父が決めたものだが、それすらも、彼女にとっては不満の種らしい。
「これ見よがしにヒラヒラとドレスを見せ付けて、自慢してくるのよ。あんな窮屈な格好の、何がいいのかしら」
竹子は苛立った様子で唇を噛んだ。
「あの子、それで水川家の咲哉をたらしこんだのよ。婚約でもすれば、父だってふいにはできないわ。そうよ、きっとそうよ」
零は小首を傾げた。梅子は「自分が妹であるから、村人に殺される」と恐怖していた。どちらが本当なのか。
彼は竹子の黒水晶のような目を真っ直ぐに見返した。
「ちょっと待ってください。咲哉さんとは、誰の事ですか? それに、水川家とは?」
ここで、水川村に於ける人間関係を把握するのに不可欠な、四つの家を紹介しておこう。
水川村の勢力図の大元は、江戸の昔、来住野家が代官として治めていた時代に遡る。
青梅街道の宿場町として栄えていたこの村は、幕府が直接統治をする天領だった。そのため、幕府から任命された代官が派遣され、地域を治めた。
代官の下には、多くの場合、三役が置かれる。これは、地域を知った地元の有力者が任ぜられた。
まずは「名主」。三役の中でも最も影響力を持つ。だいたい、その土地の名士がその任に就く。
次に「組頭」。現代で言うところの自治会長のような役である。名主の補佐が主な役割とされる。
そして「百姓代」。文字通り、百姓の代表である。当時の税である年貢は米であった事から、農民の代表が監査として目を光らせたのだ。
それと、この村にはもうひとつ、「年寄役」というのが置かれていた。当時、檀家を把握する事が村民の把握と同義であったため、寺が村民名簿を管理していた。言わば、書記のような役割だ。
そして、大正時代の水川村に於いても、三役と年寄役の四つの家が、大きな勢力を持っていた。他の役は追い追い説明するとして、まずは、「名主」の水川家である。
村と同じ名を持つ水川家。いや、水川家から村の名が取られた、と言った方が正しい。
水川家こそ、月原洞窟の天狗の伝承にある、一揆を起こし領主一族を攻め滅ぼした、その中心人物の子孫なのだ。勝利した記念として、村の名を水川村と改めたのだ。
領主一族を一掃した後、しばらくは水川家がこの辺りを支配していた。しかし、元は農民、戦乱の世を生き残る力は持っていなかった。
そこで彼らは、近隣の有力武将と婚姻関係を結び、彼らの傘下に入る事で、その土地を守った。
ところが水川家に義はなかった。分が悪いと見ると平然と裏切り、次々と主君を変えた。
そのため、一揆以降、この村が戦火に焼かれる事はなかったが、徳川幕府の信用を得る事はできなかった。藩としては認められず、幕府の天領として代官が置かれたのだ。
名主の立場に収まった水川家だが、その立場をより強固にするため、時の代官とも婚姻関係を結んで関係を築いた。
こうして水川家は、来住野家の一族となっているのだ。
大正十年の当時も、来住野家だけでなく、年寄役である久芳家にも嫁を出し、村の中心勢力として権勢を保っていた。
そして、水川咲哉という人物である。
水川家の当主は信一郎といい、水川産業の社長をしている。そして彼の妻の夢子は、来住野十四郎の叔母なのだ。
彼らには、杏子というひとり娘がいた。しかし、十年前に病死し、跡取りを失った。
そこで、跡取り候補として浮上するのが、信一郎の弟の滝二郎である。
彼は水川村村長という立場にあったが、彼にとって、その地位は満足のいくものではなかった。政治家とは、選挙で選ばれるものである。もし選挙に落ちたら、ただの無職だ。
そもそも、彼の村長の立場も、兄の水川産業社長という立場も、来住野十四郎に与えられたものだ。彼の采配ひとつで如何様にもなる。それが不安だったのだ。
だが、彼には切り札があった。それが、息子の咲哉である。
滝二郎は息子と、竹子、梅子姉妹のどちらかとを結婚させようと画策していた。そうなれば、来住野家の威光も水川産業の財力も、どちらも手に入れられるのだ。
そして、その立場は、竹子と梅子にとっても、強力な切り札だった。
水川産業の奥方になれば、天狗の生贄にされる事はないだろう。
……実は、この思惑は竹子にもあった。ところが、咲哉というのが気の弱い男で、はっきり物を言う竹子を避けるのだ。しかし、父に迫られるので、事ある毎に梅子へアプローチを繰り返していた。
その点でも、竹子は梅子に激しく敵対心を燃やしていたのだ。
――という事情を、竹子はごく簡単に説明した。詳しい人間模様は、水川村に入ってから、別の人物から犬神零の知るところとなる。
長椅子にもたれて話を聞いていた零に、竹子は上目遣いに震え声で訴えた。
「悔しいの。いつもあの子に負けるの。どんなに着飾っても、どんなに可愛くしても、あの子の狡さには勝てないのよ」
そして、涙がハラリと一筋頬を伝う。
「同じ顔をしてるのに、いつもあの子だけが特別なのよ。何もしなくても、全部あの子の思い通りになるの。私はこれだけ我慢してるのに。……それが悔しいの」
