自らを越えて 第一巻

これは一言で云ってしまえば「青春小説」です。大人のネット小説である当アルファポリスには不向き?と思いましたが、この小説は別趣「プラトニック・ラブ小説」の要素もあり、僭越ながら常々私はもし最たる官能小説があるとするならば、それはSEXの四十八手をひたすら追求描写するよりも、ピュアな、それこそキス一つの場面さえない、互いの互いに対する心模様と何気ない行為を、丹念に描写するに限る…と思っているのです。ですから当小説には強弁にはなりますが確かにそのプラトニック・ラブの要素もありますので、読むに不向きと仰らずに、どうかご一読のほどをお願い申し上げます。作者・多谷昇太より。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,194 位 / 192,194件 ライト文芸 7,627 位 / 7,627件

あなたにおすすめの小説

阿漕の浦奇談

多谷昇太
ライト文芸
 平安時代後期の宮中でめったに起きないことが出来しました。北面の武士佐藤義清と、彼とは身分違いにあたる、さる上臈の女房との間に立った噂話です。上臈の女房が誰であったかは史書に記されていませんが、一説ではそれが中宮璋子であったことが根強く論じられています。もし事実であったならまさにそれはあり得べからざる事態となるわけで、それを称して阿漕の浦の事態という代名詞までもが付けられているようです。本来阿漕の浦とは伊勢の国の漁師で阿漕という名の男が、御所ご用達の漁場で禁漁を犯したことを云うのです。空前絶後とも云うべきそれは大それた事、罪でしたので、以後めったに起きないことの例えとして阿漕の浦が使われるようになりました。さてでは話を戻して冒頭の、こちらの阿漕の浦の方ですが仮にこれが事実であったとしたら、そこから推考し論ずべき点が多々あるようにも私の目には写りました。もの書き、小説家としての目からということですが、ではそれはなぜかと云うに、中宮璋子の置かれた数奇な運命と方やの佐藤義清、のちの西行法師の生き様からして、単に御法度の恋と云うだけでは済まされない、万人にとって大事で普遍的な課題があると、そう着目したからです。さらにはこの身分違いの恋を神仏と人間との間のそれにさえ類推してみました。ですから、もちろんこの物語は史実ではなく想像の、架空のものであることを始めに言明しておかねばなりません。具体的な展開、あらすじについてはどうぞ本編へとそのままお入りください。筋を云うにはあまりにも推論的な要素が多いからですが、その正誤についてはどうぞ各々でなさってみてください。ただ異世界における、あたかも歌舞伎の舞台に見るような大仕掛けがあることは申し添えておきます。

立ち止まっている暇はない

柊 あると
ライト文芸
西野葵(にしのあおい)。2016年8月20日時点で18歳の大学1年生だ。 「へそから血脈(ちみゃく)を辿って毛細血管の最先端まで行くために、オートバイの免許を取った」と理解不能宣言をした。 聞いていたのは、清水悠真(しみずゆうま)。小林巧(こばやしたくみ)、小松清太郎(こまつ)(せいたろう)。西田文一(にしだぶんいち)。「十王輪友会(じゅうおうりんゆうかい)」というライダーズクラブのメンバーだ。 葵が言う「へそ」とは、上田市にある「生島足島神社(いくしまたらしまじんじゃ)」のことだ。別名「日本のへそ」と言われている。 上田市には「真田幸村」の居城がある。「十王」とは「真田十勇士」から取ったものだった。 「十王」になれるだけのテクニック。オートバイを御せるだけの精神力。ゆるぎない信念。どんなに辛いことにも屈しないで立ち上がる。絶対に諦めない。「やさしさ」は心の余裕の部分に住んでいる。その場所を持ち続けられるもの。それが、彼らが目指す「十王」だった。 葵はどかっと大地に足を付けた、重たい奴らの背中を追いながら、「十王」になっていった。

桜散る、その前に

日下奈緒
ライト文芸
医者である和弥は、恋人の彩の婿養子になる。同じ病院で働く司も混ざり、自分の生い立ちをボチボチと語り始める。

サンタの村に招かれて勇気をもらうお話

Akitoです。
ライト文芸
「どうすれば友達ができるでしょうか……?」  12月23日の放課後、日直として学級日誌を書いていた山梨あかりはサンタへの切なる願いを無意識に日誌へ書きとめてしまう。  直後、チャイムの音が鳴り、我に返ったあかりは急いで日誌を書き直し日直の役目を終える。  日誌を提出して自宅へと帰ったあかりは、ベッドの上にプレゼントの箱が置かれていることに気がついて……。 ◇◇◇  友達のいない寂しい学生生活を送る女子高生の山梨あかりが、クリスマスの日にサンタクロースの村に招待され、勇気を受け取る物語です。  クリスマスの暇つぶしにでもどうぞ。

ぼくの愛した神様

io
ライト文芸
ちょっと変わった男女二人のそれぞれが愛した神様の話です。さくっと読めるものだと思います。

まぶたの裏の愛しい人よ

瀬野凜花
ライト文芸
公園で出会った、初恋の男の子の柊斗くん。 でも、2人とも引っ越しをして会えなくなってしまった。 会いたいよ。 エブリスタ様でも投稿しています。

悲鳴じゃない。これは歌だ。

羽黒 楓
ライト文芸
十五歳の〝私〟は死に場所を求めて家出した。 都会の駅前、世界のすべてを呪う〝私〟はしかし、このとき一人の女性と出会う。 彼女は言った。 「あんた、死んだ私の知り合いに似てる――」 そこから始まる、一人の天才ロックシンガーの誕生譚。

ミッドナイトウルブス

石田 昌行
ライト文芸
 走り屋の聖地「八神街道」から、「狼たち」の足跡が失われて十数年。  走り屋予備軍の女子高生「猿渡眞琴」は、隣家に住む冴えない地方公務員「壬生翔一郎」の世話を焼きつつ、青春を謳歌していた。  眞琴にとって、子供の頃からずっとそばにいた、ほっておけない駄目兄貴な翔一郎。  誰から見ても、ぱっとしない三十路オトコに過ぎない翔一郎。  しかし、ひょんなことから眞琴は、そんな彼がかつて「八神の魔術師」と渾名された伝説的な走り屋であったことを知る──…