意味が分かったとしても意味のない話

韋虹姫 響華

文字の大きさ
23 / 101
EXTRA FILM ※一章の幕間

犬飼/カオリ ★★☆ ※グロ表現あり

しおりを挟む

「あっ、かっ、ぅッ!?カオリ、やめっ!?」
「いいえダメよ、たける坊ちゃん♡違うわね?────ボウヤ♡♡」
「くッはぁ!?」

    熱く猛った肉棒から、何発目かの絶頂を噴出させる雷塚らいづか家の財を手に入れた連れ子の男。この男は、身売りを平気でする母を持ち『女は金のためにしか男を見ない』という拗らせを持っていた。
    この男の信頼を勝ち取ったある日に、あのクルミとかいう幼馴染みを名乗る女に恐怖していたところを筆下ろししてあげた。ただし、この男を利用しやすくするために私好みの性行為の出来る身体に調教する形で肉体関係を結んだ。

「ほら♡まだココは元気よ?出しなさい♡その溜まったものを全て。それはあのクルミっていう女に近寄られただけ溜まった毒なのだからぁ♡」
「う、うん♡カオリ♡お、俺の毒……抜いてほしい」

    馬鹿な男。お前が嫌っていた目的の為なら手段を選ばない女は此処に居るというのにそこに溺れて貪るようにと題して空イキを繰り返しているのだから。そうは言っても必死にでもしない自分の熱くなって冷めることが出来なくなっているソレをこちらの胸の谷間に押し込めてヘコヘコと腰を振っている。
    その後も二、三度の波を向かわせて白目を剥きながら泡を吹いて倒れているこの男の顔を見ていると、気が付けば一人で達してしまった。疲れ果てて眠リに就いてくれれば昼間までは起きて来ないし、しばらく邸を離れても計画が狂うような出来事は起きない。そう思ってシャワーで無我夢中に腟内にコキ出してきた雄液を丁寧に洗い流してから、邸の外へと出て行った。

    邸の下にある通路へと通じる柵の扉を開けた時に、邸に息を切らしながら駆け込む見習い執事のハルが入っていくのを見て舌打ちが漏れてしまった。あの男がしくじったのかと。

「はぁ?殺害現場を見られたかもしれない?んなこと言われたってよ。直前で村長の話を盗み聞いたコイツが寝ずに暴れ回ってたから、仕方なくその場で殺るしかなかったんだよ」
「どの道、バレてしまうのは時間の問題ですわね?地方の警察組織には、多額の賄賂を贈りつけて貴方のにだけは調査は絶対行かないようにしておりますが、村か我が邸から毎回通報はある事になるかもしれません」

    犬飼いぬかい。その名前のとおり犬牧場なんて名前の犬の遊牧施設を家族で運営している。この男、もとより財産目当てで雷塚邸に人が戻ってきたのを嗅ぎ付けて執事として仕えてきた鼻の利く男だ。

「んな事より、粉砕機がまた壊れたんだ。これじゃあ、畑に肥料として撒けるほど細かく出来ねぇっての。ああ、そういやあんた。あのボンボンに種蒔きされてるんだっけ?何だって、身体の付き合いするんだ?」
「勿論、利用価値があるからに決まっているでしょう?」
「そこまでしなくたって良くねぇか?貴族のクラウドファンディングっていう訳の分からない金の溜まり場を俺とあんたで山分けって話だろ?もう、充分金をバラ撒きながらでも暮らせるぜ」

    この男は分かっていない。ただ財を毟り取るだけなら、あのボウヤが来る前から出来たこと。勿論、犬飼に会うこともなく。何故なら、前当主とも肉体関係はあったのだ。奥様が要求を拒むからと、変わった趣向の行為を強要されていたことのもあって芽生えた感情があった。しての両方を手に入れたいと。

「そっか。あんたあのボンボンに惚れたんだな?女性恐怖症拗らせた童貞を奪うのは、さぞ愉しそうな顔してヤッてたもんな」

    気付いていたのか。やはりこの男鼻が利く。
    前当主に仕込まれたテクニックで男ども見下したいと、本気で思っていた心にその目的を変えさせたのはボウヤだった。きっかけは本棚の掃除を前当主の命令でさせられていたのを手伝おうと下で様子を眺めていた時だった。ハシゴから足を滑らせたボウヤを受け止めた時に倒れたこちらに、馬乗りになって彼は直ぐに離れようとはせずにずっとこちらを見ていた。
    別にハシゴが倒れかかってきて下敷きになっている訳でもないのに、女性恐怖症を拗らせていたはずの彼はその状況で硬直していた。そして、のしかかっているこちらの下腹部。丁度子宮のある位置に硬く熱いものを感じた。胸を鷲掴みにして押し倒しているように見えるその状況にさがに逆らえられなかっただけかもしれないが、何処かで鎖が軋む音を立てながら壊れていく音がした。
     今思うとその時に手を出さず、今こうして向こうから求めてくのをじっと待っていられたものだと我ながら感心している。

    そんな自惚れに耽っている場合ではないと話を戻す。犬飼のやっていることは隠蔽や賄賂で何とか首の皮一枚繋がっているだけであるため、一つこちらからの提案をする。犬飼の驚く顔も無理はないと思いながらも────。

「ま、マジで言ってんのか?犬どもに食わせるって?猟犬種ばかりを使っているから、臭いと味を覚えさせるのはそんなに時間はかからないとは思うが、犬だって馬鹿じゃないッ!!きっと受け入れない奴も出る。ストレスで遠吠えを上げるやつだって出て来るぞ?」
「おや?これだけ人を殺してきておいて、犬に対しては寛容なのね?大丈夫よ。逆らう犬は全部、疫病や奇病にでもなったと殺処分して利口な犬だけになるように飼い続ければ。そのくらいのお金を使ったって有り余るくらい貯まるわ」
「狂ってるよ、あんた。金のために人殺しも厭わない俺が言えたことじゃねぇけどな……。命令を聞くようになっても、遠吠えは止められないぞ?」
「それは神隠しへのスパイスにすればいいのです。あの村の名前を『遠吠え村』に変えさせればいいのよ。そうすれば、今度は直接足を運んでくるものまで現れるので、その方たちに本物だという信憑性を上げてもらえばいい」

    その言葉に犬飼は、人間の沙汰で考えつくものではないと驚き切っていた。何故犬に死体の肉を食べさせるのかをもう一度説明し、人骨だけは自栽培の畑に肥料として撒くように指示をして邸へと戻ることにする。
    不思議と計画の方針を新たにしたその日、我々の帰路の上空は黄緑色の雷を帯びた雷雲が立ち込めて唸り声のようにゴロゴロと音を立てていた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

女子切腹同好会

しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。 はたして、彼女の行き着く先は・・・。 この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。 また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。 マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。 世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。

処理中です...