閃光浄化神聖拳~私の拳でこの世界を浄化しに行くわ!~

緑樹ユグ

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18話 「植物園の浄化」

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…ザッザッザッ

恵たちは血漿族に支配された植物園を歩く。今のところまだ血漿族には会ってない

しかしこの植物園、本当に枯れた樹木が多く植物園としての機能をはたしていない

植物は枯れ、樹木も枯れている。そんな植物園だった。これは早く浄化しないといけないところだろう

恵たち、一同は歩きながらそう感じた。だからこそ恵たちがいるのだから

植物があった場所から森に近い場所まで行く。ここまでは何も無かった

「何も出てこないねー」

リミットはぼんやりと言う。確かにそうだ。前のアスレチックのときは小さい血漿族がうじゃうじゃ出てきた

しかし静かだ。俗に言う嵐の前の静けさだろうか。警戒して進む

だが妙だ。枯れ木がある場所はどこか見られている感覚がある。もしかしてこれが血漿族か?

「ちょっとまってくれみんな」

カロフトが全員に待機をさせる。何か怪しい。怪しいのは樹木だ

「カロフトも思った?」

恵が言うとカロフトはこくりとうなずく

「試しにこの枯れている樹木に矢を当てるよ」

血漿族自体知能なんて全くないに等しいが、待ち伏せの可能性がある。カロフトは弓を用意して矢を射る

「それっ!」

矢が飛んだ。すると樹木に矢が当たり、樹木を折った

「ぐああああ!」

…血漿族特有の雄叫びが聞こえた。やはりそうだった。この汚染された枯れている樹木一帯が血漿族だった

「や、やっぱり血漿族だったのね!」

杏が大きい声で言う

血漿族はバレたのかどうなのかわからないが、一斉に正体を表して恵たちに近寄ってきた

「う、後ろからも来てるよ!」

リミットの声で後ろを見るとやはり樹木が近寄ってきた。こいつらも血漿族である

「さて…どうしましょうか」

恵は樹木が近寄っても冷静にいた。まとめて潰すのが一番だろう

恵が与えた力でみんな戦えるようにはなっているが、それでも多い数だった

前に血漿族。後ろに血漿族。横に血漿族。つまり囲まれてしまったのである

「後ろは無視して近寄ってくる樹木を折ればいいのかしら」

「でも戦ってると後ろにゆっくりと近寄ってきて攻撃されそうですし…」

そう考えてるとゆっくりと来た

「頭で考えるのはやめましょう。まとめて潰すわ!」

「そうだな!そうしよう!」

5人はまとめて倒すことに決めて戦闘態勢に入る

…するとどうだろう。さっきまで曇っていた空が黒い空になっている

「…あれ?どうしてお空が曇ってんだろ?」

リミットが言う。するとゴロゴロ…と雷の音がした。そして神の声が聞こえた

『恵…』

『お前たちの仲間が来た…』

『彼女もまた、浄化の仲間だぞ…』

え!誰か来ているのか?一方通行の声が久しぶりに聞こえた。恵はあたりを見渡す。すると…

ドッカーン!!

雷だ!雷が樹木を当てている。雷に当たると血漿族は真っ二つに折れてそのままやられる

「きゃー!雷怖い!!」

リミットが怖じ気付いてしまう。しかし、雷はまだ続く

ドッカーン!ピシャ!バリバリ!

次々と樹木の血漿族が真っ二つになりそして血漿族が少なくなった

後ろにいた血漿族は雷に打たれてあっという間に数がすくなくなった。これは誰だ!?そう思ってるとカロフトが言う

「これは…!サンダースの雷!」

「サンダースさん!?」

後ろの道を邪魔してた汚染樹木は全滅。そこで一人の女性が立っていた

「みんな!私はサンダース!君たちの後に着いてきたんだよ!」

重ね着のような格好をして今ポーズをとってるのは空に指を指していた

「さあ!後ろは片付けた!前にいる血漿族を潰して!」

そう言うと恵たちは前を向く!よし、これなら前の集中できる!

「ありがとうサンダース!さっさと片付けるわよ!」

恵たちは前にいる血漿族を倒すことにした!一斉に戦う!

「せやあ!」

恵は手刀の構えをして樹木を伐採。樹木はあっさりと行動不能に

「良い標的がいるわね!燃えてしまえええ!!」

杏は得意の聖なる炎で蹴散らす。相手は樹木なのですぐに燃える

「…それっ!」

ダメージは無いがロザリーの光で汚染樹木を行動させないようにする。聖なる光に弱い血漿族は怖気づく

「汚染樹木嫌い!さっさと潰すよ!」

リミットは強撃を与えて一気に潰す。力をもらったリミットに怖いものなどない

「アタイも矢を撃つよ!それっ!」

恵たちのちょっと後ろに矢を放つ。矢を放つと樹木はすぐに切れて血漿族はやられる

ある程度近寄り後ろで見ていたサンダース。彼女たちはすごい人たちだ。そう思った

あっという間に邪魔をしてた汚染樹木は全滅。何ひとつ怪我もせずに終わった

「…よし!全滅させたわね」

「でも浄化ポイント、ここではないですよね?」

恵はみんなを見渡して言う

「そうね。もっと先だと思うわ」

「この先に浄化ポイントがあると思う。行こう」

ここまで言うとサンダースは拍手する。パチパチ…

その音で5人は反応する。全員がサンダースを見る

「…なんてことだ。素晴らしい。私以上に強い人たちがいるなんて」

いつの間にか黒い空だったのがただの曇り空になっていた

「この調子で奥まで行こう。大丈夫。私も付いている」

「サンダース。よろしくね」

5人から6人になったチーム。大人数なら怖くない。恵たちは先を進むことになる



奥に進むと見えてきた。浄化ポイントが。黒く変色して噴水のようにあるものが

「血漿族…いないわね」

何もいない。むしろすぐに浄化できるだろう。恵は遠慮なく浄化ポイントに行く

「大丈夫か。そこまで近寄ってしまうと…!」

「ここは恵に任せな」

サンダースは不安だったがカロフトに言われて大人しくする

「はぁ…!」

パァァァ…

辺り一帯が枯れた樹木から健康的な樹木になる。黒くなっていた道も元通りの道になる

「…ふぅ!ボスがいないんじゃ、あっという間だったわね」

恵は浄化を終えると5人のもとに行く

「お疲れ様です恵!」

ロザリーは笑顔で言う

「あんたがいないと終らないわね」

杏も笑顔が言う

「恵お姉ちゃんのすごいところだよ!」

キャッキャしながらリミットは言う

「毎回見るとほんとに凄いやつだなって思うよ」

微笑みながらカロフトが言う

「…」

サンダースは凄いのかびっくりしたのかわからないが、無言で恵を見た

「どうしたサンダース?」

「う、ううん。始めて浄化の人を見たから驚いただけさ。凄いね恵」

サンダースが言うと恵はふふーんと言う

「だって私、選ばれし者だもん!この調子で血漿族とかいうバカチンをどんどん浄化させるわ!」

「次はバカチンですか…」

ロザリーはぽつりと言う。さあそろそろ戻ろう。6人は浄化されたのを確認して城へ戻ることになる


どんどん浄化をする恵

果たして次はどうなるのだろうか?

続く



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