カタブツ検事のセフレになったと思ったら、溺愛されておりまして

にしのムラサキ

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番外編

【番外編SS】ダイエット、ダイエット、ダイエット!(下)

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 浅いところを擦られただけで、別のイキモノみたいにナカがうねってるから、ああもう、なんていうか、恭介くんに完全にやられちゃってるよう……。
 イっちゃって、こてん、って力を抜いてる私の身体から、恭介くんのが抜かれる。

「……ヒクついてる」
「っ、だから、実況しないでって……」

 気怠い身体で、なんとか文句を言った。ほんとに、もう……。
 でもまだ欲しかったのは本当。
 奥までほしくて、ナカがグズつく。

「莉子?」

 恭介くんが名前を呼ぶから、目線だけで彼を見る。なぁに、って。
 くるん、と身体をうつ伏せにされて、背中にキスが落ちてくる。

「俺も今日、食べ過ぎたから」
「……?」

 フワフワしてる頭は、イマイチ恭介くんの言葉を理解していない。

(ええと……)

 絶頂に痺れてる頭で考える。
 考えてる間に、腰だけをぐいっと持たれて上げさせられて……ええと?

(そもそも、なんでえっちしてるんだっけ?)

 ……まぁほとんど毎日、なんだけど、それは置いといて、えーっと……あ、そうだダイエット。
 恭介くんのが、入り口をくちゅくちゅと恭介くんの、で弄る。
 恭介くんのの先端のお肉のとこだけが、ぐちゅりと入り込んで──ナカが奥に誘おうとうねってヒクつく。私の腰も勝手に動くけど、恭介くんの手でガッチリ抑えられて、奥まで欲しいのにくれなくて……。
 私のナカの粘膜が、欲しがってみっともなく蕩けて零れた。

(そう、ダイエット……)

 ダイエットの話から、えっちで痩せれば? みたいになって、それで、私……結構頑張って上で動いて……そ、そうだ、ダイエットだ!

(てことは、恭介くんの食べ過ぎたから、って……)

 慌てて「ストップ!」って叫ぶ前に、恭介くんのが一気に奥まで突き刺さった。

「ゃぁああんっ!」

 お腹の奥から、電気みたいに絶頂が頭まで弾ける。

「は、ぁっ、ぁ、っ、ぁ……」
「挿れただけでイった?」
「ぁ、っ、だって、だって……」

 言い訳にもならないような繰り言を、ただ繰り返す。
 恭介くんは私の腰を持ち直して、とんとん、ってどこかリズミカルに腰を動かす。
 その度にぐちゅぐちゅ、って私のナカから水が零れるし、声は勝手に甘く、切なくなっていく。

「ぁ、ぁあっ、ゃあっ」
「すっご……」

 恭介くんの声が掠れて、そうして──動きがだんだんと、激しくなる。

「はぁっ、ぁあっ、だ、めっ、恭介くんっ、だめっ、らぁ、めっ、激し……っ」

 腰と腰が当たる音、ばちゅばちゅと粘膜同士が激しく擦れ合う水音──私はイヤイヤって首を振る。

「きょ、すけぇっ、激し過ぎ、っ、やめっ、死んじゃうぅ……っ」
「でも動かないと、痩せないだろ」
「そ、んなっ、も、無理……っ!」

 私はシーツを握りしめ、顔を押しつけてくぐもった声で叫ぶ。

「んん……っ、んー……っ」
「……莉子、っ」

 ナカをピクピクと痙攣させ、ウネウネとうねらせてドロドロに蕩けながら──私はイく。
 イってるのに、頭まで蕩けちゃってるのに、恭介くんはやっぱり動くの、やめてくれなくて──!

「んぁっ、はぁっ、ぁあっ、あっ、あっ」

 呼吸と喘ぎ声が同時に出て、もう自分でも訳が分からない。自然に涙が溢れて、シーツを強く強く握りしめた。

「莉子……」

 恭介くんは優しくて甘い声で私を呼んでくれるけれど、行為の動きはすごく激しくて、抜いちゃう寸前まで腰をひいては、奥まで一気に突き刺して。
 そうやって何度も何度も、奥にゴツゴツと当ててくる。
 イったばかりの敏感な身体にそんなことされたら、また絶頂が振り返すように戻ってきて身体を苛んだ。

「っ、ぁあっ、また来ちゃ、イ、くっ、またイっちゃうっ」

 恭介くんが小さく息を飲む。
 それから苦しそうな声で、呟くように言った。

「莉子は」
「んっ、な、にっ?」
「……いちいち可愛すぎる」
「へ、……っ? んっ、んぁっ、ぁ……!」

 また襲ってきた快感、それもさっきより大きな波のそれは私を簡単に飲み込んで、私はシーツを握りしめ、ほとんど言葉にならないままに達する。
 達してうねるそのナカで、恭介くんが一層激しく腰を打ち付けて、そうして薄い被膜越しに欲を吐き出すのを感じる。
 その緩やかな拍動さえも、敏感になりすぎてるナカは快感だと感じて、びくびくと小さく、またイってしまう。

(……あ、もう、だめ……)

 ゆるゆると襲ってくる眠気に、私は抗えない。重くなるまぶたに、抵抗する気も起きずに私はその眠気に身を任せた。

「……なんか痩せた気がする」

 恭介くんはぽつりと言って、私は「そんなわけないでしょ!」と思いながら、夢の中に落ちていった。

 そうして、直前の衣装合わせ──まさかの、ベタ褒めだった。

「綺麗に痩せられましたね!」
「ん、ええっ!?」

 私は広い更衣室で、ウェディング用のコルセットを身につけられながら驚いてプランナーさんを見つめた。

「そんなはずないです」
「え?」
「だ、だって私──体重、変わってないですよ?」

 結局のところ、恭介くんの「えっちダイエット」では体重は減らなかったのです。
 恭介くんは不思議そうにしていた。
 だって恭介くんは、体重は知らないけど、もともと筋肉質なのにお腹とかまた引き締まってたから──ひとりだけ効果出て! ずるいよう。
 でもプランナーさんはニッコリ、と笑う。

「体重は分かりませんが……ほら、腰は綺麗にくびれて」
「ええっ?」

 何もしてないとイマイチ分からなかったけれど──コルセットをつけると、きゅ、と腰が引き締まって見えた。

「これならドレスも、とても綺麗に着こなせますよ」

 にこにこと私を見つめるプランナーさんに、私はちょっとだけ罪悪感を抱く。
 ──これ、ふしだらなダイエットで身につけたクビレなんです……!
 そうして、すこし……嫌な予感(?)に身を縮めた。
 だって、恭介くん、隣の更衣室にいるもん。絶対会話、聞こえてるもん。

 予想通り──その日の夜、恭介くんは「な?」ととてもいい笑顔でそう言った。

「効くって言っただろ?」
「うう、でも、これ以上痩せるのもどうかなー」
「それなら俺が動くから気にするな」

 私を押し倒して、恭介くんはそう言って──今更ながらに、私の旦那さんは少し元気すぎますね! と、そう思ったのでした。
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