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Ⅱ.クニツクリの涙
(1)昼下ガリノ会合
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都鉄を降りたアカサカには、市街地と打って変わって色がある。
青く錆びた銅板屋根に黄色の瓦屋根、赤レンガの壁や漆喰の壁、そして庭先の緑。
茶色くくすんだ色合いから突然現われるこの高級住宅街は、帝都トーキョーの中でも異色の光景だ。
エンドー・トウヤはそんな街並みを歩きながら、誰ともなしに話し掛ける。
「ミーティングって、何をする気なんだろうな」
――彼を「探偵」として雇う、ノノミヤ公爵の令嬢ノノミヤ・ヒカルコは、時々ブッ飛んだ事を言い出す。
「怪盗ジュークを捕まえてやるわ!」
というのもその一環で、彼はその計画に半ば巻き込まれたのだ。
とはいえ、半分は彼の意思でもある。
――彼自身が、他ならぬ『怪盗ジューク』なのだから。
うまく情報を引き出しつつ、「全ての魔法を盗む」という自分の目的を達成しようとしていたのだが。
いつの間にか、「ヒカルコに逮捕される」という、自虐この上ない目標を掲げる事になってしまった……惚れた弱味とは恐ろしいものだ。
すると、彼の独り言に返事があった。
「イヤな予感がするでアリマス」
声の主は、上着のポケットの中。
緑色の小さな頭をヒョッコリと出して、クリッとした目で彼を見上げている――ヤモリだ。
だがこのヤモリ、ただのヤモリではない。高性能AIを搭載したロボットである。
――トウヤと相棒であるヤモリ型ロボット・リュウは、三年前、二十二世紀からこの大正時代に似た魔法世界へ転移してきた。
大魔法都市トーキョー。
その理不尽な仕組みを打破すべく、彼はヒカルコと共に立ち上がろうとしている。
……とはいえ、今すぐどうこうできるものではない。
しかも、心地よい日差しに寝不足の頭はぼんやりとして、歩きながらも大あくびが出る。
目尻に涙を溜めながら、トウヤは相棒に返事をする。
「リュウでも予感なんてあやふやな事を考えるんだな」
「確率が百%でないモノは、全て予感でアリマス」
「なるほどね……で、リュウが考える最も高い確率の予感とは?」
◇
「怪盗ジュークを捕まえるための罠を張るのよ」
ヒカルコがリュウの予想通りの発言をしたものだから、トウヤは飲みかけた紅茶でむせ返った。
昼下がりのベランダ。
緑豊かな庭園を眺めながらのミーティング……という名のアフタヌーンティーである。
英国帰りの彼女は、今日も顔の周りだけをカチューシャのように編み込んだ黒髪を風に揺らして、ミルクティーにビスケットを浸している。
そして咳き込むトウヤに心配そうな目を向け、ナプキンを差し出した。
「大丈夫? お腹が空いていらしたの?」
「いや……ゴホッ……そういう訳じゃ……」
頭はキレるのだが、どこか天然なところがある。
悲しい境遇を乗り越えてきたとはいえ、公爵令嬢としておおらかに育てられたのだろう。
……当のリュウは、光学迷彩で隠れてしまえばトウヤでも見付けられない。今もどこかに身を潜ませて様子を眺めているのだろう。
何とか呼吸を落ち着け、トウヤはナプキンで冷や汗を拭った。
「けれど、どんな罠を張るんだ?」
するとヒカルコは、すっかりふやけたビスケットを口に入れる。
「私もね、新聞なんかで怪盗ジュークについて色々調べたのよ。それで、彼の目的とするところを推理してみたの」
「へぇ……」
「まず、彼が狙うのは、戦杖用の大型の魔法石ばかり。出力の弱い手杖用のものや、魔法機関の動力源として使われる低級のものは狙わない。それだけじゃないわ。大型のものでも、回復魔法用や補助魔法用の魔法石には一切手を付けてないのよ。彼は攻撃用のものしか盗んでない――人を傷付けるためのものしか」
「…………」
「なおかつ、彼が盗んだ魔法石が闇市場に流れたという情報が一切出てこないの。お金が目的なら換金するはずだし、持っているのにもリスクがあるのに。それはなぜか」
「な、なぜなんだろうね……」
「多分、彼の目的が、魔法軍の戦力を削ぐ事だから」
「…………」
「だから、市場には出さずに、どこかに隠しているのよ。誰も知らない、秘密のアジトみたいなところに」
