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1章 奴隷の育成

今後の方針

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「さてこれからどうする?とりあえず隠者は大丈夫だとして、ゴブリンはどうする?」龍王がユグに会議の進行を促す。
「とりあえずは、コウタとだれか1種族だけ援護に出したい、残りは周辺国で共同防衛をすることにしたい。」
「はーい、私はコウタとついていきたい!」カーミラが挙手する。
「あー、私も行きたいです。」コウマも手を挙げる。みんながまた始まったと、呆れている。いつも俺が何かするときにこの2人が名乗りを上げてくれる、そしてどちらも優秀なので選びかねる。そして俺にどっちか決めろと目線で命令してくる。決めかねているとユグが助けてくれた。
「今回はスピード重視だから、コウマ達天狗族の方がいいわね」
「えー、私も結構速いんだけど?」
「速いのは始祖の貴方だけでしょ?それとも始祖全員連れて突撃でもするつもり?」吸血鬼は、始祖こそ最強クラスの実力を持つが、眷属は元の種族に依存する。ただ吸血鬼は種族進化が早いから、自我を持つ種族ならすぐ上位種になれるので、一般兵の質と数は物凄くいい。因みに種族進化とは種族内で上位に当たる種に進化することで、例えば普通のゴブリンが何回もの種族進化を経てゴブリンキングになったりする。ちなみに元々上位種として生まれたやつより、成り上がったやつの方が経験や熟練度が違う。ただ進化も例外があり、吸血鬼の始祖には進化できなかったり、竜族も飛竜種が最強クラスの古竜種になったりもほとんどしない。
「まぁそう言うことだから、コウマよろしく頼む。カーミラ悪い、今度また機会があったらな。」
「むー、しょうがないわね。じゃあまた今度ね!」
「コウタよろしくお願いするよ」
「じゃあ解散とするわ」ユグがそう宣言する。それを聞きコウマが思い出したかのようにいう。
「あ、風神様のところに連絡来てたんだけど、水神様は水の民を攻撃してこない限り、関与しないから、そっちに任せるって。」割と重要なことをさらっと言うなぁ。
「あなたって人は、まぁいいわ、他にいい忘れてることとかない?」それを聞き人間の王達が手をあげる。
「おそらく、他里のゴブリン達が我々の国の国境に集結すると思うんだが、それはこちらから関与するべきか?」ゴリアテが代表してユグに聞く。そりゃゴブリンの中で他種族も賢者と認めるような奴が同族から慕われないわけがなく、彼の臣下は世界中にたくさんいる。ゴブリン同士は仲間の危機を察知する能力を持ち合わせているので、この状況でゴブリン達が集結しないわけがない。
「おそらく言っても聞かないでしょから、いいわ。それにただのゴブリンなら人の軍隊も役に立ちそうだけど、賢者の臣下達は人間の軍隊には荷が重そうだしね。」ゴブリンは種族的には人間より弱いが、人より優れているのは数と統率力だ。そこをうまく使う賢者達は並みの種族なら相手にできない。がやはり個々の能力に限界があるため、今回のような特攻勇者にはジリ貧になってしまうのだ。
「確かにそれで一戦交えたとなれば、後で賢者が怖いしな。よし、周辺国は周りに兵を集結させるだけで様子を見ることにする。」サカノウエと、ラーヴェも頷く。
「あと、あの男魔術師、私の所にもらえたりしない?今日一緒に来た子達がサキュバスなのよ。」カーミラがユグに言った。
「使ってもいいけど、連れて帰るのはダメね、もし勇者がいるのが原因で、吸血鬼の街に女神が降りてきたりしたら、あなた責任取れないでしょ?」
「確かに、、じゃあ今日はそいつで我慢してもらって、明日素直に犯罪奴隷を買うよ。」カーミラが男魔術師を指差しそう言う。
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