妖星学園

静馬⭐︎GTR

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火星クラブ

負けるな!火星クラブ

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「ふーん、それで、羽田銀太郎はどうなったの」

 と、部室で、赤兜は椅子に座って身体をグルングルンさせながらききました。ここは、放課後の火星クラブの部室です。

「こんちくしょー。って、叫んで逃げて行ったけどね。また、襲撃してくるかもしれないね」

 と洋子。

「よし、そん時は、俺の出番だぜ」

 赤兜はまた椅子をグルングルンさせております。

「でも、どうして黒田君を何度も襲うんですか」
「うーん、それがよくわからないんだが、何か言ってたな。そうそう。黒田が火星人だからだってね」
「どういうことですか」
「わからん。奴に聞いてみるか」

 と二人で話していると、黒田がドアを開けて入ってきました。両手には焼き芋を持っています。

「はい、差し入れ」
「ありがとう」

 二人は焼き芋をたべながら、聞きました。

「え?僕が火星人。ま、まあ、そう言われているけどね」
「お父さんとお母さんはいないの」
「うん。実は、僕は、橋の下に捨てられていたのを今の両親が拾ってくれたんだ。だから、義理の親に育てられたんだよ」
「ふうん」
「でも、確かに、僕の特殊な能力とか考えると、火星人かもしれないね」
「なかなか、普通の人はビームなんて出さないもんなあ」

 いきなり炎崎アリサがテレポートしてきました。

「もう。黒田君。焼き芋を買ったすぐこっちにきちゃうんだから」
「ごめんよ」
「もう、いけず!」

 というと黒田のほっぺをつねる。洋子は、彼女を見て疑問が出てきたのできいてみた。

「ところで、炎崎さんって、火星人じゃないの?だって、テレポートできるし」
「あたし?そういうのじゃないもん。これはたまたまできたんだもん。だって、地球人にも色々、超能力者いるでしょう」
「ほとんどの超能力者はインチキだよ」
「そんなことないんじゃないかなあって、思うけどね」
「そうかなあ」

 とこのような長閑(のどか)な会話をしている間にも、水面下では、火星クラブを陥れようとする陰謀は続いていた。負けるな!火星クラブ。

 (次章へと続く)
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