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確かに、年齢や性別で適正なパートナーになれるか想像すると難しいなと思ってしまった。
「それに、守護霊が人気職って言ったって、普通は成仏をして来世を選ぶ人の方が圧倒的に多いから、守護霊の志願者が多いって言っても、なるのが難しいんよ」
「じゃあ、なんでパキネは疫病神なのに俺の守護霊になれたの?適正があったってことだよな?」
パキネはテレビに息を吹き、電源を消した。
「ないよ」
「は?」
「ずるしたんよ」
「ズル?」
「ブンを初めて見た時、ブンのこと気に入ったんよ。だからあたし座敷童って嘘ついてたんよ。物心つくところから、ずっとそばにいて勝手に守護して、無理矢理、許可がおりるまでブンに憑りついて、神の特権も使って守護霊になったんよ」
「え、じゃあ出会った瞬間から俺の守護霊だったわけじゃないってこと?」
「うん。ブンが小学生になるくらいに許可がおりて、正式に守護霊になったんよ」
そうだったのか。
「今の現世の人口よりは守護霊に志願する人少ないからね。しかもある程度、成長したら守護霊契約切れる人も多いからね。特に恋したり結婚したりすると守護霊でいられなくなる場合が多いんよ」
「へぇー」
テレビの音も消えたせいで、耳が痛くなるほどの変な沈黙が流れた。
いつもパキネとどんな話してたっけ?思い出話はよくしてきたけど、高校生活が目まぐるしくて、レナちゃんとかルキの話とか、高校生になったらやってみたかったこととか、そんな会話をちゃんとしてきたはずだったのに、レナちゃんが恋人になってから、会話も、悪戯に小さな不幸をもたらされることもなく、信じられないくらい平凡な日々だった。
「明日、デート、結局どこいくん?」
「あー、まだ決めてない」
「服は?何着ていくん?」
「それも決めてない」
昨日の夜、突然、レナちゃんからラインが来て、土曜日の明後日にどこかに出かけよう?とメッセージが来て、僕はスタンプでOKこそしたけど、何時にどこで何をするか全くの無計画だった。男の俺が考えるべきなんだろうか?
「それに、守護霊が人気職って言ったって、普通は成仏をして来世を選ぶ人の方が圧倒的に多いから、守護霊の志願者が多いって言っても、なるのが難しいんよ」
「じゃあ、なんでパキネは疫病神なのに俺の守護霊になれたの?適正があったってことだよな?」
パキネはテレビに息を吹き、電源を消した。
「ないよ」
「は?」
「ずるしたんよ」
「ズル?」
「ブンを初めて見た時、ブンのこと気に入ったんよ。だからあたし座敷童って嘘ついてたんよ。物心つくところから、ずっとそばにいて勝手に守護して、無理矢理、許可がおりるまでブンに憑りついて、神の特権も使って守護霊になったんよ」
「え、じゃあ出会った瞬間から俺の守護霊だったわけじゃないってこと?」
「うん。ブンが小学生になるくらいに許可がおりて、正式に守護霊になったんよ」
そうだったのか。
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「へぇー」
テレビの音も消えたせいで、耳が痛くなるほどの変な沈黙が流れた。
いつもパキネとどんな話してたっけ?思い出話はよくしてきたけど、高校生活が目まぐるしくて、レナちゃんとかルキの話とか、高校生になったらやってみたかったこととか、そんな会話をちゃんとしてきたはずだったのに、レナちゃんが恋人になってから、会話も、悪戯に小さな不幸をもたらされることもなく、信じられないくらい平凡な日々だった。
「明日、デート、結局どこいくん?」
「あー、まだ決めてない」
「服は?何着ていくん?」
「それも決めてない」
昨日の夜、突然、レナちゃんからラインが来て、土曜日の明後日にどこかに出かけよう?とメッセージが来て、僕はスタンプでOKこそしたけど、何時にどこで何をするか全くの無計画だった。男の俺が考えるべきなんだろうか?
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