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小噺(こばなし)コーナー

小噺➀自転車(空気入れ)泥棒(7)…実際の話

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便子「そうだよ、チンピラA。今までも奴の自転車を何度もパンクさせたし、奴が持っていた自動車のマフラーに石を突っ込んだり、車の下に潜り込んではアイドリングをMAXにしてさ、あいつに事故を起こさせようとしたり、挙句の果てにエンジンオイルを抜いて遂に廃車にさせてやったりとか…あと何よりも毎晩毎晩こいつ(クソモト)が天井を棒で突(つつ)いたり、朝・昼・晩にお構いなく部屋ん中でコンプレッサーをガンガン鳴らしまくりやがってさ、奴がせっかく得た仕事先を遅刻で何度も首にさせてやったりとか、それからあと…」
クソモト「いい加減にしろよ、便子」
ズべ公「あとはあたしたちの霊視はどうした?奴がどこに何回引っ越ししようとも、あたしたちは奴の眼・耳・舌・身・意を共有してるからね(注:これがこいつら悪霊視女どもの憑依的感作能力というもので、憑く相手の五官を通じてすべてを認知できるのです。信じ難いでしょうがコレ本当のことです。20年も憑かれてれば、そりゃあなた私だって気づきますよ…)、どこへでも引っ付いてってありったけの悪さをしたわあね。ハハハ」
ばってん「ガハハハ。その通り、その通り。どこへでも追いたくったっちゃ」
便子「その他にも念を引いたりおっ付けたりすることもできるんだよ、あたしたち。おっ付るっていうのは、例えばあいつがあたしたちのいない所で寝ようとしてもこいつ(クソモト)が普段立てる騒音(天井の棒突っきや機械音)を念で送ってやれるんだよ、あたしたちは。まるでこいつ(クソモト)が隣室で実際に音を立ててるようにな。逆に念を引くっていうのは文字通りあいつの幽体を引くんだ。身体から離れる幽体をな(注:眠るとは身体から幽体が離れること)。どうだい?チンピラA。こええだろ?あたしたち」
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