トウヤは思わず片手で顔を覆った……完全に見抜かれている。
だがヒカルコは彼の様子を気にも留めずに続ける。
「そして、この前盗まれた『雷神の牙』。あれほどのものにまで手を出すんだから、彼は相当に本気よ。もしかしたら、『五貴石』を集める気かもしれない」
――五貴石。
その名はトウヤも知っている。
五属性の魔法の、それぞれの属性で最大の威力を持つ魔法石だ。
「けれど、そんなのを集めてどうするんだよ」
「それは、本人に聞いてみないと分からないけど……」
と言いながら、ヒカルコはスコーンに手を伸ばす。
「ともかくね、もし怪盗ジュークの狙いが五貴石だとすれば、彼を誘い出す絶好の機会があるの」
スコーンをパクリと口に入れたヒカルコは、一枚のチラシを彼に差し出した。
その紙面にある文字を、トウヤは読み上げる。
「――大魔法石展、かぁ」
「そう。来週、帝都博物館で開かれるの。そこに、うちの秘宝を出展する事になっていてね」
「文殊の白毫?」
「いいえ……アレを持ち出したら、トーキョーじゅうが大変な事になるから。実は、うちにはそれとは別にもうひとつ、特別な魔法石があるのよ」
「どんな魔法石?」
トウヤが聞くと、ヒカルコは黒く透き通った瞳を悪戯っぽく輝かせた。
「――水属性の五貴石、『天竜の涙』」
その存在は、トウヤも知っていた。
そもそも、それを狙うためにノノミヤ公爵邸に近付いたのだから。
水属性最強の魔法石。
価値としては、雷神の牙と同等のものだ。
そのうち、お宝の在り処を探ろうと思ってはいたのだが、それより早く話題が出たのは幸運と言えるだろう。
トウヤは大袈裟に目を丸くして見せた。
「そんなの、この屋敷のどこに?」
「秘密の宝物庫よ。お父様しかその場所を知らないの」
さすが、神帝イザナヒコの御座します帝城を除けば、トーキョーで一番と言って過言ではない名家だ。怪盗ジュークをして、その存在すら見抜けない秘密の宝物庫があるとは。
この屋敷には、まだまだ秘密がありそうだ。
そう思いながら、トウヤはサンドイッチに手を伸ばした。
「で、それをどうするつもりなんだよ?」
すると、ヒカルコの目の輝きが増す。
彼女はテーブルに手を置き、挑戦的な笑みを浮かべた。
「――天竜の涙をエサに、怪盗ジュークに挑戦状を叩き付けるのよ」
青く錆びた銅板屋根に黄色の瓦屋根、赤レンガの壁や漆喰の壁、そして庭先の緑。
茶色くくすんだ色合いから突然現われるこの高級住宅街は、帝都トーキョーの中でも異色の光景だ。
エンドー・トウヤはそんな街並みを歩きながら、誰ともなしに話し掛ける。
「ミーティングって、何をする気なんだろうな」
――彼を「探偵」として雇う、ノノミヤ公爵の令嬢ノノミヤ・ヒカルコは、時々ブッ飛んだ事を言い出す。
「怪盗ジュークを捕まえてやるわ!」
というのもその一環で、彼はその計画に半ば巻き込まれたのだ。
とはいえ、半分は彼の意思でもある。
――彼自身が、他ならぬ『怪盗ジューク』なのだから。
うまく情報を引き出しつつ、「全ての魔法を盗む」という自分の目的を達成しようとしていたのだが。
いつの間にか、「ヒカルコに逮捕される」という、自虐この上ない目標を掲げる事になってしまった……惚れた弱味とは恐ろしいものだ。
すると、彼の独り言に返事があった。
「イヤな予感がするでアリマス」
声の主は、上着のポケットの中。
緑色の小さな頭をヒョッコリと出して、クリッとした目で彼を見上げている――ヤモリだ。
だがこのヤモリ、ただのヤモリではない。高性能AIを搭載したロボットである。
――トウヤと相棒であるヤモリ型ロボット・リュウは、三年前、二十二世紀からこの大正時代に似た魔法世界へ転移してきた。
大魔法都市トーキョー。
その理不尽な仕組みを打破すべく、彼はヒカルコと共に立ち上がろうとしている。
……とはいえ、今すぐどうこうできるものではない。
しかも、心地よい日差しに寝不足の頭はぼんやりとして、歩きながらも大あくびが出る。
目尻に涙を溜めながら、トウヤは相棒に返事をする。
「リュウでも予感なんてあやふやな事を考えるんだな」
「確率が百%でないモノは、全て予感でアリマス」
「なるほどね……で、リュウが考える最も高い確率の予感とは?」
◇
「怪盗ジュークを捕まえるための罠を張るのよ」
