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風吹かず…止みて終わるか?

龍虎相搏つ

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晩秋の川霧ふかき宵闇に死の家ごとく浮かぶ家はも
※1.このころ横浜市泉区の境川近くにある公営団地に住んでいたのですが、その境川の堤をよく行き来したものです。四季折々の風情を楽しみながらのこの堤行だけは、悲惨なストーカー災禍の日々の中で心が和んだのですが、ある日、ある時、ある事をきっかけとしてそれも暗鬱なものへと変わって行ったようです…。

  【こんな感じですかね、イメージ的に。なじんだ川や堤が。川辺の家が…】
Basil Smithさんの作品

いかにせば死のクルスより逃れるやガンの宣告負ひかねてをり

寅年のわれ老ひければ龍の年相搏ち負けてガンとなりしか

  【虎は私の先天的・後天的な業で、龍はそれを咎める善神でしょうかね?】
歩夢さんの作品

脇腹にカラス入る夢見てしよりガンとなりしか衣かへさぬに
※1.衣をかへす;衣(寝間着)を裏返して寝ることを云い、こうすると見た夢が正夢になると云われていたのです。

土気色おぞしきほどのわが肌はガンに応ふる死装束たり
※1.ほかにも黄疸とかが出て生気が失せ、身体がどんどん死装束化して行く感じでした。

胆管の癒着はげしく腫瘍大手術否めばいのち失せなん
※1.…と、このように、「手術しなければ持って3ヶ月」と医者から宣告されたのです。情け容赦なく。
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