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学園編

第二十一話

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翌日、ロールズ兄妹と一緒に学園へ向かう。

「リア様とお泊まりして…リア様と一緒に登校…うふふ、夢のようですわ…」

ほわほわしてるビアンカの目の前にはジッとビアンカを睨むグレンがいる。

兄妹喧嘩でもしたのだろうか?





「じぃ、学園の裏の方に馬車をつけてちょうだい。もちろん人のいないところでね?」

「かしこまりました」

例え女子会(お泊まり会)であろうと結婚していない男性のいる家に泊まったというのは醜聞を作ることになってしまう。それは避けなければならない。

そのため人気のない裏の門に馬車をつけてもらうことになった。

その裏門にはグランディエ伯爵家の馬車が止まっているため、そちらに乗り換えて表門に向かうことになっている。

「着きましたぞ。さっ、グランディエ伯爵家ご令嬢」

「ありがとうございます。2人とも本当にありがとう。後でちゃんとお兄様達とお話しするわ。ロールズ伯爵家のみんなにもよろしくね」

「かしこまりましたわ!それではリア様、また後で教室でお会いしましょう!」

「ええ!」

ロールズ伯爵家の馬車は先に出発する。

時間差をつけるためだ。

「お帰りなさい、お嬢様」

「ただいま。ごめんなさいね、今日は」

「いえいえ大丈夫ですよ」

手を貸してもらって馬車に乗る。

馬車に乗り、扉が閉められた。

一息ついていたら  

「お帰り、リア」

「ヒッ」

横にお兄様がいた。

「い、いつからお兄様はそこに」

「ん?ずっといたけど?」

私が馬車に乗った時いなかったと思いますが?

「そうでしたか」

「これから学園があるから今は聞かないけど…帰宅次第たっぷり聞かせてもらうからね?」

目が笑ってないッ目が笑ってないよお兄様。この辺だけ気温下がってる。

「…はい」

裏門から表門へ向かう間無言だった。

それが余計怖かった。






授業が全て終わった。昼食はビアンカとお兄様とグレンと一緒に食べたのだけれど、お兄様は終始無言。

途中ピンクちゃんが襲来したけれど、グレンが生贄となったため特に問題はなかった。

そして帰宅時の馬車も無言のお兄様。

夕食時はお父様とお母様に質問攻めを受けた。

特にお母様は女子会をしたいと連呼していたため、今度私と信頼のおける侍女数人を客間に呼んで女子会をすることになった。

女子会といっても今回はお茶会にするよう…。

そして、夕食が食べ終わり、部屋へ帰ろうとした時ついにお兄様が話しかけてきた。

「リア、この後私の部屋においで」

「ッ、わかりましたわ」

一体この後何を言われるやら。

お兄様のお説教は長く、ネチネチした感じ。

この後が憂鬱すぎる…。






《解説》
途中出てきたグレンが生贄になったというところですが、どういうことかというと…

ピ「アシュレイ様ぁ!グレン様ぁ!私とお昼ご一緒しませんかぁ?」

ア・ビ・グ「うわ…」

ア「私はもう食べ終わるからいいかな」

グ「俺も…」

ピ「そんなぁ!食べるの早いですね…」

しょんぼりしているピンクちゃん。

ピ「じゃあ、私お弁当少し作りすぎてしまったのでぇ、一緒に食べてくれませんかぁ?」

ア「…、私はいいかな、君は確かまだお腹が空いていると言っていたよね?」

グ「へ?!そんなこと言ってませんよ?!」

ビ「そうですわ!お兄様、私達のために犠牲になってくださいまし」

グ「そんなぁ!」

ビ「後でロゼリア様の寝顔について聞かせてあげますから」

グ「クソッ、そんなこと言われたら…。はぁ…じゃあ俺が行くからどこで食べるの?」

ピ「キャ!嬉しいですわぁ!それではあそこのベンチはいかがですかぁ?」

グ「はいはい」

グレンが生贄になった瞬間だった。






ア「あんなに行きたくなさそうだったのに…何か交渉でもした?」

ビ「ノーコメントでお願い致しますわ」



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