そしてやおら腰を上げると、テーブル越しに零の手を掴んだ。潤んだ瞳で零を真っ直ぐ見据えて、彼女は訴えた。
「あの子から、私を守って。お願い」
「――随分と積極的な子のようね」
目を細める桜子に、零は苦笑を見せた。
「はい。同じ目鼻立ちなのに、気性が全く違うので戸惑いました」
と、零は手持ち無沙汰に腕組みをした。
「しかし、人というのは、己の考えに心を支配されるものです。そして、それは口に出る。……恐らく、水川咲哉氏をより強く狙っているのは、竹子さんの方でしょうね」
「妹の梅子さんは、その人に対してはどういう感じなの?」
「さあ。それは村に着いてから調べてみたいところですね。とにかく……」
そう言って、零はくしゃくしゃと頭を搔いた。
「時間がありません。お二人が帰られた後で、色々調べましたが、分かったのは、先程も言った、来住野家の栄光と、水川産業の発展くらいです。村の内情にも複雑なものがありそうですし、まずはその辺の情報が欲しいですね」
「あと、その二人を、私たち二人でどう守るつもり?」
「正直、分かりません」
「よくそれで依頼を受けたわね」
桜子に睨まれて、零は肩を竦めた。
「断れませんよ、あんな風に来られては。それに、前金もきちんと頂きましたしね。――何とか、最悪の事態は避けたいところです」
車窓の空は相変わらず重く、山の景色は曇っている。そして所々、切り立った禿山が目に付くようになってきた。石灰の採掘場だろう。白茶けた山肌は、傷を抉られたように痛々しくもある。
やがて列車は速度を落とし、ホームに停まる。車掌が終点であると言いながら客席を巡る。
二俣尾駅に到着したのである。
《添付図1》
桜子は唖然と零を見返した。
「お互いに、命を脅かす迷信の中で育ったのです。疑心暗鬼になるのも無理はありません。それに、屋敷の中という、狭い世界しか知らずに生きてきたお二人です。心の内を明かせず、闇を抱え込んだまま、どうにもならなくなってしまったと、考えられます」
「不憫ね……。何とかしてあげたいわ」
桜子は同情に涙を浮かべた。おしぼりを目に当てながら、彼女は続けた。
「竹子さんも、少女画報を見て?」
「はい。同じく長姉の松子さんに貰ったようです。……ですが、私に話した内容は、梅子さんとはだいぶ違っていましてね……」
「――あの子は自分を、選ばれた、特別な子だと思ってるわ」
と、気弱そうな梅子と違い、竹子は自己主張の強い目線で零を見据える。顔立ちは全く同じでも、性格はかなり違うらしい。
「ほう、どうして?」
「男たらしなのよ。いい子ぶってメソメソして同情を買って、男を操るの。それでチヤホヤされて、いい気になってるの。陰で何をしてるのか、分かったものじゃないわ」
竹子は言う。――双子があまりに似ているから、区別するために、着物とドレスと、衣装を分けている。それは父が決めたものだが、それすらも、彼女にとっては不満の種らしい。
「これ見よがしにヒラヒラとドレスを見せ付けて、自慢してくるのよ。あんな窮屈な格好の、何がいいのかしら」
竹子は苛立った様子で唇を噛んだ。
「あの子、それで水川家の咲哉をたらしこんだのよ。婚約でもすれば、父だってふいにはできないわ。そうよ、きっとそうよ」
零は小首を傾げた。梅子は「自分が妹であるから、村人に殺される」と恐怖していた。どちらが本当なのか。
彼は竹子の黒水晶のような目を真っ直ぐに見返した。
「ちょっと待ってください。咲哉さんとは、誰の事ですか? それに、水川家とは?」
ここで、水川村に於ける人間関係を把握するのに不可欠な、四つの家を紹介しておこう。
水川村の勢力図の大元は、江戸の昔、来住野家が代官として治めていた時代に遡る。
青梅街道の宿場町として栄えていたこの村は、幕府が直接統治をする天領だった。そのため、幕府から任命された代官が派遣され、地域を治めた。
代官の下には、多くの場合、三役が置かれる。これは、地域を知った地元の有力者が任ぜられた。
まずは「名主」。三役の中でも最も影響力を持つ。だいたい、その土地の名士がその任に就く。
次に「組頭」。現代で言うところの自治会長のような役である。名主の補佐が主な役割とされる。
そして「百姓代」。文字通り、百姓の代表である。当時の税である年貢は米であった事から、農民の代表が監査として目を光らせたのだ。
それと、この村にはもうひとつ、「年寄役」というのが置かれていた。当時、檀家を把握する事が村民の把握と同義であったため、寺が村民名簿を管理していた。言わば、書記のような役割だ。
そして、大正時代の水川村に於いても、三役と年寄役の四つの家が、大きな勢力を持っていた。他の役は追い追い説明するとして、まずは、「名主」の水川家である。
村と同じ名を持つ水川家。いや、水川家から村の名が取られた、と言った方が正しい。
水川家こそ、月原洞窟の天狗の伝承にある、一揆を起こし領主一族を攻め滅ぼした、その中心人物の子孫なのだ。勝利した記念として、村の名を水川村と改めたのだ。
