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学園編
第三十一話
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何故?!
ビアンカとは離れないという約束で王子を王宮まで連れて行くということだったはず。
つまり、ビアンカがいない今とてもよろしくない状況では?!
お父様もお兄様もビアンカも…私が王宮に行くことを非常に嫌がっていた。
「それは…どうしてでしょうか…?」
「だって、みんなに会わせてしまったらロザリーは帰っちゃうでしょう?」
「もちろんですわ」
王子を送り届けて帰宅は当たり前でしょうが!
「じゃあ会わせてあげることは出来ないね。ロザリーはこれから王宮に住むのだから」
王子の脳内を1度でいいから拝見してみたい。後は視力検査とかもさせた方がいいのでは?
「怒ってる?そんなロザリーも可愛いけどね」
「私は、家に帰りたいのですが…」
「ダーメ、いくらロザリーのお願いでもそれは出来ないよ」
「何故私は王宮に留まらなければならないのでしょうか?」
「何故って…当たり前のことでしょ?」
クスクス笑いながら話す王子。
その当たり前がわからないから聞いているんだろうが!
それに、その当たり前ってどうせ王子しか通じない系でしょ?!
「その当たり前というものがわからないのですが」
「しょうがないな、ロザリーだから教えてあげるよ。ロザリーは私と婚約を結ぶんだ。そして無事婚姻を果たす。一度婚約してからじゃないと婚姻できないなんて…、もっと手っ取り早く婚姻できればいいのに…。そしたらロザリーはやっと私のもの…フフフ」
にんまりとした笑みを浮かべる王子。恐怖でしかないし、話がやはり飛びすぎている。
「私はレオン様と婚約を結ぶつもりはありません」
「どうして?」
笑みがふっと消えて真顔になる。
ブラック王子襲来かな?!
怖い怖い怖い怖い怖い。
「お父様に決められた婚約者の方と婚約を結ぶのは当たり前のことではないでしょうか?」
まぁ、多分お父様が婚約を結ばせてくれることなんてよっぽどじゃない限りないと思うけど。
「え?ロザリーには婚約者がいたの?そんなやつ私は把握してない。誰?どこの誰?そいつ今から」
「いえ、婚約者は未だおりません」
絶対物騒なこと言おうとしてたでしょ?!
思わず食い気味で話を挟む私。
「そう…それならよかった。それじゃあ私と婚約できるね!まあ婚約者がいても私が破棄させるけど」
「ですから何度も言いますが私はお父様が決めた婚約者としか婚約は結びませんので」
「グランディエ伯爵ならば私がこの後書簡を送るから問題ない。私とロザリーの婚約は王命にて決定したと…ね?」
王命という絶対に断れないものを持ち出してくる王子。
私たち貴族は王族には逆らえない。
つまり、王の命令である王命をただの一貴族であるグランディエ伯爵家が跳ね除けることなどできないのである。
王命が出された瞬間、私は絶対に王子との婚約を承諾しなければならない。
誰かが言った。
王家に嫁いではならない。
なぜなら
またあの時が来てしまうから…。
ビアンカとは離れないという約束で王子を王宮まで連れて行くということだったはず。
つまり、ビアンカがいない今とてもよろしくない状況では?!
お父様もお兄様もビアンカも…私が王宮に行くことを非常に嫌がっていた。
「それは…どうしてでしょうか…?」
「だって、みんなに会わせてしまったらロザリーは帰っちゃうでしょう?」
「もちろんですわ」
王子を送り届けて帰宅は当たり前でしょうが!
「じゃあ会わせてあげることは出来ないね。ロザリーはこれから王宮に住むのだから」
王子の脳内を1度でいいから拝見してみたい。後は視力検査とかもさせた方がいいのでは?
「怒ってる?そんなロザリーも可愛いけどね」
「私は、家に帰りたいのですが…」
「ダーメ、いくらロザリーのお願いでもそれは出来ないよ」
「何故私は王宮に留まらなければならないのでしょうか?」
「何故って…当たり前のことでしょ?」
クスクス笑いながら話す王子。
その当たり前がわからないから聞いているんだろうが!
それに、その当たり前ってどうせ王子しか通じない系でしょ?!
「その当たり前というものがわからないのですが」
「しょうがないな、ロザリーだから教えてあげるよ。ロザリーは私と婚約を結ぶんだ。そして無事婚姻を果たす。一度婚約してからじゃないと婚姻できないなんて…、もっと手っ取り早く婚姻できればいいのに…。そしたらロザリーはやっと私のもの…フフフ」
にんまりとした笑みを浮かべる王子。恐怖でしかないし、話がやはり飛びすぎている。
「私はレオン様と婚約を結ぶつもりはありません」
「どうして?」
笑みがふっと消えて真顔になる。
ブラック王子襲来かな?!
怖い怖い怖い怖い怖い。
「お父様に決められた婚約者の方と婚約を結ぶのは当たり前のことではないでしょうか?」
まぁ、多分お父様が婚約を結ばせてくれることなんてよっぽどじゃない限りないと思うけど。
「え?ロザリーには婚約者がいたの?そんなやつ私は把握してない。誰?どこの誰?そいつ今から」
「いえ、婚約者は未だおりません」
絶対物騒なこと言おうとしてたでしょ?!
思わず食い気味で話を挟む私。
「そう…それならよかった。それじゃあ私と婚約できるね!まあ婚約者がいても私が破棄させるけど」
「ですから何度も言いますが私はお父様が決めた婚約者としか婚約は結びませんので」
「グランディエ伯爵ならば私がこの後書簡を送るから問題ない。私とロザリーの婚約は王命にて決定したと…ね?」
王命という絶対に断れないものを持ち出してくる王子。
私たち貴族は王族には逆らえない。
つまり、王の命令である王命をただの一貴族であるグランディエ伯爵家が跳ね除けることなどできないのである。
王命が出された瞬間、私は絶対に王子との婚約を承諾しなければならない。
誰かが言った。
王家に嫁いではならない。
なぜなら
またあの時が来てしまうから…。
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