もうダメだ。俺の人生詰んでいる。

静馬⭐︎GTR

文字の大きさ
64 / 106
機動兵士 3

クワンプ散る

しおりを挟む

 静馬と夏生以外にも、四条大五郎の機動兵士たちは攻め込んでいることを忘れてはならない。他にも三機いて、チャーリーの会社の元社員であるクワンプとゴルダンが防いでいたのだ。

 二人の技量は、クワンプの方が上であった。クワンプはもともと陸上の選手だったこともあって、瞬間的な敏捷性や判断力が優れていたのである。彼は、陸上で食えないので、数年間、自衛隊に入っていたが、そこでチャーリーにスカウトされて今に至るのである。チャーリーの眼鏡にかなった人材ということである。

 だから、儀仗型ザゴで、攻撃軍のエース、オムロン少年の乗るガルダンと量産型ガルダンと呼ばれているグムとを引き受けていたのであるが、段々、厳しくなってくる。戦闘は、大統領府の開けた荒野で行われていた。やや、夏生たちのいる場所は大統領府に近かったのであるが、クワンプは上手く牽制して二機が近づくのを阻止していた。

「うおおおおおっ」

   量産型ガルダンに乗る、マイケル小暮はいきなり猪突してきた。実は、クワンプはそこでそういう行動に出てもらうことを期待していた。すぐさま応戦して、グムの機体を唐竹割りにする。

「ビシュワシュワ!」

  オレンジ色に迸る閃光と共に、爆炎が立ち上る。

「マイケル小倉さああああん」

  オムロン少年の脳裏に、マイケル小倉と過ごした日々が蘇ってくる。彼は、小山ゆうえんちのベンチで遊んでいた女の子二人をナンパして、結果として、オムロンに、女性というのもの素晴らしさを教えてくれたのである。ラヴホテルの二階の角部屋で、回転するピンク色のベッドの上、ミラーでいくつも映されたあの眩い肢体を、オムロンは思い浮かべてから、クワンプに突進する。

「許さんぞおおお」
「うわっ」

   クワンプはある程度、予測していたのであったが、オムロン少年の踏み込みはそれよりも二倍は速かった。彼は、前に戦闘していた時と比べると格段と成長していたのだ。それは、静馬というライバルが彼をそこまで高めたに違いあるまい。スッと通り過ぎると、次の瞬間、クワンプの機体は爆散した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

俺は、こんな力を望んでいなかった‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
俺の名は、グレン。 転移前の名は、紅 蓮(くれない 蓮)という。 年齢は26歳……だった筈なのだが、異世界に来たら若返っていた。 魔物を倒せばレベルが上がるという話だったのだが、どうみてもこれは…オーバーキルの様な気がする。 もう…チートとか、そういうレベルでは無い。 そもそも俺は、こんな力を望んではいなかった。 何処かの田舎で、ひっそりとスローライフを送りたかった。 だけど、俺の考えとは対照的に戦いの日々に駆り出される事に。 ………で、俺はこの世界で何をすれば良いんだ?

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活

シン
ファンタジー
 世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。  大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。  GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。  ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。  そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。  探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。  そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。  たまに有り得ない方向に話が飛びます。    一話短めです。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

処理中です...