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学園編

閑話 レオナルド視点

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その日、私は王都へ調査へ向かっていた。少し気になる点があったため、置き手紙のみ残して外へと出てきた。

護衛?そんなもの私に必要ないよ。

だって私は強いから。


調査を終え、帰宅しようかと思ったその時、私が愛してやまない子の後ろ姿が見えた。

間違えるはずなんてない。私とロザリーは…だから。

後ろ姿が見えた瞬間私は走り出していた。

会いたい。顔を見せて。私の名前を呼んで。声を聞かせて。ずっと一緒にいて。

ロザリーはロールズ伯爵令嬢と一緒だった。

2人とも驚いた顔をしていた。まぁそうだよね。王族が護衛なしに歩いているんだもの。

あれ?ロザリーが護衛と何か話してる。護衛との距離近くない?

引き離そうか考えていると、ロザリーが護衛を私に1人つかせると言った。

やだなー、私はそんなに弱くないのに。

あ!じゃあロザリーごと護衛を貸して貰えばいいんじゃないか?

さすが私、名案だ。

でもロールズ伯爵令嬢がやはり邪魔をする。邪魔だな。本当に邪魔。

だったら先に奪ってしまえばいい。

私はロザリーの手を掴んで走り出す。ロザリーが何か言ってるけど気にしない!


2人を乗せてきた馬車はロールズ伯爵家の御者だった。

この御者は強い。さすがロールズ伯爵家。

考え込んでいるうちにロールズ伯爵令嬢が追いついてしまった。

あーあ。でもしょうがない。

でも馬車の中での隣の席は譲ってもらうよ?

隣にロザリーがいる。嬉しいな。しかも、うとうとしてる。

これはしめたと私はロザリーが寝てしまった瞬間私の膝の上に頭を寝かせる。

私の膝の上にロザリーが…

はぁ…可愛い。一生このままでもいい。目の前の令嬢が睨んでくるが気にしない。

ロザリーの寝顔を堪能していると突如馬車が大きく揺れた。

ガタンッ

「何事だ?」

私とロザリーの私服の時間を邪魔するなんて死罪だよ?

ああ、ロザリーがうなされている。大丈夫だよ。私がついているからね。

ロザリーの体を少し傾けて軽く抱きしめる。

「盗賊です。7人ほどいますが、我々が相手しますので」


「いや、いい。私自らの手で葬ることにする」

当たり前だよね?私とロザリーの時間を邪魔をしたんだから。

あ、でもその間ロザリーどうしようか…。

ロールズ伯爵令嬢と目が合う。

「リア様でしたら、私がお守りしますのでご安心を…」

まぁ、この令嬢に任せるのが1番か。

「じゃあ少しの間だけよろしく」

「いえ、王宮から帰るまで私がリア様をお守りしますので」

お互いに睨み合う。この令嬢もこの令嬢で手強いからな。困ったものだ。

「はぁ…、まぁ後でちゃんと返してもらうからいいよ」

盗賊たちが痺れを切らして攻撃を仕掛けてきている。今は護衛と御者によって食い止められているが…。



扉を開けて私も応戦する。

あーあ、遅いし弱い。それに統率も取れていない。こんなんでよく貴族の馬車を襲えたな。

ロザリーとの時間を邪魔されたせいで私は機嫌が悪い。少し遊ぶとしよう。

そして終わったらロザリーを王宮に連れて帰って…







ああ、今日は今までで1番良い日になるかもしれない…。





その日、とある道中で盗賊が出た。その盗賊たちはこの国の王太子によって全員惨殺された。

王太子が盗賊と戦っている時、王太子はまるで大輪の花のような笑みを浮かべていた。見るもの全てを魅了するそんな笑みを…。

その笑みの裏には…。
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