おれの守護霊疫病神。隣の席は巫女だし邪神と戦う準備できた

根本美佐子

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 体の緊張が解け、やっと呼吸が出来た気がした。酸素の味が鼻から肺に届く感覚。俺は物凄く危ない状況だった。きっとそういうことなんだ。
「強くならねーと、人って死ぬんだな」
 やっと出た言葉がコレだった。でも、パキネは首を振った。
「ちょっと違う。優しい人から死ぬんだよ。心が強いと嫌なこと蓄積して悪霊呼んじゃうんよ」
「俺、邪神に勝てるかな?」
「勝つよ。あたしがいるんだから」
 駅員がやってきて、死のうとしていた男性は泣きながら俺と駅員に向かって謝り続けていた。愚かなことをしようとしてしまった。鳴き声まじりにそう言っていた。
 俺は学校を遅刻した。けど、駅長から感謝状が贈られることが学校に伝えられて、遅刻扱いにはならなかった。
ただ、俺はスタントマン高校生の肩書がまだ世間的に消えていなかったせいで、結局、感謝状授与式の映像が夕方のニュースに流れた。
 俺の守護霊は疫病神。だけどさ、悪いことばかりじゃないんだ。ちょっと世間を騒がせすぎだし、目立つのは嫌いだけど、横でパキネが誇らしげにニコニコしてて可愛いなって思うんだ。

☆☆☆

 一寸法師は三センチ。だけど、教室の後ろにある個人ロッカーを開けたらその四倍の十二センチくらいの女の子がいた。白の振袖の着物でショートパンツ丈になっているものを着ていて、悪霊とは違うんだろうなって瞬時に思った。
黒髪だけど、髪型がティンカーベルだったし、サイズもそれくらいだったから、妖精かな?ってちょっと期待した。けど、俺と目が合ってバツが悪そうにしているところをみると、多分、俺らは良い出会い方をしていない。
「付喪神じゃん」
 パキネは容赦なく彼女を掴んで持ち上げた。
「ちょ、離し、て」
 パキネの手の中で暴れる彼女を見て、小学生が初めてハムスターを掴んでるみたいに思えて、俺の心は何故かハラハラしていた。
「何?教科書もまだ新品に近いし、古いものなんてなくない?どっから来たの?」
「おいパキネ!可哀そうだろ、お前握り潰しそうで怖い」
「そんなことな……あ」
 パキネの手の中で付喪神と言われた彼女はぐったりして、白目をむいていた。
「やば」
「お前!彼女が虫なら死んでるぞ!」
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毎日投稿をこころがけ、一月中に完結させて!キャラ文芸大賞がとれるように頑張ります!男性向けとしていますが、女性も楽しめる内容になっています!一巻分では二体の邪神を倒し、最終的には七体の邪神を全部倒しながら、恋愛ファンタジーとして長編小説となります。書籍化、コミカライズ化、メディアミックス大歓迎です!応援よろしくお願いします!
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