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学園編
第三十七話
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「だからね、兄様にどうして今日はニコニコしてるの?って聞いてみたの!そしたらね、『今日はとてもいいことがあったんだ』って!」
「そうでしたの…」
私を拉致出来たことがいいことかな??
「『天使のような可愛い子が王宮に来ているんだ。とても優しくて可愛らしくて』って言ってた!」
王子、この平凡な人間が可愛いとは思えないし、なにより語彙力下がってますよ。
「だからね、僕、兄様の天使様に会いたくて、天使様のお部屋探ししてたの!」
お部屋探しか~、可愛いな…。
でも王宮内でお部屋探しなんてスケール大きすぎないかな?
「それはそれは…。この部屋を探し当てるまでたくさん歩いたのですか…?」
「うん!30分くらい!兄様が歩いてきた方向を辿って、知らない部屋全部ノックしてきたの!でね、天使様のお部屋を見つけたの!」
王子の歩いてきた方向を辿るなんて…賢いな…。将来は有望な王子になることだろう。
「ギル様は賢いのですね」
「そうかな?えへへ」
「ではギル様、この部屋にかかっていた鍵はどのようにして開けたのですか?」
「鍵?鍵はね、んーと、侍従長が持ってたから貸してもらったの!ちゃんとこの部屋の鍵って言ったら出してくれたよ!」
ほうほう、部屋の鍵というのはたくさんの人が持っているわけか…。
「その侍従長という方は現在はどちらにいらっしゃるのでしょうか…?」
「んー、僕鍵もらって嬉しくてなんか言ってたけど、すぐ走り出しちゃったからわからない!」
なるほど、そこの辺に侍従長を置いてきたということで…。
「ところで、天使様!こんなところに居ないで僕の部屋に遊びに来ませんか?僕の部屋の方がたくさん遊ぶものもあるし、絶対楽しいよ!」
おっと…。
拝啓お兄様、ビアンカへ
早速この軟禁状態から解放されそうです。ですが、この方も王族。故に気をつけなければならない相手とは理解しておりますが、この部屋から抜け出せるのならここは手を取るべきですかね?
お返事3秒以内にお願い致します。
なんて無理に決まってるけど。
脳内テレパシーとか2人に通じればいいのに。
ひとまず、ギル様の手を取るべきかな?王子の方が絶対に危険度高いだろうし。
「かしこまりました。それではギル様のお部屋に案内して頂いてもよろしいでしょうか?」
「もちろん!僕に任せて!」
元気よく殿下は手をあげて、部屋の外に走っていた。
その間にピアちゃんを回収する。
「おいでピアちゃん。私の肩に乗って」
「ピッ!」
「いい子にしててね」
「ピピッ」
状況を理解しているようで、ピアちゃんは小声で返事をしてくれる。
「天使様!行くよー!」
部屋の外から殿下の声が聞こえる。
「かしこまりました。今参ります」
《おまけ》
リアの王子2人の呼び方について補足
・王太子殿下(第一王子)レオナルド
→王子またはレオン様
・第二王子ギルバート
→殿下またはギル様
となります。ややこしくて申し訳ございません。
「そうでしたの…」
私を拉致出来たことがいいことかな??
「『天使のような可愛い子が王宮に来ているんだ。とても優しくて可愛らしくて』って言ってた!」
王子、この平凡な人間が可愛いとは思えないし、なにより語彙力下がってますよ。
「だからね、僕、兄様の天使様に会いたくて、天使様のお部屋探ししてたの!」
お部屋探しか~、可愛いな…。
でも王宮内でお部屋探しなんてスケール大きすぎないかな?
「それはそれは…。この部屋を探し当てるまでたくさん歩いたのですか…?」
「うん!30分くらい!兄様が歩いてきた方向を辿って、知らない部屋全部ノックしてきたの!でね、天使様のお部屋を見つけたの!」
王子の歩いてきた方向を辿るなんて…賢いな…。将来は有望な王子になることだろう。
「ギル様は賢いのですね」
「そうかな?えへへ」
「ではギル様、この部屋にかかっていた鍵はどのようにして開けたのですか?」
「鍵?鍵はね、んーと、侍従長が持ってたから貸してもらったの!ちゃんとこの部屋の鍵って言ったら出してくれたよ!」
ほうほう、部屋の鍵というのはたくさんの人が持っているわけか…。
「その侍従長という方は現在はどちらにいらっしゃるのでしょうか…?」
「んー、僕鍵もらって嬉しくてなんか言ってたけど、すぐ走り出しちゃったからわからない!」
なるほど、そこの辺に侍従長を置いてきたということで…。
「ところで、天使様!こんなところに居ないで僕の部屋に遊びに来ませんか?僕の部屋の方がたくさん遊ぶものもあるし、絶対楽しいよ!」
おっと…。
拝啓お兄様、ビアンカへ
早速この軟禁状態から解放されそうです。ですが、この方も王族。故に気をつけなければならない相手とは理解しておりますが、この部屋から抜け出せるのならここは手を取るべきですかね?
お返事3秒以内にお願い致します。
なんて無理に決まってるけど。
脳内テレパシーとか2人に通じればいいのに。
ひとまず、ギル様の手を取るべきかな?王子の方が絶対に危険度高いだろうし。
「かしこまりました。それではギル様のお部屋に案内して頂いてもよろしいでしょうか?」
「もちろん!僕に任せて!」
元気よく殿下は手をあげて、部屋の外に走っていた。
その間にピアちゃんを回収する。
「おいでピアちゃん。私の肩に乗って」
「ピッ!」
「いい子にしててね」
「ピピッ」
状況を理解しているようで、ピアちゃんは小声で返事をしてくれる。
「天使様!行くよー!」
部屋の外から殿下の声が聞こえる。
「かしこまりました。今参ります」
《おまけ》
リアの王子2人の呼び方について補足
・王太子殿下(第一王子)レオナルド
→王子またはレオン様
・第二王子ギルバート
→殿下またはギル様
となります。ややこしくて申し訳ございません。
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