ヒカルコがリュウの予想通りの発言をしたものだから、トウヤは飲みかけた紅茶でむせ返った。
昼下がりのベランダ。
緑豊かな庭園を眺めながらのミーティング……という名のアフタヌーンティーである。
英国帰りの彼女は、今日も顔の周りだけをカチューシャのように編み込んだ黒髪を風に揺らして、ミルクティーにビスケットを浸している。
そして咳き込むトウヤに心配そうな目を向け、ナプキンを差し出した。
「大丈夫? お腹が空いていらしたの?」
「いや……ゴホッ……そういう訳じゃ……」
頭はキレるのだが、どこか天然なところがある。
悲しい境遇を乗り越えてきたとはいえ、公爵令嬢としておおらかに育てられたのだろう。
……当のリュウは、光学迷彩で隠れてしまえばトウヤでも見付けられない。今もどこかに身を潜ませて様子を眺めているのだろう。
何とか呼吸を落ち着け、トウヤはナプキンで冷や汗を拭った。
「けれど、どんな罠を張るんだ?」
するとヒカルコは、すっかりふやけたビスケットを口に入れる。
「私もね、新聞なんかで怪盗ジュークについて色々調べたのよ。それで、彼の目的とするところを推理してみたの」
「へぇ……」
「まず、彼が狙うのは、戦杖用の大型の魔法石ばかり。出力の弱い手杖用のものや、魔法機関の動力源として使われる低級のものは狙わない。それだけじゃないわ。大型のものでも、回復魔法用や補助魔法用の魔法石には一切手を付けてないのよ。彼は攻撃用のものしか盗んでない――人を傷付けるためのものしか」
「…………」
「なおかつ、彼が盗んだ魔法石が闇市場に流れたという情報が一切出てこないの。お金が目的なら換金するはずだし、持っているのにもリスクがあるのに。それはなぜか」
「な、なぜなんだろうね……」
「多分、彼の目的が、魔法軍の戦力を削ぐ事だから」
「…………」
「だから、市場には出さずに、どこかに隠しているのよ。誰も知らない、秘密のアジトみたいなところに」
トウヤは思わず片手で顔を覆った……完全に見抜かれている。
だがヒカルコは彼の様子を気にも留めずに続ける。
「そして、この前盗まれた『雷神の牙』。あれほどのものにまで手を出すんだから、彼は相当に本気よ。もしかしたら、『五貴石』を集める気かもしれない」
――五貴石。
その名はトウヤも知っている。
五属性の魔法の、それぞれの属性で最大の威力を持つ魔法石だ。
「けれど、そんなのを集めてどうするんだよ」
「それは、本人に聞いてみないと分からないけど……」
と言いながら、ヒカルコはスコーンに手を伸ばす。
「ともかくね、もし怪盗ジュークの狙いが五貴石だとすれば、彼を誘い出す絶好の機会があるの」
スコーンをパクリと口に入れたヒカルコは、一枚のチラシを彼に差し出した。
その紙面にある文字を、トウヤは読み上げる。
「――大魔法石展、かぁ」
「そう。来週、帝都博物館で開かれるの。そこに、うちの秘宝を出展する事になっていてね」
「文殊の白毫?」
「いいえ……アレを持ち出したら、トーキョーじゅうが大変な事になるから。実は、うちにはそれとは別にもうひとつ、特別な魔法石があるのよ」
「どんな魔法石?」
トウヤが聞くと、ヒカルコは黒く透き通った瞳を悪戯っぽく輝かせた。
「――水属性の五貴石、『天竜の涙』」
その存在は、トウヤも知っていた。
そもそも、それを狙うためにノノミヤ公爵邸に近付いたのだから。
水属性最強の魔法石。
価値としては、雷神の牙と同等のものだ。
そのうち、お宝の在り処を探ろうと思ってはいたのだが、それより早く話題が出たのは幸運と言えるだろう。
トウヤは大袈裟に目を丸くして見せた。
「そんなの、この屋敷のどこに?」
「秘密の宝物庫よ。お父様しかその場所を知らないの」
さすが、神帝イザナヒコの御座します帝城を除けば、トーキョーで一番と言って過言ではない名家だ。怪盗ジュークをして、その存在すら見抜けない秘密の宝物庫があるとは。
この屋敷には、まだまだ秘密がありそうだ。
そう思いながら、トウヤはサンドイッチに手を伸ばした。
「で、それをどうするつもりなんだよ?」
すると、ヒカルコの目の輝きが増す。
彼女はテーブルに手を置き、挑戦的な笑みを浮かべた。
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