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学内実戦実習編
蛇竜の恐怖
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蛇竜とは古より生きる、竜種の1つで、八岐大蛇や地方の水神はこの蛇竜種であることが多い。
神として崇められるほどの力を持つ竜蛇を使役するには相当の妖力を消費するので契約できるものなど限られてくるのだが。
「時間を稼げばあいつは勝手にガス欠を起こす。逃げるわよ!」
生贄になりかけた男学生のチーム4人は目くらましの閃光を使いその場を離れる。
動き出しと同時に蛇竜が、尻尾を横に薙ぎ払う。直撃こそ避けたがここは森の中。
薙ぎ払われた木々の一本が男子学生に直撃し下敷きにする。
ものすごい悲鳴をあげる男に気づくが彼らに男子学生を救出逃げるほどの時間は残されてない。
チームリーダーが残った2人に合図を送り1枚の術札を取り出す。
女子学生は身体強化の術を使い蛇竜の周りを動き回り撹乱する。しかし蛇竜もただ圧倒されるわけではなく、カウンターとして彼女に竜蛇の尾が叩きつける。
彼女は男が埋もれている木にぶつかる。
男子学生はそれで動けるようになったが女子学生はピクリとも動かない。
「おい!死ぬな!」
男子学生が女子学生を担いで逃げようとする。
「馬鹿野郎!周りを見ろ!」
リーダーの声に顔を上げる。
そこには大口を開けて2人まとめて飲み込もうとする蛇竜の姿。
「うおぉぉぉぉ」
隙を伺うっていた、別の男子学生が蛇竜目掛けてタックル。これはうまく決まったらしくバランスを崩した。
「よし!逃げるぞ!」リーダーの声と共にメンバー全員光を放ちそのまま消えた。
おそらくリーダーが実習開始時に支給された緊急脱出術式を使ったのだろう。
あれはパーティメンバーとしてリンクしているもの全員を強制でフィールドの外に出すものだ。
「チッ、逃げられたか。あーあ、無理して舐めたのに損じゃん。さて、次の獲物は、いや、もういいよね?これから私を無碍にした、あの糞男を殺しにいくよ!道中出てきた人は食べていいからね!」雨宮の声を聞き、竜蛇彼女に付き従うように後ろからついていく。
彼女たちは薄暗くなったフィールドに消えていった。
緊急脱出術式の先は校舎内の一角、襲われた男子学生とカウンターをもらった女子学生は傷だらけで他も蛇竜のプレッシャーから解放されぐったりしている。
「無事か?お前らがこんなに早く帰ってくるなんて一体何があった?!」
彼らの教官が脱出先のポイントになっている部屋に飛び込んでくる。
そこにはボロボロの2人と体力切れで横たわる2人とみんな倒れているため教官はさらに取り乱した。
「生きてるよ~」
タックルをかました男が手を振ってアピールする。
「あぁ、木が飛んできた時とっさに貼った結界術で致命傷は避けた。少し結界術を習得していて本当に助かったよ。」
「全く、今は怪我してるから、あまり言わないつもりでいたが次あんなことしたらタダじゃおかないからね!」
ボロボロなのに説教を始める女子学生。
終いには泣き出してしまい、落ち着くまで時間がかかった。
「そろそろいいか?一体何があったんだ?いつも最終日までしっかり残れるお前らが1日目で帰ってくるなんて」
「蛇竜を使役している女に襲われました。彼女は色仕掛けで男を誘い込み、それで骨抜きにして、蛇竜の妖力を保持するために生贄にしているようです。こいつの話だともうかなりの数喰われてるらしいです。」
教官の顔つきが真剣になる。正直教官の中でも式神使役科の生徒はあまりいい評判がない。その上で色仕掛けって最近こんな事あったな、とか教官の頭の中によぎる。
「で、彼女の名前はわかったりするか?」
「雨宮蓮菜です。」
出てきた名前は、想像どうりの最近タイムリーな女の名前だった。