領主一族を一掃した後、しばらくは水川家がこの辺りを支配していた。しかし、元は農民、戦乱の世を生き残る力は持っていなかった。
そこで彼らは、近隣の有力武将と婚姻関係を結び、彼らの傘下に入る事で、その土地を守った。
ところが水川家に義はなかった。分が悪いと見ると平然と裏切り、次々と主君を変えた。
そのため、一揆以降、この村が戦火に焼かれる事はなかったが、徳川幕府の信用を得る事はできなかった。藩としては認められず、幕府の天領として代官が置かれたのだ。
名主の立場に収まった水川家だが、その立場をより強固にするため、時の代官とも婚姻関係を結んで関係を築いた。
こうして水川家は、来住野家の一族となっているのだ。
大正十年の当時も、来住野家だけでなく、年寄役である久芳家にも嫁を出し、村の中心勢力として権勢を保っていた。
そして、水川咲哉という人物である。
水川家の当主は信一郎といい、水川産業の社長をしている。そして彼の妻の夢子は、来住野十四郎の叔母なのだ。
彼らには、杏子というひとり娘がいた。しかし、十年前に病死し、跡取りを失った。
そこで、跡取り候補として浮上するのが、信一郎の弟の滝二郎である。
彼は水川村村長という立場にあったが、彼にとって、その地位は満足のいくものではなかった。政治家とは、選挙で選ばれるものである。もし選挙に落ちたら、ただの無職だ。
そもそも、彼の村長の立場も、兄の水川産業社長という立場も、来住野十四郎に与えられたものだ。彼の采配ひとつで如何様にもなる。それが不安だったのだ。
だが、彼には切り札があった。それが、息子の咲哉である。
滝二郎は息子と、竹子、梅子姉妹のどちらかとを結婚させようと画策していた。そうなれば、来住野家の威光も水川産業の財力も、どちらも手に入れられるのだ。
そして、その立場は、竹子と梅子にとっても、強力な切り札だった。
水川産業の奥方になれば、天狗の生贄にされる事はないだろう。
……実は、この思惑は竹子にもあった。ところが、咲哉というのが気の弱い男で、はっきり物を言う竹子を避けるのだ。しかし、父に迫られるので、事ある毎に梅子へアプローチを繰り返していた。
その点でも、竹子は梅子に激しく敵対心を燃やしていたのだ。
――という事情を、竹子はごく簡単に説明した。詳しい人間模様は、水川村に入ってから、別の人物から犬神零の知るところとなる。
長椅子にもたれて話を聞いていた零に、竹子は上目遣いに震え声で訴えた。
「悔しいの。いつもあの子に負けるの。どんなに着飾っても、どんなに可愛くしても、あの子の狡さには勝てないのよ」
そして、涙がハラリと一筋頬を伝う。
「同じ顔をしてるのに、いつもあの子だけが特別なのよ。何もしなくても、全部あの子の思い通りになるの。私はこれだけ我慢してるのに。……それが悔しいの」
そしてやおら腰を上げると、テーブル越しに零の手を掴んだ。潤んだ瞳で零を真っ直ぐ見据えて、彼女は訴えた。
「あの子から、私を守って。お願い」
「――随分と積極的な子のようね」
目を細める桜子に、零は苦笑を見せた。
「はい。同じ目鼻立ちなのに、気性が全く違うので戸惑いました」
と、零は手持ち無沙汰に腕組みをした。
「しかし、人というのは、己の考えに心を支配されるものです。そして、それは口に出る。……恐らく、水川咲哉氏をより強く狙っているのは、竹子さんの方でしょうね」
「妹の梅子さんは、その人に対してはどういう感じなの?」
「さあ。それは村に着いてから調べてみたいところですね。とにかく……」
そう言って、零はくしゃくしゃと頭を搔いた。
「時間がありません。お二人が帰られた後で、色々調べましたが、分かったのは、先程も言った、来住野家の栄光と、水川産業の発展くらいです。村の内情にも複雑なものがありそうですし、まずはその辺の情報が欲しいですね」
「あと、その二人を、私たち二人でどう守るつもり?」
「正直、分かりません」
「よくそれで依頼を受けたわね」
桜子に睨まれて、零は肩を竦めた。
「断れませんよ、あんな風に来られては。それに、前金もきちんと頂きましたしね。――何とか、最悪の事態は避けたいところです」
車窓の空は相変わらず重く、山の景色は曇っている。そして所々、切り立った禿山が目に付くようになってきた。石灰の採掘場だろう。白茶けた山肌は、傷を抉られたように痛々しくもある。
やがて列車は速度を落とし、ホームに停まる。車掌が終点であると言いながら客席を巡る。
二俣尾駅に到着したのである。
《添付図1》
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【久遠の呪祓師―― 怪異探偵犬神零の大正帝都アヤカシ奇譚】本編は、こちらよりご覧くださいませ。
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