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私小説 3
「そこはポボー」ってCM
しおりを挟むまた、私は近所のガストで会田鉄夫と話をしていた。この小説は、近所のガストで会田鉄夫と話をするか、あるいは急にモビルスーツに搭乗してしまうかの二つに一つである。本来なら、この二つの話は別にすべきなのであるが、面倒くさいので同時進行にすることにした。
「それにしてもさ」と会田鉄夫は話題を提供する。「あの広瀬アリスの「そこはポボー」ってCMは、何であんなに腹立つんだろうかね?」ということを言ってきた。
私は眉間に皺を寄せる。「色んな説が俺の中で渦巻いているけど、それを並列的に説明してゆくね」「うん」
その1 羨ましい説
まず、我々一般市民が広瀬アリスというような、あんなどこからどう見ても完璧で逆に萎えてしまうような女性からアプローチされることはなかなかない。ってことを念頭に置くことが必要なんだ。それが、あんな冴えない男のもとにやってくる。これは単純に羨ましい。
その2 舐めている感がすごい説
しかし、よくよく見てみると、黄色いフードで片意地、張らないで緩い感じで、部屋の片隅にだらっとなって携帯とかを見ながら「そこはポボー」って言っているでしょう。あれは、いざ、夜の行為に励もうとしたら、「はい、まず、あたしが見てあげるから、自慰しなさい」っていうプレイをしそうなんだけど、そういう時の自慰って最高!っていうか、コホン、つまり、舐めているんだな、って、舐めプだな、ってことがわかるんだよね。で、あとはマグロなわけよ。まあ、そっちの方が燃えるって人もいるだろうけどね。
その3 よく見ると、冴えない男が割と綺麗なルックス説
で、CMってのは繰り返されるわけで、よく見るとその男は、全然、冴えてなくないわけで、「俺たちと同類」と思っていたのが「別人」と思われて、それで腹が立ってくるんだ。「なんだ、この猿芝居はっ」とね。
解決案 広瀬アリスの相方を、蛭子 能収にすべし!
これで、全ての問題は解決するね。蛭子さんにすることによって、広瀬アリスの言動は、フランツ・カフカの小説みたいな不条理な言動になるわけ。
「なるほど」と会田鉄夫は膝を打った。「こういうことはすぐに回答できるが、小説は書けないよ」というと、テヘヘへと、私は舌を出した。
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