「わかった。部隊を組んでこっちで対処する、君たちは休みたまえ。」そう促し教官は彼らを医務室に向かわせる。ひとりになった教官は盛大にため息をつき、学園長へ報告に向かった。
神として崇められるほどの力を持つ竜蛇を使役するには相当の妖力を消費するので契約できるものなど限られてくるのだが。
「時間を稼げばあいつは勝手にガス欠を起こす。逃げるわよ!」
生贄になりかけた男学生のチーム4人は目くらましの閃光を使いその場を離れる。
動き出しと同時に蛇竜が、尻尾を横に薙ぎ払う。直撃こそ避けたがここは森の中。
薙ぎ払われた木々の一本が男子学生に直撃し下敷きにする。
ものすごい悲鳴をあげる男に気づくが彼らに男子学生を救出逃げるほどの時間は残されてない。
チームリーダーが残った2人に合図を送り1枚の術札を取り出す。
女子学生は身体強化の術を使い蛇竜の周りを動き回り撹乱する。しかし蛇竜もただ圧倒されるわけではなく、カウンターとして彼女に竜蛇の尾が叩きつける。
彼女は男が埋もれている木にぶつかる。
男子学生はそれで動けるようになったが女子学生はピクリとも動かない。
「おい!死ぬな!」
男子学生が女子学生を担いで逃げようとする。
「馬鹿野郎!周りを見ろ!」
リーダーの声に顔を上げる。
そこには大口を開けて2人まとめて飲み込もうとする蛇竜の姿。
「うおぉぉぉぉ」
隙を伺うっていた、別の男子学生が蛇竜目掛けてタックル。これはうまく決まったらしくバランスを崩した。
「よし!逃げるぞ!」リーダーの声と共にメンバー全員光を放ちそのまま消えた。
おそらくリーダーが実習開始時に支給された緊急脱出術式を使ったのだろう。
あれはパーティメンバーとしてリンクしているもの全員を強制でフィールドの外に出すものだ。
「チッ、逃げられたか。あーあ、無理して舐めたのに損じゃん。さて、次の獲物は、いや、もういいよね?これから私を無碍にした、あの糞男を殺しにいくよ!道中出てきた人は食べていいからね!」雨宮の声を聞き、竜蛇彼女に付き従うように後ろからついていく。
彼女たちは薄暗くなったフィールドに消えていった。
緊急脱出術式の先は校舎内の一角、襲われた男子学生とカウンターをもらった女子学生は傷だらけで他も蛇竜のプレッシャーから解放されぐったりしている。
「無事か?お前らがこんなに早く帰ってくるなんて一体何があった?!」
彼らの教官が脱出先のポイントになっている部屋に飛び込んでくる。
そこにはボロボロの2人と体力切れで横たわる2人とみんな倒れているため教官はさらに取り乱した。
「生きてるよ~」
タックルをかました男が手を振ってアピールする。
「あぁ、木が飛んできた時とっさに貼った結界術で致命傷は避けた。少し結界術を習得していて本当に助かったよ。」
「全く、今は怪我してるから、あまり言わないつもりでいたが次あんなことしたらタダじゃおかないからね!」
ボロボロなのに説教を始める女子学生。
終いには泣き出してしまい、落ち着くまで時間がかかった。
「そろそろいいか?一体何があったんだ?いつも最終日までしっかり残れるお前らが1日目で帰ってくるなんて」
「蛇竜を使役している女に襲われました。彼女は色仕掛けで男を誘い込み、それで骨抜きにして、蛇竜の妖力を保持するために生贄にしているようです。こいつの話だともうかなりの数喰われてるらしいです。」
教官の顔つきが真剣になる。正直教官の中でも式神使役科の生徒はあまりいい評判がない。その上で色仕掛けって最近こんな事あったな、とか教官の頭の中によぎる。
「で、彼女の名前はわかったりするか?」
「雨宮蓮菜です。」
出てきた名前は、想像どうりの最近タイムリーな女の名前だった。
「わかった。部隊を組んでこっちで対処する、君たちは休みたまえ。」そう促し教官は彼らを医務室に向かわせる。ひとりになった教官は盛大にため息をつき、学園長へ報告に向かった。
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