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荒るる風

サードマン

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小夜ふけて街灯下ゆ吾(わ)をあふぐ男は誰ぞサードマンなめり
※1.しかし前ページ最後の2首で掲げたように、こういう目に会うのも元々は我が身から出た錆である。その基となった最大・最強の敵は己心にひそむみずからの魔だ。一方私が生まれてから今に至るすべてを知っているサードマンは(守護・指導霊は)、さめた〝中道の眼〟で私を、いやその魔を凝視する…。
※2.下に和歌ならぬ私の現代詩をご披露いたします…。

     ☽ サードマン ☽
霧まごう 小雨のけぶる
ある夜のこと
おぼろにかすむ街灯の下
男がひとり立っている

          隠し続けていたその存在を
          ついに示すかのように
          無言で雨にぬれながら たたずんでいる
          その姿もて何かを云いたげだ
          何を…?

おまえがして来たこと 思って来たこと
夢 希望 行動 挫折 そして後悔
I KNOW МORE THAN YOU
みんな知っているぞ と
このままでは遠からぬ 
おまえの破局を告げに来た と
そう 全身で語っているようだ

          団地の四階の窓辺から 見おろすこの俺に
          見せてはならないその姿を
          ついに見せてくれている 
          我人生の 第三の男…

サードマンは
ソフト帽のつばを手で上げて
きっとばかり俺を睨みつけると
やがてトレンチコートの襟を立てて
雨の歩道を歩み去って行った…

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