落ちこぼれ陰陽師の俺と幼馴染の最強クラスの妖怪が契約してくれたけど、最強には程遠いです。

学内実戦実習編

お夜食の時間

ハンバーガーを食べながら、俺たちは彼らから生徒会の情報を得ることにした。
「で、あんたらが生徒会と協力することになった、成績上位者達でいいんだよな？」健治は巨漢に聞く。
「あぁそうだ。てっ言っても、あいつらのところに突撃してくる身の程知らずが多くてなぁ、面倒になって俺たちだけで来ちゃったんだわ。にしてもこのバーガー本当にうまいな。」巨漢が嬉しそうにハンバーガーがにかぶりつきながら話している。
ちなみにハンバーガーには照り焼きソースがかかっていて、例の如く健治は野生の猛獣のような食い方してるからホラーだ。。
「もぐもぐ、そうだろ、恵子さんが作る料理は最高なんだよ。おかわりもお願いすれば作ってもらえると思うから頼んでくるわ」
「いや、そんなことより話進めろよ。さっきからハンバーガーの話だけで全然進んでねぇだろ。てか、今恵子さん幼女のお世話に夢中で相手にしてもらえないと思うよ。」
「もぐもぐもぐもぐ、んーそこは土下座してでも作って貰うわ。」
そう言って話そっちのけで健治が立ち上がる。

「ババァいい加減離れろっての！」
幼女は恵子さんの膝の上にいる。
「あら、そんな言葉遣いしてては可愛い見た目が台無しですよ？あと、ハンバーガーお代わりいります？」
可愛いと言われて動揺したのか幼女が顔を真っ赤にして俯く。
「………いる」
「はいどうぞ」
恵子さんが笑顔でハンバーガーを渡してそれを食べる幼女。
あ、恵子さん段々口元が緩んできてます。そのままだと健治みたくなります。それだけは避けてください。
「恵子さん、俺にもお代わりを！」
「健治さん申し訳ありません、今手が離せない状態でして……」
「幼女に負けた？！」
健治が四つん這いになり項垂れている。
それを見て何故か嬉しそうな幼女。
健治は諦めきれず、土下座にトランスフォームしてお願いし始める。
「土下座ってどんだけ必死なのよ」
女隠形使いの1人がバカにしたようにいう。
「リアルメイドさんの手料理だぞ？お前その価値がわからなんのか？」健治がその発言に食いついた。
おい初対面の人にそのマヨネーズと照り焼きのソースでぐちゃぐちゃの顔で迫ってくのやめろ。グラサンと日焼けも加えてすごいホラーだから、あーあ女の子が泣き出しちゃったよ。

とりあえず健治を引き剥がして、持っていたおしぼりを顔面に押し付ける。

「ごめんな、あいつメイドの事になるとちょっと変わっちゃってな」
「「「あれはちょっとじゃないから！」」」
奴らのほとんどにツッコミを入れられてしまった。
何故か俺が怒られてしまった。理不尽である。
一方健治は口の周りを拭き終え、再び恵子さんにお代わりを懇願して、土下座している。
あ、恵子さんが動き出した、幼女を抱えたまま移動していく。
どうやら用意はしていたらしい。健治よかったな。

その後もみんなが夜食に夢中で全く話が進まなかった。