落ちこぼれ陰陽師の俺と幼馴染の最強クラスの妖怪が契約してくれたけど、最強には程遠いです。

hakamori

文字の大きさ
上 下
23 / 43
学内実戦実習編

夜襲

しおりを挟む
しっかり後の休息をとった俺らは、夜襲に備えて多めの見張り番を立てながら交代で仮眠している。
今は俺とコンが見張りに着く時間だ。
流石に2人だけでかなりの範囲を索敵の見張りなので話している余裕はない。
「ん?」
今少し先のところで空気の乱れを感じた。誰かが襲われたのだろう。
コンもそれに気づいた様で、警戒を強めている。
数は、やられてる方が4で襲ってる方が8だ。数2倍の差が付いていたとしてもあまりにも一方的だった。
奴らは襲った相手を半殺しにして攻撃を止めた。そして、やられた側の気配が消えた。
おそらく緊急脱出術式を使わせたのだろう。ここでは倒した相手をしっかり本部に送るのもマナーの1つになっている。
「あやつら、こっちに向かっておるぞ」コンが移動してきた奴らに気づく。
ちなみに俺は遠距離索敵は得意ではなく、移動前に使われたであろう隠形のせいで見失っている。
「あいつら起こすか?」俺はコンに奴らの強さの分析結果を聞く。
「かなりの実力者だが、健治と恵子起こして軽くひねるか、わっちらが本気でやるかのどっちかが1番こちらの損害が少なかろう。」
「できれば、前者がいいです。」俺が健治達含めた4人で軽く倒せだとしてもコンと分けて4人ずっとか相手にして勝てるとは思えない。
「そうか、わっちは先週の小娘達とやった時のようにやればいけると思うがの。」
その戦法を本気でやったら森が焼け野原になっちゃうから。
そうツッコミたいのを我慢して俺は健治と恵子さんを起こす。
「確かに実力者ですが、坊っちゃま達2人でも問題なかったのでは?」
「そうだぜ、ふぁあ。気持ちよく寝てたのにヨォ。」
「できれば、明日に疲労を引きずりたくないし、生徒会が見てるかもしれないので、サクッとやってもらえると助かります。」
結局のところそこに尽きるのだ。
もし、生徒会が見てて、何か知らなかったことを知られてしまうと向こうが有利にはならないが、不利から対等にまで挙げられてしまうかもしれない。
「上から来るぞ!」コンが叫ぶのと同時に、上から巨漢と幼女が現れる。
2人は俺らを確認するとノータイムで健治と恵子さんに襲いかかる。
俺は巨漢の目の前をかすめるようにナイフを投げる。
それに一瞬避けようとした巨漢は溜めてた力が抜けて、中途半端な威力で健治に殴りかかることになった。
「効かんなぁ。」
健治は結界で受け止めてカウンター巨漢に当て、巨体を木の幹にぶつける。

その頃巨漢と同時に出てきた少女がナイフで恵子さん斬りかかる。
恵子さんはそれを難なく交わしているが、ナイフで切りつけながら、恵子さんの後退している方向に術式が書かれた紙のような薄さの術札を撒いていく。地雷型の術札に触れた瞬間発動するものだろう。
恵子さんは丁寧にかわして彼女が札の真上に来るタイミングでそっと触れて起爆していく。
向こうもそれは読めているようで、的確に状況を見ながらナイフでの攻撃と式札の設置をしている。
あそこに俺が援護に行くと、返って恵子さんに怪我をさせそうなので一旦はスルー。

そしてコンと俺には向かってきたトカゲみたいな見た目の男と、護法術師が好んで着る法衣を着たイケメンが襲い掛かってきた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

AV研は今日もハレンチ

楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo? AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて―― 薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!

パーフェクトアンドロイド

ことは
キャラ文芸
アンドロイドが通うレアリティ学園。この学園の生徒たちは、インフィニティブレイン社の実験的試みによって開発されたアンドロイドだ。 だが俺、伏木真人(ふしぎまひと)は、この学園のアンドロイドたちとは決定的に違う。 俺はインフィニティブレイン社との契約で、モニターとしてこの学園に入学した。他の生徒たちを観察し、定期的に校長に報告することになっている。 レアリティ学園の新入生は100名。 そのうちアンドロイドは99名。 つまり俺は、生身の人間だ。 ▶︎credit 表紙イラスト おーい

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

人形の中の人の憂鬱

ジャン・幸田
キャラ文芸
 等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。 【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。 【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...