ストーカー三昧・浪曲、小噺、落語

小噺（こばなし）コーナー

小噺③カッコウの巣の上で

えー、では小噺をひとつ。

「おい、しかしあの野郎（三遊亭私）は哀れだね。ヤクザのストーカーどもに囲まれて、毎日毎日苛まれてよ」
「ああ、ジャック・ニコルソンだな」
「えっ何？ジャック・ニコルソン？」
「だってよ、ほら、見ねえな。奴の部屋のベランダに止まってるカラスが、カッコウ、カッコウ、キョキョキョキョって鳴いてらあな」
「ああ？…カラスはカア、カアだろうが」
「だからよ、カラスの物真似だわな。カラスは禍津神（まがつかみ）の使い奴だから時宜と人を弁えてるっつう分けよ。誰も嫌がって寄りつかねえだろ？カラスや、あの野郎にはよ」
「おう、そう云えばよ、そもそもストーカー、ストーカーってやたら喚いて、奴は頭がおかしいんじゃねえかって噂もあるんだぜ。奴がおかしいのか、それとも知ってて惚けてる世間がおかしいのか…どっちなのかねえ？」
「だからよ、それがジャック・ニコルソンだっつうの。奴のシチュエーションがよ」
「何？シ、シチューがどうしたって？」
「シチューじゃねえよ。シチュエーション！」
「？？？」
「へへ。分っかんねえだろうな。しょせん教養の問題よ」
「何を―っ？！」
お粗末。🙇‍♂️

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