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1章 奴隷の育成

vs勇者

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「よこせっつてんだよ!奴隷のくせに勇者に楯突いてんじゃねえ!殺されたいのか?」
「それが人にものを要求する態度なのですか?まぁ普通に頼まれても渡せないものは渡せませんが!」外に聞こえる声で言い争いをしている。
俺は訓練場に入る。アリスとフーロが前に立ちミロがレイナとノンを庇うように立っている。
一方勇者は戦士っぽい鎧をつけた奴が3人、他神官見たいな奴と魔術師2人、戦士達が剣で脅し、魔術師はもう魔法の詠唱も終えて構えている。

「おい、何している?」とりあえず俺が双方の間に入る。フーロはまだ警戒を解いてないが、アリスはみんなを守るために頑張ったからか、ファーと息をついている。
「あんたがこいつらの主人か?奴隷の躾くらいやってくれないと困るじゃねえか。こいつら全くいうこと聞かねえの」
「誰も他人に媚びるように、奴隷を教育するわけねえだろ。こんなところに何しにきた?」
「は、ここは古の勇者が神樹から作られた武器を手に入れたって本に載ってたから、勇者たる俺らも貰いに来たんだよ」
「実績の無い量産型にやるもんなんてない」
「なんだと!テメェ勇者に勝てると思ってんのか?」戦士が武器に魔力を流して脅してくる。
「寧ろ、お前らは何をもって俺に勝てると思ってんだ?」
「おっさん強がりはよした方がいいぜ!武器も持たねえおっさんが俺らに勝てるはずもねえからよ!」戦士の1人が切りかかってくる。
俺は神樹の小手で剣を受け止めて剣を破壊して、戦士の首を折って捻じ切る。
「は?」他の勇者達がすっ飛ん魚な声を上げる。
「テメェ、よくも!」もう1人も切りかかってきたので今度は心臓の部分を鎧ごとまとめて殴り貫通させる。
俺は他の勇者の出方を疑っているとユグがとんでもない事実を告げられる。
(コウタ!そいつらは絶対生け捕りにしろ!死んだ勇者が教皇国の王都で復活した。魔力も世界に戻ってきてない。)
(両方ともか?)
(あぁ)
死に戻りって事か厄介だな。たしかに世界の魔力を使い切るほどの召喚には疑問を感じていたが、数がいるからだと思っていたが、こんな事に魔力を使うとは。

そんなこと考えてると魔術師達が俺に魔法を飛ばし始める、まぁ魔導アーマーで魔法は一切効かないんだけど、視界が悪くなる。残り1人の戦士の気配がアリス達に向かったのに気づく。
「アリス!フーロ!向こうはこっちを殺しに来ている!躊躇せずそいつを殺せ!」
「え、あ、いや」アリスが戸惑いながら魔力糸で戦士の足止めをして、フーロは躊躇せず戦士の首輪を刈り取る。おそらくすでにサイコロを振って強化していたのだろう。向こうの無力化が終わったのを確認して俺は魔法の嵐を突っ切って魔術師達に接近して、殺さないように全身の骨を砕く。
残った神官を睨み付けるとは涙とおしっこを垂れ流して座り込んでいた。

魔術師2人を枷で拘束して担ぎ、一応神官にも枷をして歩かせる。
外では俺が戦っているのを聞きつけた町の人たちが集まっていた。sランク冒険者が街中で戦うとよく起こることなので、気にしてはいけない。が神官にとっては漏らして濡らした法衣のまま、大衆の前を歩かされるという、女にとって屈辱的な事になってしまっている。

俺は拘束した、勇者を会議室に連れて行った。
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